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トンネル

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トンネル Tunnel  全16話 (2017年 OCN)☆☆☆☆

演出: シン・ヨンフィ「シンイ 信義」「きれいな男」「ベートベン・ウイルス〜愛と情熱のシンフォニー〜」
脚本: イ・ウンミ「招かねざる客」

キャスト

チェ・ジニョク(パク・グァンホ役)
ユン・ヒョンミン(キム・ソンジェ役)
イ・ユヨン(シン・ジェイ役)
チェ・ヒボン(チョン・ソンシク役)
エン(VIXX)(殺されてしまった現代のパク・グァンホ役)

すごく暖かいドラマでした。

連続女性殺人事件なのに?

このドラマは、ケーブルテレビ、OCNのドラマで最高視聴率を記録したそうです。ボイスよりも高かった。

このドラマ、1986年から30年後の2016年に、熱血刑事パク・グァンホが、タイムスリップします。

その原因は、女性連続殺人事件の犯人を見つけ追い込んだのはトンネルでした。犯人ともみ合い、意識をなくしてしまいます。そして気が付いた時には2016年にタイムスリップしていたのでした。

タイムスリップドラマか〜と思って見はじめましたが、過去と現代を行ったり来たりするのではなくて現代の犯罪捜査を中心に描かれているので、まずは安心して見られました。


このドラマのテーマ!!

どうしてグァンホ刑事は現代にタイムスリップしてきたのか。。。。

最終回で涙がうるっときました。
彼は「大切な人達を守るためにやってきた」のです。
過去で解決できない事件のために苦しむソンジェ刑事、娘シン教授、殺された26人の人達のために。

刑事の仕事は人を救うこと。犯人を捕らえて被害者の無念を晴らし、事件を忘れずに解決したと伝えること。。。。とグァンホは言ってました。


この連続女性殺人事件を解き明かしていく過程での人間模様、その事件で傷ついた心を抱えたまま生きている人達の抑えた感情をじっくり描きたかったのだと感じました。

そして事件を解決していく過程で、このドラマの主人公達の心は癒され、成長していくのです。

グァンホ刑事が30年後にタイムスリップしたことによって起きる過去と現代の捜査方法の違いからくる二人の絡みが笑えます。

グァンホ刑事は勘と足に頼るたたき上げの古風な熱血感情刑事スタイルです。

ソンジェ刑事は、科学的な捜査方法を信ずる現代的で感情を挟まないタイプの気難しいエリート刑事です。この二人がまたもやこの現代でも30年前の連続女性殺人事件を思い起こさせる殺人事件に遭遇します。二人は犯人を追い始めます。

グァンホ刑事が過去から来たことをどうしてあんなに自然にドラマの中でも、我々視聴者にも納得させた脚本はすごいですよね。ここが「え〜〜?」という感じだったら、次回への視聴意欲なくなります。それが「ふーん、そうきたか」という感じなんです。その伏線がすっきり描かれたのがすごかった。面白かったにつながったような気がします。

タイムスリップドラマ、ありえないファンタジードラマであってもドラマの中でのつじつまがすっきりしていれば物語として受け入れられやすくなるということなんだと勝手に納得。作品としての完成度が高かったということでしょうか。。

このドラマは、犯罪捜査物語ですが、それを追う刑事の人間生き様物語でした。確かにまたもやどうしようもないサイコパスな犯人やその周りの家族も登場しますが、それを深くは掘り下げていません。

グァンホ刑事と周りの仲間が刑事として生きる人間のドラマです。

15話・16話での盗聴器が仕掛けられているのも気がつかないなんて、刑事としては甘いのでは?。。。と思う場面もありましたが、犯人逮捕を描くのではなく、逮捕する刑事の人間ドラマなんですよね。
同じOCNのボイスとはそこが違うような気がしましたね。

チェ・ジニョク(パク・グァンホ刑事)

1986年では28歳という設定だっと思うのですが、現代に来て、ソンジェや、チーム長のソンシクより年上に感じてしまってなんかベテラン刑事という感じだったのが、最後まで気になりました。チーム長は30年前は、部下だったのですからね。
ソンジェだってあの時、赤ん坊だったのですから、少なくとも30歳は過ぎているのにね〜。新教授だって30歳過ぎているわけですから。

しかし、古風であっても人間味のあふれる心の温かい刑事がお似合いでした。今までのイメージとは違い、なんかガッツリと骨太のナムジャがとっても素敵でした。

ユン・ヒョンミン(ソンジェ刑事役)

かっこよかったですね、冷静でスペックの高い刑事役(警察大学校出身・医者になる夢を捨てて刑事になる)がぴったりでした。
「スンジョンに惚れた」では、彼女を手に入れるために汚い手を使った悪役イメージでしたが、今回のドラマでは、そんな雰囲気を残しつつも影のある、心の奥底に秘めた強さを感じさせる内面の演技のできる役者さんという事に気がつかされました。グァンホ刑事の「明」とソンジェの「暗」がこのドラマを成功させたのでしょうね。こういうの「ブロマンス」というようですね。
最初は水と油のように反発していた二人ですが、いつの間にか息のあったコンビニなっている。それには伏線がありましたが、お互いを受け入れることができるキャパシティがある二人だったからですね。

30年前に母親を殺されたソンジェ、その犯人が連続殺人事件の犯人だった。それを追ってウァンホは現代に来てしまった。
30年間に捕まえられなかった悔しさが、グアンホから滲み出ていましたね。

プロファイラーで、実はグァンホの娘だったシン教授を演じられたイ・ヨンエさん

初めての女優さんです。

シンの強いというかちょっと憎たらしい可愛げのない役どころでした。でもそれには幼い頃から苦労し、人間を信じていないからなのかな。

母親の死の後、養女に出されたのに、虐待されようですね。

グァンホの娘だったという設定はちょっととは思いましたが。。。でも最終回では温かな表情の女性に変化していました。

過去のアイテムが、現代への接点となるというくだり。目に見える触れるものってやっぱり信用できますからね。

ホイッスルを身につけていたらば、そりゃー娘だと信じたくなりますね。

チーム長・ソンシク役のチョ・ヒボンさん

早い段階でグァンホが30年前の先輩だと気がつき彼を助けます。30年前とはだいぶ違う風貌ですが、このくだりは良かったですね。ここから見る気アップしました。

どうしてグァンホが、現代のグァンホとして受け入れられたかは、30年前のグァンホが助けた身重の女性が自分の子供にグァンホと名付けたのです。そのグァンホも警察官になっていたのです。

ここでやっとこの連続女性殺人事件の犯人モク・ジヌ(キム・ミンサン)登場です

早い段階でこの嘱託監察医が犯人ではないかと感じました。確かに自信に満ちた気味の悪い犯人でした。だいたい監察医になっているなんて頭のいい犯人ですので、そりゃ、なかなかつかまりません。

こういう犯人をソシオパスというんですね。

彼の母親が体を売るような商売をしていた。そして若くして死んでしまった。「母は汚い人間だから死んだ」と思い込んだ彼。

それから、彼は男に媚を売るような女を排除しにかかったのです。
女を殺しても、神は見ているはずなのに何も起こらない。
俺は正しいことをしているのだ。
悪い人間を断罪しているのだ。。。という使命感と正義感で彼は殺人を繰り返してきたのです。


強行班チーム長ソンシク刑事、ソンジェ刑事、グァンホ刑事、テヒ刑事、ミナ刑事。。。。そしてシン教授

チームワークで犯人逮捕ができました。

最終回はジーンときました。

グァンホが神様のように感じました。

大事な人を守るために過去から来たグァンホの活躍がかっこよかった。

そして大事な人のために過去に戻っていった。

ソンジェとシン教授のラブラインはひそやかでしたが、なんかグッときます。

ユン・ヒョンミンさんかっこよかったです。

犯罪推理ドラマでも極上のランクなんではないでしょうか。

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