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第三の魅力 忘れられないどうしようもない男の気持ち

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第三の魅力 The Third Charm 全16話 (2018年 JTBC)

「東京ラブストーリー」のカンチ・永尾完治とリカ・赤名リカを彷彿とさせるドラマ内容でした。

誠実で真面目、周りへの配慮もできる優しい男、でもその優しさが時には優柔不断にも見える男。

女は、前向きに元気に生きる女。でもその姿は、自由奔放で危ない女。

忘れたいのに、忘れられない女に振り回される男のドラマ。

第三の魅力って何なの?

あらすじ……..

20歳の春

小心で計画的で几帳面な性格、メガネをかけ歯矯正中の垢抜けない大学生オン・ジュニョン(ソ・ガンジュン)。
早くに両親を亡くしたため、大学進学を諦め、美容院でアシスタントとして働くヨンジェ(イ・ソム)。
二人は20歳のある暖かい春の日に出会い、恋に落ちる。
ヨンジェは、行動も言動もはっきりとした強い女、そんな彼女に振り回されながらも、初めての感情「恋」に心躍るジュニョン。
でもヨンジェの嘘がバレてしまう。彼女は大学生ではなかったのです。ダンスパーティで美容師見習いと馬鹿にされてしまい大げんかをしてしまう。
その後、彼女からの連絡が途絶えてしまう。彼の初恋は虚しく終わってしまう。

27歳の夏

刑事になったジュニョンは、麻薬事件の捜査中にヨンジェと偶然に再会する。

この世の中には2種類の女がいる。必ず出会わなければならない女と、合わなくても構わない女。
僕は今日、第三の女に出会った。二度とあってはならない女 悪い女に….

….というような台詞らしいが、衛星劇場のイントロにも書かれている。でもわからないな〜
こじつけのような気がするこのドラマのタイトルです。でもなんか理解できるので、気にしないでおこう。

オクテな男と正反対の性格の女。互いの違う点を魅力に感じ、付き合い始めたが、ジュニョンとは全く違う魅力を持つホチョル(ミン・ウヒョク)が現れ、結局、二人はまた別れることになる。

32歳の秋

結婚を控えたジュニョンの前に再び現れたヨンジェ。離婚して戻ってきたヨンジェに、ジュニョンは12年前のあの日のように心が揺さぶられてしまうのだが…

脚本:パク・ビグォン  パク・ウニョン
演出・ピョ・ミンス

キャスト

ソ・ガンジュン=オン・ジュニョン役

ソ・ガンジュン君、ちょっと前に見た「君な人間か』でも、利己的な人間の男とロボットだけど感情のわかる男をかっこよく演じて分けていましたね。
彼の潤んだそして透き通るような眼差しは、ロマンティックで切ない雰囲気があります。

そんな彼が、モテない小心者の大学生で登場しました。野暮ったいメガネに歯を矯正する器具まで装着して….
20歳から32歳までの時間を感じさせる為の小道具でしょうが、こんなにも変わるのかと笑えます。

イ・ソム=イ・ヨンジュン役

「この人生初めてだから」のあのスジのダイナミックな生き方とサングとの恋愛カップルはとっても素敵だった。恋愛もリードするようなタイプの方の役柄の方が似合っているような気がする女優さんです。

ヤン・ドングン=イ・スジェ役

イ・ユンジ=ペク・ジュラン役

ミン・ウヒョク=チェ・ホチョル役

キム・ユネ=ミン・セウン役


27歳の彼は、初恋のヨンジェと再会した時は、刑事となっていました。
優秀な刑事で、部下もいました。

でも彼はず〜〜とヨンジェにこだわっていました。
一途な気持ちのまま彼は27歳になっていました。

でもヨンジェは、大学生と偽ってジュニョンと付き合い始めました。
彼女は親が離婚し、兄とおばあちゃんに育てられ、苦労しながら生きていたのです。
そんな懸命に生きている彼女の苦しさは、ジュニョンには理解できなかったでしょうね。
そんな事情で、初キス後、たった1日の初恋で終わったジュニョンの恋。

ジュニョンは、彼女と別れた7年間、彼女がどうして去っていったかをずっと考えこんでいたようですね。
彼女のために、警察官になったのに….
彼女のせいで、自分は女を信じられない日々を過ごしているのに….

彼女の現実に目を向けることはできなかった。
27歳になっても大人の男にはなっていなかったジュニョン。

この7年間、ヨンジェは、兄が、事故に遭い車椅子生活を余儀なくされてしまい、彼女が働かなければならなかったのです。

女は、現実の中で生き抜いている。でもジュニョンは、いつまでも甘い思い出の中から抜け出せないでいた。
男は、懸命に生きる彼女が不憫で、自分が何もできないことが歯がゆかった。

彼女のたくましさ、強さに惹かれていたんだよね。自分とは真逆のその強さに….
でもその強さに自分が結局は、ついて行けなかったんだよね。
嫉妬深くて詮索ばかりするいやらしい男の自分が、惨めになったんだよね。

こういう恋愛の繊細な感情をいやらしくなく表現するのって難しいよね。

そんな感じをソ・ガンジュ君はうまく表現してました。

一方ジュニョンの恋仇の美容整形外科医ホチョル、離婚歴のある大人の男。
ヨンジェの危なさと強さに惹かれていったようです。

ヨンジェと再会し、再びラブラブモードになったジュニョン、でもなんかしっくりいかない関係でした。
お互いを想う気持ちには変わりがないのに、どこかいつもすれ違っている二人。

恋はタイミング、そんな終わり方をした27歳の夏の恋。
でも、警察官やめる必要あるのかな?
ヨンジェの為に警察官になったから辞めたのだったら、なんかあまりに子供っぽいです。

その後、自分の新しい道を探す旅に出るジュニョン。旅先のポルトガルでの出会いからシェフの道を目指します。
同僚だったセウンとの出会いも、そんな彼を慰めてくれたのかもしれない。
セウンの気持ちを受け入れて交際が始まりますが、32歳の秋、でもその彼女とも、別れてしまった。
セウンが、ヨンジェの行動に疑心を持ってしまった時に、この関係は終わっていました。
セウンの方が、ずっとヨンジェよりかわいそうですよ。
セウンが彼に疑心の心を持った、そういう気持ちにさせてしまったジュニョンがやっぱり悪い。
結婚すると約束しているにも関わらず….

ヨンジェが、整形美容外科医のホチョルとの結婚を選んだのは、彼女の現実的な部分です。
自分みたいな女と付き合って、苦しんでいるジュニョンから離れたかったのかもしれないし、自分も楽になりたかったのかもしれない。
大人の男で、彼女を包み込んでくれたのだろう。

でもでも、その幸せな時間も娘の事故死によって破壊されてしまう。ヨンジェの一瞬のミスで娘を事故死させてしまったのだ。
その後、彼女は自分を見失ってしまうほどの絶望感で苛まれる。
感情のコントロールが出来ずに、アルコール依存したり、自傷行為をしたりで、ホチョルもこの結婚のせいだと思ったのか、離婚をすることになる。

赤名リカは、感情コントロールが出来ない女だとわかっているから、それを隠しながら生きていたので、それが身勝手、自由奔放に見えた。

「どんな時にでもお互いの気持ちを確認しあっていたら、二人の関係は変わったのか?」ヨンジェのモノローグの言葉。

言葉ではない世界、相手と自分を信頼することから「愛」は始まると思うのですが……

32歳の秋、ジェニョンは、大人の男になっていましたね。

セウンと結婚して新たな生活を築こうとしている時に、またもやあのヨンジェが現れます。
でもストーリーの流れから、セウンと5年間の遠距離恋愛をしていても、ヨンジェが現れた途端に揺らぐって、男の初恋は哀れに思えました。

またもや、結婚を約束したセウンとその家族、ジェニョンの家族をも深い悲しみの底に落とします。
ジェニョンの父親は、息子の背中を叩き続ける姿、親としての情けなさと、息子の男としての歯痒さに怒りをぶつけたんでしょう。そこまで親不孝をしても、自分の気持ちに正直に生きるジェニョンには、ちょっと引いてしまいます。

結婚ってそういうもの。周りとの調和が必要な関係です。
そういう意味ではヨンジェもジュニョンも同じタイプです。ヨンジェも相手の立場、好きな男の立場も考えてあげなければ。ホチョンは本当に可哀想でした。娘を亡くしたという意味では同じ立場なのに、自分の悲しみで相手をもっと不幸にしていることに気がつけないヨンジェの悲しみは度を超えています。

この二人の周りの人間、ジェニョンの妹カップル、スジェとジュランのカップルは大人でした。

最終話、ジェニョンは、ニューヨークでのシェフの道を歩み、ヨンジェは、美容院を経営していくと二人はそれぞれの人生を歩む形でのエンディングになりました。

インターチェンジで出会っても、再び違う道を歩み続ける二人なんでしょうね。

その度に、お互いに大人になっていくのでしょう。

第三の魅力って、惹かれ合うが決して融け合わない相手の魅力のことなんでしょうか?

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