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その年、私たちは  ウシク君の演技に魅了されました…

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『その年、私たちは』Our Beloved Summer

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可愛くて、時々どきっとする男を感じさせるウン。

ウシク君の自然体とも思える演技にびっくり…..こんなにウシク君、
こんなに素敵な男だった?
ウンの辛い過去や、ヨンスとの別れを引きずりながら生きているウンなのに、その演技が、演技していると感じさせない自然な柔らかさに引き寄せられた。

二度と会いたくないと思っていた元恋人同士のチェ・ウン(チェ・ウシク)とクク・ヨンス(キム・ダミ)が、高校時代に撮影したドキュメンタリーが突然人気を集めたことをきっかけに、10年ぶりに再会し、過去を振り返りながら二人の関係を見つめ直すことからはじまるラブストーリー。

ドキュメンタリーのタイトルは『賢い学校生活』、テーマは”成績が常に学年トップのヨンスと最下位のウンが、1カ月間一緒に学校生活を送るというドキュメンタリー”でした。成績に興味がなく、読書とイラストを書くことが趣味で、ダラダラした学校生活を送るウンと、成績はトップ、生活も真面目に生きることにしか興味のないヨンスの学校生活です。

まさかあのウシク君が、心を温かく包み込む青春ラブスーリーの主人公で登場するとは……..
ドラマとWeb漫画が同時に企画されて制作された作品だったそうですね。
エピソードのサブタイトルが昔の映画の題名だったというのもオシャレでしたね。

Netflixなどのインターネットで視聴する時代になり、視聴率を気にするより話題性が重要なキーワードになってしまったと思う。色々な場所で色々な媒体で見てくれますからね。

『その年 私たちは』基本情報

演出: キム・ユンジン
脚本:イ・ナウン
制作:SBS Studio N
原作:Webtoon漫画 「その年、私たちは〜青葉の季節」ポリスマン(原案 Lee Naeun)
全16話 Netflix 2021.12.6~2022.1.25

『その年…』ウンとヨンスにとって忘れられない『その年』


ウンにとっては、居心地の悪い世界で、呪いとまで感じた記憶と感情……ヨンスとの別れでしたが、ヨンスには、デジャブだった。
それぞれの傷、それぞれの闇は、みんな持っている。だから癒そうとして、満たそうとして「何か」や「人」を求める。それに気がついたウンとヨンス。でもジウンの闇は深く表に出さないから余計に捻れて深く傷つく様な気がした。ジウンは、ウンやヨンスの様に見守ってくれる親の様な存在、信頼関係のある存在がいなかったからだろう。

初夏の新緑、そして香りのするポスターに映る3人の若者、しかし3人の心の闇は深かった。
“あの頃”の自分を重ねて懐かしみながら、共感しながら視聴したシーンもありましたが、後半は、まだ30年しか生きていない若者たちが、こんな人生に耐えながら強く明るく生きているのかと……
でも、ウンのあのふんわかした優しさのある安定感に癒されました〜〜。

『その年 私たちは』のウンとヨンス

建物や木しか描かないイラストレーターとして成功したチェ・ウン(チェ・ウシク)

ヨンスとの過ごした10代後半の時間を、「居心地の悪い世界」と切り捨てたウン。再会した後も、幼稚なやり方で彼女への恨みを晴らそうとする。未練が残っているのか、ウンの動揺と感情のもつれは激しかった。

現実主義で、懐疑的だが学生時代は常にトップだった輝ける時代が過ぎ、今では広告代理店のチーム長として働いているが、ビジネスウーマンとしての働くことに幻滅しながら生きているクク・ヨンス(キム・ダミ)

「性格の強い女」「厳しい女」だったヨンスは、相変わらず29歳になっても、変わっていなかったが、仕事ができる女性として成長していた。

高校生時代とそれから10年後を行き来しながらドラマは進行しますが、高校生のウンとヨンス、大人になっても不器用に生きる彼らを見ていると、その時間の流れを違和感なく感じさせるチェ・ウシクとキム・ダミの抜群の相性の良さと彼らの演技力に圧倒された。制服マジックとは言え、違和感がなかった二人の制服姿。

前半のエピソードは、再燃した怒りの感情とヨンスへの未だに残る想いに苦しむウンと、ヨンスは、そんなウンを見ながら自分の感情が未だにウンへ向いていることを確認するヨンスの姿が描かれていました。

ヨンスのウンへの愛の強さは、前半で感じられました。叔父さんの借金まで背負わされてアルバイトに追い回されながら勉強もトップだったヨンス。そんな彼女が、才能のあるウン、安定した経済力のある中で生活しているウンを見ながら、精一杯彼を愛した姿は、切なかった。結果、彼との別れを選んでしまった彼女だったけれど。

このお二人、どこにでもいるカップルにような自然さが画面いっぱいに溢れていて、それがこのドラマの最大の魅力だった。彼以外のウンは考えられないし、ダミちゃんのウンへの小言の言い方も、笑顔も可愛過ぎて……とにかく二人のシーンは自然で温かかった。

ウンのフットした瞬間、真顔になる時の表情と、ヨンスといる時のニタニタ、だらだらした表情のギャップにドキドキしました。

Ep8でのウンの想いが爆発したキスシーン。

Ep9からは、『ラブ アゲイン』の季節に…..

そしてヨンスに対して素直になったウンは、「僕を愛してくれる君に会いたかった」と想いのこもった告白をし、実の父親に捨てれたという過去を、ヨンスへ伝える。ウンが「捨てられた」事に異常に反応する理由が………
あの可愛い散歩をしたがらないワンコを見つめるシーン、自分の姿をそこに見ていたのでしょうか。

Ep12からは、二人のラブモードたっぷりのシーンのオンパレードでした。ウンのヨンスを見つめる表情のなんと愛おしいことか……

そこには大人になった二人がいた。10年の歳月が彼らを大人にしたと言うよりも、再会して、お互いを見つめ直して気が付き、やっと大人の決断ができる二人になったような気がする。それぞれが自分の人生を生き、相手への思いやりがあれば、自分も彼女も幸せになれると言う選択を二人がしたのだ。

『私たちが別れなければいけない理由』は、『私たちがまた会う理由』になったウンとヨンス

二人が再会してからウンの言葉はきつくて刺々しい、ヨンスはその言葉を噛み締めながら、ウンとの別れを勝手にしてしまった事へのケジメをつけなくてはならなかった。これからはどう生きるのか、ウンとは今後どうすれば良いのかを彼女が決められる時が来たのだから。

ウンは自己肯定感感が高いのが、長所でしたね。自分は自分なんです。そしてやりたい事、イラストを書くことで自分を確立したようですね。多分、昔からの読書家で、哲学書も読んでいましたから、以外に考え方はシンプルで、浮世離れした大人だったと思うのです。ただヨンスへの行動は、幼すぎましたが….

ウンはヨンスに振り回され、最後は振られたと思っていたようですが、ヨンスは厳しい生活の中で精一杯ウンのことを大切にしていた。初めての旅先で(慌ただしい日帰り旅行でしたが)ヨンスから「愛している」と告げたのです。本当はウンから言って欲しかったのでしょうが。ウンといる時は、彼女は精神的に安定していたのだと思う。ウンの本質を見抜き、彼といる時の心地よさを知っているヨンスの想いが別れた後も続くのも、ごく自然です。どうしてウンに別れを告げたのかは、彼女の自分が置かれている環境への劣等感からと将来に対しての不安感かな……..

ウンは、彼女といるだけで良かった。でもヨンスはそれだけではどうにもならない現実を抱えて生きていた。あんな優しい思いやりと経済力のある両親がいるウンへの複雑な気持ちもあったと推察してしまいました。

高校時代のあの頃、男子の方が女子より行動が幼なかったな〜。目先のことしか考えない男子、将来を見据えて行動する女子という構図は今でもそうではないのかしら…….そんな記憶を思い出させるドラマでもありましたよ。

でも『愛している』とウンが…….学生時代に言って欲しかったヨンスでしたが。ウンが、やっと大人の男になり、ヨンスと向き合う覚悟ができた証ですね。

そして、時が経てば人は変わってしまう。だから変わらないもの、建物を描いていたウンでしたが、初めてあったヨンスの学生服姿の絵を描いたこと。

ウンとヨンスを見守る友達

ウン、ヨンス、二人のドラマではなく、彼らを取り巻くジウン、NJのエピソードにもスポットライトが当てられたドラマ構成と4人の関係性が丁寧に描かれた脚本が、グッドでした。
ウン、ヨンス、ジウンは傷つきたくないから、各々の関係をはっきりさせたくない。ヨンスと恋人同士に再びなって、また失う怖さを味わいたくないウン、ヨンスヘの想いを告げられないジウンもそうだろう。

ドキュメンタリー制作監督で、ウンの幼馴染みで親友のキム・ジウン(キム・ソンチョル)

ジウンは、ウンよりも早くヨンスに想いを寄せていた。そしてドキュメンタリー後に二人が恋人同士になっているのを目撃してから、その想いを心の底に隠していました。ドキュメンタリー撮影しながら葛藤する彼の姿が、切なかった。あの彼の母親って、DVでは無いけれど、ネグレクトして息子を苦しめた。その苦しみを彼は自分自身の中でどうにかして克服しようとしている姿に胸が痛くなりました。エンディングでは彼の母親への笑顔が見られましたが、母親が死に至る病で闘病する姿を伝えるドキュメンタリーを撮る事で、冷静さを取り戻し人間として成長出来たからでしょうか。

トップアイドルのNJ(ノ・ジョンウイ)

トップアイドルだけに、SNSなどでの誹謗中傷で苦しめられていました。そんな彼女にウンは、「自分が自分の理解者であればいい」と言葉をかけた。ウンの描くイラストが好きだった彼女でしたが、ウンの深く思いやりのある言葉に心が和み、そして彼への想いに繋がったのです。人の為に何かをしようとしない彼女が、彼のために行動を起こしたのです。

それぞれのラストシーンが良かった最終話…….

ウンの選択、ヨンスの決断、ジウンの決意….自分んで悩み考えて出した結末でした。

最終話は詰め込み過ぎかとは思いましたが、4人のそれぞれの人生は、決して一人ではなく、たくさんの愛に囲まれている事に、それぞれが気がついた事ですね。『自分の人生を愛する』ことって大切です。哀れな人生かどうかは、他人に決めてもらうことではない。平凡でも良いから、幸せに生きてほしい3人….

ウンが、初めて描いた人物画は、ヨンスでした。高校の入学式に….彼らにとって『その年』….まだ終わっていないのです。先走りで、独りよがりでネガティブ思考のヨンスでしたが、ウンからの『愛の証』は、どんなプレゼントより嬉しかったでしょうね。

誰にでも忘れられない誰かがいるとか
その記憶だけで何年も生きていけるほど大切な人が
僕らにとって その年は…
まだ終わってません。

ジウンの役割は、ドキュメンタリーPDだけではなかった。

撮影を拒否するヨンスに、『人生のある瞬間が、どれほど尊いものか』と伝えている。このドラマの前半は、ほとんどが高校時代の回想シーンでした。
彼らにとっての『高校時代の…その年は』は、過去になっている。でもその尊い記憶が、彼らを今に導き、彼らを幸せにした。そして視聴者は、その過去の記録と現在を垣間見ることができたのだ。

ジウンを通して、ドキュメンタリードラマというジャンルの面白さを伝えたかったのだ。若い脚本家と監督の熱意が伝わってきました。

私たちは夫婦です…..

こうなる幸せなシーンを記録しておくことも、いつかは尊いものになる。
こう言う覚悟は、忘れてはいけませんよね….

チェ・ウシク君についてちょっと…….表情だけのシーンが圧巻でした。

個性あふれるイイ男が多い韓国男優人の中で、優しそうな穏やかそうな普通の好青年というイメージでドラマやリアルバラエティ番組に出演していたウシク君。親近感や、安心感、安定感が、彼の魅力だと思っていましたが、このドラマで満を持した様に炸裂しましたね。

チェ・ウシク君、「ユンステイ」での甘ったれで人懐っこい青年、あまり仕事意欲は見せないけれども、淡々と仕事はこなし、滞在した外国人には気に入られるという「ユンステイ」のムードメーカーになってたウシク君を見て楽しませてもらいましたが、「その年、私たちは」でも、フワッとしたキャラで、少年のまま大人になったみたいなウシク君が見られて心が和みました。

昔の恋人への恨みを何年も忘れられない執念深い男で、その復讐行為は”顔に水を吹き付ける”などまるで子供です。未熟な子供の部分を持ったまま大人になった男という設定がぴったりなのもすごい。

ドラマでウシク君の29歳になった男と、10年前のキャラクターのギャップ差に、嵌ってしまいました。「ユンステイ」でのウシク君が、ある意味彼の普段のキャラクターでもあると思われるし、「その年、私たちは」のチェ・ウンは、俳優としての彼が演じられる男の魅力を感じさせられました。

ウンの男として変化…………ライブビューイングでの彼の姿を見たヨンス、あのウンがこんな男になった……ずるいよウシク君

キム・ダミさんについてちょっと……

『梨泰院クラス』のチョ・イソ役は、強く賢い女性で、セロイを守り、彼の夢を実現させるために奔走する行動力のある女性でした。でもセロイへの切ない想いには胸が詰まりました。
このクク・ヨンスも頭の良い女性ですが、親がいないのかアルバイトで稼ぎながら学校へ通うという辛い現実を抱えた高校生だった。お婆ちゃんとの生活を守るためだけに生きてきたヨンス。

セロイとのキスシーン、なんかちっとも胸キュンにならなかったけれど、ウンとのキスシーンは、可愛くて切なくてキュンキュンしまくりでした。

キム・ダミさんが演じた女性の魅力は、男をジッと見つめる強さと包容力だと思っています。そして潔さだと。キム・ダミさんの笑顔….大好きです。

キム・ソンチョルさんについてちょっと…….

「ブラームスは好きですか」ではチェロ奏者で、落ち着いた大人の男を、「ヴィンチェンツ」では、カメオ出演されていましたが、あのミンソン役は強烈でした。ヴィンチェンツォにメロメロになってしまう男を切なくコミカルに演技されていました。


そしてこのドラマでは、ウンとは、幼い頃から親友で、ヨンスへ片思いをするドキュメンタリー番組のPD。仕事はできるが、恋心は封印しようとする男を、切なく寂しいそうに演じられました。親友のウンを失いたくない気持ち、自分の周りにいて理解してくれる人を失いたくないのでしょう。

『なぜ』を追わなかったのは、過去を探っても現実は変わらないから……….

◆ ウンの父親はなぜ、ウンを6歳の時に置き去りにして捨てたのか。
◆ ウンの育ての両親の息子は、どうして亡くなったのか。
◆ ジウンの母親が息子にあすこまで無関心だった理由は。

この『なぜ』を追っていない脚本が、秀逸だったと感じています。過去を韓ドラは、執着と復讐にしか答えが見つからないから……..

主演以外の登場された方々

ドキュメンタリー制作会社のチーム長役、チョ・ボクレさん、こういう人が上司にいたら。

ジウンに片思いの制作会社の助演出役、チョン・ヘウォンさん、切ない見守り役でしたね。「海街チャチャチャ」でも同じ設定があった。

クァク・ドンヨンさん、ウンのライバル画家として登場されましたが、ウンの痛いところを見抜いていましたね。でも彼は学生時代に、ウンの絵を盗作したのですよね。

ソシオパスなヨンスの協力者役、イ・ジュニョクさん、ヨンスを好きだったのかな〜

ウンの母親役、ソ・ジョンヨンさん、色々な役を多才に演じられていらっしゃいますね。

ヨンスの親友ソリ役、パク・ジンジュさん、ヒロインを支える役が多いですね。

最後にお二人のラブラブなシーンを……(載せきれなかった分です。)




ダミちゃんの方が全然若いのに、なんか同世代にしか見えない。素敵で楽しいドラマありがとう˘⌣˘♡




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