心に陽が当たるまで Warm and Cozy 全16話 (2015年 韓国MBC)
Netflixで視聴
ユ・ヨンソクssiとカン・ソラさんが出ている? いつのドラマ?
あの「メンドロントット」だったのか? ここまで題名が変わると別のドラマかと…..
あの「主君の太陽」と「最高の愛」、「ホテル デ・ルーナ」のホン姉妹の作品で、見たかったのですが、CSで録画しなかったので、見る機会を逸していました。
ネトフリさんありがとう🎊 今の気持ちです。
メンドロントットとは済州島の方言で、—気持ち良く温かい—という意味なんですね–-Warm and Cozy—英語の題名の方がわかりやすいですよね。毎回思うことですが。
そんなことはさておき、このドラマが与えてくれる雰囲気と余韻はまさに、気持ちよく温かい気分にさせてくれるものでした。
放送当時に韓国内での視聴率があまり取れなかったことは知っていましたが、美しい済州島を舞台に日々の生活を描き、つかみどころのはっきりしないおぼっちゃまが主人公で、その彼に好意を抱くヒロイン、そしてストーリー展開でも山場がないという作品だったという感想を見ると、なんか億劫になって見るのを躊躇した事を覚えています。今、視聴して感じるのは、見る方の心模様に反映される作品なので、視聴率を気にしたのが大きな間違い。「チョコレート〜忘れかけてた幸せの味」も同じジャンルですね。見ていて面倒くさくなるか、この雰囲気をじっくり味わいたいか、そんな選択をしてしまうドラマです。
ホン姉妹のコメントでは、このドラマは「穏やかで可愛らしいドラマ」を作りたくて企画した作品だったそうです。
あらすじ〜
監督:パク・ギョウン 「ニューハート」「善徳女王」「最高の愛~恋はドゥグンドゥグン~」
脚本:ホン・ジョンウォン ホン・ミラン 「美男子ですね」「最高の愛~恋はドゥグンドゥグン~」「主君の太陽」「ホテル デ・ルーナ」
キャストとドラマの感想を含めて………..
ユ・ヨンソク=ペク・ゴヌ
趣味のようなレストランを経営しているおぼっちゃまのゴヌ。初恋の人、ジウォンのためにレストランを開いたが、彼女が海外へ行ってしまい遊び人状態です。済州島の村民からも観光客としてしか見られていない。会ったことのない父親を憎んでいるが、それは母親への気持ちの裏がえしの様な気がする。母親の誤解が招いた事故で父親が服役している。兄弟3人の父親が違うゴヌ兄弟、そんな不安定な中で育ったゴヌは、愛情にも飢えているし、愛を信じようとしない頑なさも感じますね。ジョンジュのことは“友だち”と言い切るものの、村長と親しくしているジョンジュを見ると、つい嫉妬している。ジウォンをどんなことがあっても守るというゴヌの気持ちにはついていけないジョンジュ。わがままでマイペースなゴヌ、でもジョンジュにも優しい接する時もあるので、彼女はいつも振り回されている。
母親が父親に騙されていたという話を鵜呑みにして(息子だから仕方ないか)父親を許せずに、そんな男にはなりたくないと思って強がって生きてきた男ゴヌ。
あんな身勝手なジウォンのことを彼女のことを知っているくせに、「初恋の人」だから最後まで好きでいるという頑なさと、あのいい加減な生き方にちょっとイラつきましたが、おぼっちゃまだし、女を追い回す様な馬鹿な男よりはマシかと思って見ていました。一途さとピュアさは持っている男でしたからね。
ああいう様に、ジウォンにもジョンジュにも優しく接することができるなんて心が広いな〜。天使みたいだと。真面目に仕事していないから時間がありますからね。
素敵なラブシーンも………………………………………………
自分の気持ちを押し付けることが怖いゴヌ。だからジョンジュから本気で言ってくれるまで待っている男なんです。ジウォンは、本気でないのを知っているから気楽に優しくできるらしい。断られた時に、自分がどうしていいか余裕を残している様ですね。つまり、傷つくことを恐れて生きてきたんですね。
感受性の強い繊細な男だったから、母親の気持ちを大事にしていたし、自分の心の傷が深くなるのを止めたくて、もしかしたら済州島に来たのかも知れませんね。
カン・ソラ=イ・ジョンジュ
ゴヌの心の傷を癒して、愛に対して前向きな男にゴヌを成長させたヒロイン。
母親の存在を知らず、父親は早くに亡くなった。コツコツ懸命に働いて生きてきた。済州島で再出発をしようと決意して、貯金も叩いて家を購入したが、住むこともできない廃屋でした。済州島にきて恋人が、結婚して来ていることを知り愕然とする。そんな時に解雇するという電話が。10年前の誕生日に彼女は、一枚の写真を持ってゴヌのことを生き別れた双子だと思い込んで会いに行ったけれど、それは間違いだった。でもそれ以来、心のどこかで憧れを抱いていた。再び済州島で再会し、必要以上に優しくするゴヌに、その思いは大きくなるばかり。
ゴヌに一途なのに、村長さんがチョッカイ出すのですが、それを友情だと思っている彼女。村長さんかわいそうでした。
さっぱりした女子で、元気で明るいサラッとした風の様な雰囲気のヒロインにぴったりでしたね。ぐずぐずせずにすぐに立ち向かって生きる姿が男らしくて素敵でした。
あんなに美人なのに、済州島の村民とすぐになじめちゃう様な雰囲気で、びっくりでした。
でもカン・ソラさんは、力強くおぼっちゃまを助ける健気な女性という役柄がぴったりですね。「ピョンヒョクの恋」もそんな役柄でしたから。(視聴済み)
(B1A4)=チョン・プンサン メンドロントットの店員
ゴヌがジョンジュを末期がんだと誤解するきっかけを作る。ジョンジュが、ミントの飴をトイレに置いてあった末期癌患者の薬のケースに入れて持ち歩いていたのです。ゴヌのわがままに振り回されながらも、ふたりの恋の行方を誰よりも冷静に見守っていた。
キム・ソンオ=ファン・ウク
ソラン村の村長。堅物だがジョンジュが村になじめるよう気を配る細やかな面もあり、何かと相談に乗るうちジョンジュに恋心を抱く。村民は彼を結婚させるのが一番の願いで、彼がジョンジュに好意を持っているとわかると、色々と策を立てて雰囲気を盛り上げようとしますが、ジョンジュはどうも気がつきません。
でもゴヌ姉が村長に好意を抱くところでドラマは終了しました。
ソ・イアン=モク・ジウォン
ゴヌの初恋の人。完璧な玉の輿が目標でゴヌのことは都合よくあしらうが、ゴヌが自分に関心を向けないと不満。リゾートホテルの広報室に就職し済州島へ。
本当に、男は全て自分に興味があると思っている女。自分が興味のある男、金を持っている男の匂いを嗅ぎつける嫌な女。ゴヌの兄にも手を出そうとしていましたからね。こういう財閥な好きな女性は、嘘が上手いから気をつけないと。
中年のお二人のシンデレラストーリー!とっても胸にジーンと来ました。程よい節度があってなんかいじらしくなるラブライン
イ・ソンジェ=ソン・ジョングン
ゴヌの異父兄で、済州島でリゾートホテルを経営。バツイチ。
「大韓民国弁護士」のキャラを思い出させていただいてニヤニヤしながら見ていました。
あのヘルメットシーンも思い出したし。自分のヘシルへの気持ちが、命の恩人であるから好意を抱いているのではなく、恋心なんだと気がついてからの猛アタックは、清々しかったですね。中年になって、まさかこんな夢や幻影を見てしまうまでの恋心を抱くなんて、考えていなかったジョングンでしたが、行動が先走ってしまう彼が、微笑ましかった。勝手に体が動くのが恋なんですよね。そういう意味ではゴヌも、なんやかんや言ってもジョンジュの為に行動していました。
直球投手の様なテクニックの恋ですね。さすが実業家!
キム・ヒジュン=キム・ヘシル
ソラン村の海女。
30年前ソウルから済州島に嫁ぐが、直後に夫を事故で亡くし、それ以来独り身を通す。美人さんの海女でした。
非常にクールで冷静な女性でした。海に潜る仕事って危険と常に隣り合わせだから、こういう真剣さは当たり前だとは思いますが。
だいたい、タバコを吸おうとして海に転げ落ちたのに、ジョングンに「生きろ」って、彼女は自殺だと思ったのですが、あんなに真摯な目で言われたら、言えなくなりますよね。でも油断しているからそういうことになるのです。
ジョングンの一途さに、だんだん傾いてしまい、ついにはゴールイン。
彼女の夫は、ゴヌの父親の交通事故の犠牲者だったのです。そのことに気がついたゴヌでしたが、一年後に、彼女がそのことに気がつき、ゴンの父親に会い、謝罪されます。ゴヌ父親ではなく、本当は母親が酔って事故を起こしたのですが、父がそれを庇って服役した様ですね。でもゴヌ父は、「愛する者の為に罪をかぶることなんて、自分はそんな美しい人間ではない」と告げました。
彼女は、ゴヌ父を許したわけではないけれど、時が彼女の気持ちを、ジョングンの愛が彼女の気持ちを変化させていたのは確かですよね。そして一番悩み苦しんでいるゴヌの気持ちを考え、彼女は、ジョングンとは今まで通りに過ごしていくことにしました。
「今感じている愛が大事だ」と。
この中年カップルの愛は、愛の重さを理解しているのかな〜
カメオ出演も豪華でした。
ソン・ホシュンssi、イ・フィヒャン(ゴヌ母)、チェ・ジェソン(ゴヌ父)、ソヌ・ジェドク(ジョンジュ父)、ソヒョン、コ・ギョンピョ(ジョンジュ弟)ナム・ヒョンジュ(ジョンジュ母)
美しい済州島を舞台しての、若いカップルの愛、中年カップルの愛、そしてゴヌ父の登場
ゴヌ父が、メンドロントットに姿を表した時、ジョンジュは、父だとわかったのかな〜
この料理、メンドロントットでしょう。済州島の言葉で、気持ちよく温かいという言葉です。
うちのシェフのお父さんが、お母さんに教えた言葉だそうです。素敵な言葉でしょう。
シェフはとても心が優しくて温かい人なんですよ。だから彼の作る料理も温かくて美味しいんですよ。
父親と息子の心の垣根がとれることはないのかな。
ジョンジュは、私たち温度を合わせながら、メンドロントットでいようねという台詞で最後になるのですが、ちょっとしっくりこなかったけれど、言おうとしている気持ちはよくわかりましたが。韓国語だとしっくりくるのかもね。
美しい済州島と、居心地の良い空間を感じるドラマでした。