先にキスからしましょうか Should We Kiss First 全20話(2018年 SBS)
冒頭のナレーションで流れる詩
道が終わるところにも
道がある
道が終わるところにも
道になる人がいる
自ら春の道になり
果てしなく歩いていく人がいる
川の水は流れてはとまり
鳥たちが飛び行きて帰らず
天と地の間の全ての花びらが散っても
見よ
愛が終わるところにも
愛のためにとどまる人がいる
自ら愛となり
限りなき春の道を歩いている人がいる
「あなただったの?全てのことが計画的だったの・・・・・私も、愛も」アン・スンジン
「愛は、計画的になかったものだ。ミスだ。私のミス」ソン・ムハン
このナレーション、このドラマ伏線でしょうね。それに興味が湧くか?
ドラマは、スローなテンポで二人の心理と複雑な過去を描き出して行きました。
無駄なエピソードも多く、ちょっと長すぎた感じもしました
このドラマ2018年の前半に放映されていたドラマです。日本では1年後、衛星劇場で視聴しました。
渋いカム・ウソンさんと成熟されたキム・ソナさんを迎えての大人の現実的なラブロマンスを描いたということなのですが、スマートな大人の恋ではなくて、「愛」に臆病な大人のラブストーリーでした。
アラフィフとアラフォーのバツイチ同士の大人の恋愛ドラマ。
先の希望を見出せないお互いに人生を諦めかけて生きている大人のドラマ。
ただ大人の会話がさりげなく漂う感じがさすがお二人のドラマだと。。。リアルにですからね。
でも、キム・ソナさん綺麗だけれど、整いすぎているというか、いくらスッピンで演技されていても、ナチュラルさが感じられない。だから現実感がない。
臓器も売らなくてはならない借金苦の女性があんなに綺麗でいるでしょうか。
『シティーホール』の頃のキム・ソナさん綺麗だった。今でも心に残るドラマです。
中年男女のラブロマンスにしては、綺麗すぎて共感はできなかった。中年を越して老年に差し掛かっている我が身だからこそ期待していたのですが….
キム・ソナさんは男性に寄り添う女性のイメージはないからかもしれません。人生に悲観して嗚咽する女というイメージもない。個人的な印象です。
監督:ソン・ジョンミン
脚本:ペ・ユミ
CAST
カム・ウソン=ソン・ムハン
キム・ソナ=アン・スンジン
オ・ジホ=ウン・ギョンス スンジンの元夫役
ペク・ジミン=パク・シヨン スンジンの夫を奪った女・ギョンスの妻
カン・ソギョン=ハン・ゴウン ムハンの元妻
ファン・イヌ=キム・スンス ムハンの親友
イ・ミラ=イェ・ジウォン イヌの妻・スンジンの親友
キ・ドフン=ヨ・ハミン ギョンスのカフェのバリスタ
チョン・ダビン=ソン・イドゥン ムハンの娘
このドラマ、ヒロインより、孤独で静かな中年男、カム・ウソンさんが演ずるムハンの生き様に惹かれました。
カム・ウソンさん、余命宣告された孤独な50代の男を渋く演じていました。守るものは飼っている犬のピョルだけみたいな。
最初の登場シーン、世捨て人と思われる格好でした。
ムハンは、昔は、売れっ子のコピーライターだったのに、元妻とは、離婚しています。娘が一人います。
数年前に、癌の宣告を受け、手術もして一時は回復したようですが、また再発したか、転移して余命宣告を受けてしまいました。
彼の心の闇は、何なのか。
- アン・スンジンはなぜ、多額の借金を背負っているのか?
- その借金をどうにかしたくてムハンに近づいた。
- 娘は、どうして亡くなってしまったのか?
- 元夫は、スンジンの同僚と再婚したのにまだ彼女を愛しているのか?
11年前に、ムハンが墓地で最初にスンジンを見かけた時も泣いていました。
そう、ムハンは、スンジンを11年前に出会っていたのです。
ムハンが見た彼女の姿は、いつも泣いている姿ばかりでした。
ドラマは、二人の恋の行方、二人の過去、何故にムハンは、彼女を知ってしまっていたのか?
それを解き明かしながら、ゆっくりと進んでいきました。
ヒロイン、アン・スンジンはCAという職業に付いているが、現実は肩たたきにあっているような状態。
職場の上司が、彼女の別れた夫の再婚相手!!こんなシチュエーションあるでしょうか?
その状態で働き続ける彼女、元夫がどうして上司と結婚にしたのか? 理解不能です。
彼女の借金の大半は、娘の裁判費用だったと後半で判明します。なんで夫も背負わないのか?
いくら優しくても、行動がともわないダメンズ夫だと判明。
ムハンは、財閥の娘と結婚したけれど、きっと娘のわがままさで離婚したのだろうと推測できますが、
その慰謝料が、200億W!! そのお金目的の再婚作戦にスンジンはアプローチしかけるのですが。
ムハンは、スンジンと知ったから、友達がセッティングしたお見合いに来ていた。
6年前、飛行機の中でCAの彼女に出会い、離婚したばかりの彼は、家族写真の処分を彼女に頼んだ。
動物園で泣き崩れるスンジンを見かけたムハン。
その後、自殺を図ったスンジンを助けたムハン。彼女の行動が変だと思いつけていたようです。それって?
4年前、裁判所の前で泣き崩れる彼女を見かけるムハン。
夫との離婚をした彼女は、泣きながら夫に訴えていました。
夫の相手ジミンのせいではない。義父も亡くなったし、もう私達の間には何もないと。
ただ、1年に1回、あの日だけ二人きりで会いましょうと。子供の命日という意味でしょう。
8話でやっとムハンとスンジンが同じマンションの401と501に住むお隣さんだ二人は知ることになる。
それまでに、天井の水漏れなどのドタバタエピソードや、カム・ウソンさんの全裸のお姿などコメディタッチでドラマを盛り上げようとするのですが、個人的にはちっとも面白くなくウザいだけでした。ホームドラマじゃあるまいし……
二人の恋の行方より、なぜにムハンは、彼女が気になったかの方に興味が湧きました。
ドラマの時系列として…….気になるセリフ
11年前、6年前、4年前とそしてお見合いに現れた彼はスンジンに….
「眠りに来ないか」
「食事は別にしましょう」
「夜を耐えるのは誰かと一緒に寝ること」
「7回寝よう。まずはキスから始めよう」この時のキスシーン、目を塞いでしまった。おじさんすぎる( ͒˃̩̩⌂˂̩̩ ͒)
「偶然も繰り返されれば運命だ」
「あなたを愛そうと思う。世界の終わりまで。どんな時でも愛そうと思う」
「恋に落ちたフリをしてみたら、本当の愛が生まれるのか。偽物の愛が本物になるのか?思い出せない。何が愛なのか。私は寄生虫。ムハンは私の宿主」
その言葉を聞いてしまった彼、でも結婚を申し込み、結婚式を挙げる。
ついに、彼が癌を患い余命宣告されていることを知るスンジン。
スイスの尊厳死専門病院に行ったムハン
スンジンがどうして今の状況になってしまったのか?
それは11年前に娘をアポロン製菓のお菓子を食べて亡くなっていたのだ。それがアポロン製菓の問題と法廷に持ち込んだのです。その時のアポロン製菓のコマーシャルを担当していたのが、ムハンでした。
スンジンの生きている目標は、「娘の死の事実を証明して、謝罪を受けること」でしたから。
そしてその事実を知っていたムハン。だから彼女から目を離せなかったんでしょう。
16話、さすが演技者俳優、ウソンさんとキム・ソナさんの名演技でしたが、裁判へのプロセスととかが見ていてイライラしてしまった。
それがこのドラマのスローモードに疲れてしまい、感情が枯れてしまう要因でした。
スンジンとムハンの友達である、キム・スンスさんとイェ・ジウォンさん夫婦のドタバタや、妊娠と思ったら閉経であったというくだりは、このドラマが中年のドラマとしたいようでしたね。バイアグラや、大人のおもちゃのくだりも出てきましたが、ドラマにメリハリつけたいからかな〜
ムハンが証言台に立ち、アポロン製菓の謝罪を勝ち取り、スンジンはやっとムハンと向き合えました。
彼の新薬治療に向けて行動を起こし、彼と正面から今後の治療や、生き方について話し合う様子が描かれました。
朝、隣に人の温かみを感じて「good morning」と言える関係、確かに朝、隣に寝ていなくても顔を合わせるのが家族ですからね。
共に生きていくって、お互いの立場を尊重して思いやりを持たないとうまくいかない。
ムハンとスンジンは、お互いの葛藤を乗り越えて、「今日を1日を大切に生きる」という気持ちで毎日を送ることにします。
バツイチ同士だから、寄り添って生きることの大変さを知っている二人が再び、寄り添って生きることを選択したのですね。
余命宣告されての闘病生活、ムハンは償いをしようとして彼女に近づいただけ。闘病生活を支えてもらおうなんて思っていなかった。彼の孤独感がズシンと心にしみます。
人生半ばの二人の結婚、それまでの過去、その過去からの今の問題、これからの問題と背負っている重みや、抱えている問題の処理能力など、若い時の恋愛より大変であることはいうまでもありません。それを描くと長くなるのは当然だけれど、どこかにポイントを絞らないと見ている側は辛いです。
最終章で、前向きな雰囲気に変わりましたが、「娘の死」からのドラマでした。母親の愛を描きたかったのか、中年の恋愛を描きたかったのか、余命宣告された人間の恋愛を描きたかったのか……..
どのポイントも心に響かなかった。
ただ、孤独な男の寂しさ、可愛さ、純情さを感じただけかな〜
韓ドラは、やっぱりキラキラしているイメージがいい。
ジャンルとして、復讐モノ、ホームドラマ、中年モノは……..❌
このドラマの唯一若手のかっこいい男性は…..
超ワガママ娘の気になるお相手 キ・ドフンくん
初めて拝見しましたが、背も高いし、かっこいいです。
これからが楽しみですね💖