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浪漫ドクターキム・サブ2

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浪漫ドクターキム・サブ2 Romantic Doctor,Teacher Kim 全16話(2020年 韓国SBS)

3年ぶりに、ドクターキム・サブにお会いできました。
ハン・ソッキュssi現在55歳、「夫婦の世界」のキム・ヒエさんも確か54歳です。ベテラン俳優と言われるお二人ですが、こういう素晴らしい俳優さんが、若い世代と交わりながら素敵な作品を作り上げている事が、韓ドラの強みなのかな〜 お二人ともとってもセクシーですしね。

そんなことを考えながら、シーズン2の「浪漫ドクターキム・サブ2」を視聴完了。

感想を一言で言うならば、やはり前回の方が面白かった。キム・サブという医師「神の手」を持つ医師なのに、こんな田舎の病院で働かなくてはならないのかを、ゆっくりベールを剥がしていく様なミステリーな展開が面白かったのと、ここにやってきた問題を抱えた若い医師達との葛藤や、触れ合いが、人間キム・サブを成長せていく過程もスリリングでした。若き医師達も迫力ありましたから。そこに、このトルダム病院の経営権を争う闘争が加わって、濃密なドラマでしたから。

シーズン2は、病院スタッフはほとんど前回と同じで、新米問題医師2人とキム・サブに憧れてこの病院にきた1人の3人の医師の成長がメインで、でもあと2人の医師も加わっていましたが、キム・サブに見守られて実践と経験を積んだ医師に成長していく過程と、またもやトルダム病院の存続が危ぶまれる危機に陥り、それを解決していくキム・サブの姿が描かれました。

構成が同じなのに、何故にシーズン1の方が面白く感じたのかは、新米医師の迫力の違いと、シーズン2なのに同じ様にトルダム病院の経営トラブルを全面に出しているからだと思います。権力を振り回すあの男と、権力にひざまずく医師の姿にもゲンナリ。「ドクターX」も同じ事の繰り返しなのに、どうしてあんなに視聴率取れるのか不思議でしたが、面白さの安定感がいいのでしょうね。

シーズン1で、強烈な印象を与えたユ・ヨンソクさんとソ・ヒョンジンさんのキャラよりも、今回のお二人の方は、やはりちょっと弱かったですね。
病院内での出来事は、「命を守ること」に懸命に頑張る医師とスタッフとそれを見守る家族達の日常です。そんな病院内での出来事を興味のわくドラマに仕上げる要素は、医療の進歩で助かる命を強調するドラマ、患者さん達の立場にたった医療ドラマ、医師達の姿にフォーカスする医療ドラマなどなどですね。つい最近視聴した「賢い医師生活」は、医療の進歩、患者さんと共に命を守る医師の活躍を実現しているドラマでした。 移植を前面に出していましたから。このドラマを見ながら「賢い医師生活」も視聴してしていたので、どうしても比較してしまいますが、医師たちの命を懸命に守る姿が、医師達の意志(キム・サブのように)にかかっているのか、権威に寄り添いたい医師達(パク・ミングク医師達のように)の違いの様です。今回の「キム・サブ2」も、やはり大学病院の医師と、田舎の病院で働く医師の葛藤が色濃く描かれましたから。キム・サブ以外は、その葛藤を抱えていましたね。

この「浪漫ドクターキム・サブ」は、3つのポイントが重要です。

  • 成長する医師達の姿、それを見守る「神の手」を持った熟年の医師の活躍
  • 患者さん達に安定した医療を与えようとするスタッフと医師達、
  • そして根底を揺るがす病院の存続問題とそれに絡む陰謀で、トルダム病院へ派遣される医師達との攻防戦

それに緊急医療機関病院だからでしょうが、専門用語が多すぎて俳優陣も大変だったでしょうし、見る側もなんか疲れた。
共感を得るドラマって、時間の経過が必要だと思うでのす。
医師のロマンスも、権力を握りたい医師との確執、医師のトラウマなどが刺激的に描かれていますが、なんかちょっと……今回はスマートではなく、バタバタした感じがしました。
監督・脚本家の方は、激情型のドラマがお得なのかもしれません。視聴率も韓国内では久しぶりの快挙だったとか。

監督:ユン・インシク  「浪漫ドクターキム・サブ」「ジャイアンツ」「バガボンド」
脚本:カン・ウンギョン 「浪漫ドクターキム・サブ」「製パン王キム・タック」「家族なのにどうして〜僕らの恋日記〜」

「浪漫ドクターキム・サブ」を視聴した感想です。

脚本家が、視聴者が必ず見守っていただきたいという「視聴ポイント」とは

「シーズン1」のガン・ドンジュ(ユ・ヨンソク)とユン・ソジョン(ソ・ヒョンジン)が医師としての成長過程を、「シーズン2」の「ソ・ウジン(アンヒョソプ)とチェ・ウンジュ(イ・ソンギョン)は、青春期と共に医師としての成長する過程を描いたとのことです。
「成績が常にトップではなくてはならない一番至上主義、成功万能主義、スペック優越主義…だから多くのことをあきらめて甘受しなければならない2人の青春がキム・サブと出会い、トルダム病院での経験で失敗しても、倒れても挽回していけばいいという、失敗を恐れない強い勇気を持つ医師としての成長を見守ってほしいと。そういうコンセプトはしっかり伝わってきました。

ウジンとウンジェのラブラインは、本当に青春って感じのラブシーンでしたね。リセットキス?もうなんか理解できませんが、ウジンの照れ隠しのキスですよね。まあ、初々しい、でももう32歳同士なんですが。シーズン1のドンジュとソジュンのラブシーン同様に、オレンジの光線がきれいに映し出すラブシーンでした。まだアン・ヒョソブ君は、24歳だから、初々しいラブシーンでしたね。医師の姿の時は、年齢を感じなかったけれども……..ウンジェも一途で可愛かったです。勉強ばかりしていたからでしょうね。

最後のキスシーンは、ドンジュとソンジュのキスシーン💓

あらすじを含めたキャストの紹介です。

ハン・ソッキュ=キム・サブ 本名・プ・ヨンジュ 一般外科・胸部外科・神経外科まで網羅したハイスペックな外科医。

過去に巨大病院コサン病院で、シニア外科医として働き「神の手」と呼ばれていたが、田舎のトルダム病院へ移った医師。穏やかな笑顔に見え隠れする表情の変化で、この医師はただものではないと思わせていますね。コサン財団病院理事長のシン会長の人工心臓手術を成功させて、会長の信頼を受けて、トルダム病院を緊急外傷専門病院として拡充してきた。そんな時に、シン会長がこの世を去った。3年まの古傷でもある手首に障害が出てきて外科医としての危機に。そんな時に、若手の医師が去った後に(ドンジュは兵役で、ソジョンは海外研修中で)また新しい若い医師2人が現れる。

キム・サブの手の症状は、手根管症候群:母指の付け根の中を走る正中神経が圧迫されて引き起こされる疾患群

アン・ヒョソブ=ソ・ウジン 32歳 一般外科GS研修医2年生

借金を悲観した両親が自殺して、苦労して医師になったが、親の借金と奨学金を闇金融から借りた事で、無理な返済を強いられながら医師として生きる。24歳のヒョソブ君が、32歳の心を閉ざした苦労人を演じたのですね。外科医師としてはスペックの高い医師に成長している様です。しかし、医師の資格を取得して先輩の病院に勤務したが、その先輩の不正を知り内部告発をしたために、病院や医師から除け者扱いされる。「医師としての品格もない。序列を無視し仲間意識もないチンピラだ」と上司のパク・ミング医師に言われた。そんな彼に手を差し伸べてくれたのは、キム・サブでした。

お前の世界は簡単だな。勉強はクラスで一番だが、世の中に何が起こっているのかがわからない。なのに、自分が一番賢いと思う愚かな人。」ウンジェに冷たい口調で言ってしまう嫌なやつです。でもウンジェとは大学同期で、友達以上恋人未満の曖昧な関係の様ですね。

イ・ソンギョン=チャン・ウンジェ 32歳 胸部外科CS研修医2年生

家族も親類も医師ばかりという環境で育ち、勉強一筋で育ち、現実的な医師としての成長より、とにかく成績さえ良ければ医師になれると考えて生きてきた。手術室で現場を体験すると倒れてしまったり嘔吐して気を失ってしまうというトラウマを抱えて生きています。きっと医師系家族の中で落ちこぼれたら生きていけないという強迫観念からこんなPTSDを抱えてしまったのでしょうね。ウジンとは正反対、恵まれた環境で育っても医師として生きるには大きな悩みを抱えていました。

コサン病院の手術室で、PTSDを抑えるために安定剤を飲んで臨んでいたが、ついに倒れてその後眠ってしまうという失態を起こしてしまい、トルダム病院に左遷させられる。「こんなはずではなかった」と投げやりな態度で働き始める。働き始めても、キム・サブから「患者から逃げる様な奴は医師の資格はない」と言われてしまうが、彼の元で立派な医師として成長していきます。ウジンとの関係も、彼女が一線を超えて彼を受け入れる素敵なシーンもありました。
「ドクターズ」の時は、とっても嫌味な女医役でしたが、今回は本来の医師として頑張る姿が見られました。

ソ・ジョヨン=ユン・アルム 28歳 応急医学EM専攻4年生

とにかく笑い顔の可愛い方でしたね。キム・サブを慕ってきた女医さんなので、ウジンや、ウンジェと違って、前向きな姿に好感がモテる女医さんです。
でも彼女には重大な秘密があったのです。実はト・インボムの従妹だったのです。つまりト・ユンワンの親族なんです❗️
ウンタク君とのラブラインの今後は…….

キム・ミンジュ=パク・ウンタク 看護師

シーズン1の時のお顔

前回に引き続き看護師役でしたね。少年ぽさが抜けて大人の男になりましたね。ユン・アルム医師とのラブラインが可愛かった。

シン・ドンウク=ペ・ムンジョン 36歳 整形外科OS医

彼も訳ありで、このトルダム病院で勤務している様です。整形外科医だからか、骨格模型図の手と、恐竜の骨格模型を飾っているのではなく愛している様で、オタクっぽいですね。個人的にはよくわかります。骨格模型大好きでなので。
彼も、親の悩みを抱えていた。まさかそれがウジンとの関わり合いとは。

後半でわかるのですが、彼の父は貸付業者の会長だったのです。ウジン医師に貸したお金の出どころは彼の父親だったのです。
患者は医師を選べるけれど、医師は患者を選べない…ウンタクのセリフですが、彼は、こういう父親に、抵抗して生きていたのですね。

ユン・ナム=ジョン・インス 応急医学EM専門医 緊急治療室を守っている大黒柱。

チン・ギヨン=オ・ミョンシム 看護師長 トルダム病院を守るお局的な看護師。

キム・サブにもはっきりと意見をいう信念のある強い女性です。
イム・ウォニ=チャン・テギ 病院事務長

一見日和見主義で、赤字のトルダム病院を再興させるためには、パク・ミングク外科医側につくのかと思いきや、トルダム病院、キム・サブの浪漫を信頼している男でした。
ピョン・ウミン=ナム・ドイル フリーランスの麻酔医

ヨ・ウニョン=キム・ホンパ トルダム病院の前院長

彼の最期は、生命維持装置を外して、延命治療を辞めることを選択したキム・サブとスタッフに見守られて静かに天国に召されました。最終話でのシーンは、さすがにジーンときました。命の尊さと尊厳死の問題からは目が外せません。

病院のスタッフ……..

ついにご登場。

 

チェ・ジノ=ト・ユンワン コサン大学病院理事長

もう今回は失脚して登場しないと思いきや、ゾンビの様に復活してきました。「打倒キム・サブ」が本心なのですが、病院の再開発案を掲げて登場です。悪はのさばるのですね。
その彼が、トルダム病院に送りこんだ医師

キム・ジュホン=パク・ミングク コサン病院外科CS医

彼もトラウマを抱えていたのですが、トラウマというよりも嫉妬心からキム・サブへの対抗心が彼の心を病ませたのでしょう。
彼はト・ユンワン理事長に従うのではなく、自分の信念で動くとユンワンに伝えましたが、自分がキム・サブより優れた医師であるという手術テクニックのスペックだけを証明しようとして乗り込んできたのです。

彼についてきたスタッフ

パク・ヒョジュン=シム・スワン 麻酔専門医  冷静な判断のできる優秀な麻酔医でした。

コ・サンボク=ヤン・ホジュン 外科医

上司であるパク・ミングク外科医の腰巾着。外科医としての自信なさに不安も持ちながら、どうにかして巨大病院で生き抜こうかと考えている男。権威にしがみつくしか生き残れないと考える一番医師として嫌いなタイプ。

ヤン・セジョン=ト・インボム カメオ出演 外科医

インボムの成長したお姿での登場で、シーズン2だという重みが出てすごく良かった。やっぱり全シーズンの医師を出してその成長ぶりを感じさせなと実感が湧かないですよね。

コサン大学病院に戻って外科医で働いていたはずなのですが、テーブルデス(手術中に死亡)した問題で真相調査団が調査に来ることをキム・サブに告げにきたのです。でも本当の目的は、トルダム病院を閉鎖させない方法を探し出す事だと。父親のト・ユンワン理事長の野心が、この問題を大きくしている事を知らせます。
何かと敵対してくるウジンに「誤解しているようだ。キム・サブは、病院内で政治をすることを最も嫌っている。 誹謗中傷非して望むことを得るなら政治になる。 気に入らないのなら直接対決しろ!」と怒鳴った。院長とフェローではレベルが違うからと愚痴るウジンに「 君が感情的になればなるほど、君の言葉は説得力がなくなる。 なぜなら、感情的になれば、それは真実から遠ざかるだけ。事実だけで十分だ。 」と先輩医師としてウジンに忠告した。
インボムの冷静さとウジンの感情的に動いてしまう医師としての資質が、対照的に描かれてなんか迫力ありましたよ。

その後外へ見送りに来たウジンに、インボムは「手術に最も重要なことは、実践と経験だ。 僕が戻ってくるまで、ドルダム病院をしっかり守ってくれ。 それから、キム・サブの宿題を終わらせるように。 誰にでも与える課題じゃない。 」と話して去った。

こういうシーンがもっとあったほうが良かった。後半のエピソードの方が面白かったですね。
軍入隊前にノーギャラで出演を希望されたそうですね。いいお仕事をされましたね。アン・ヒョソブ君とは、「30だけど17です」で共演されていました。というかこの可愛い青年は誰ってこのドラマでアン・ヒョソブ君を知ったのです。明るい弟分であり、恋敵の役柄でしたが。

16話では、キム・サブの医師としての浪漫、あり方がはっきりと前面でましたね。彼は多発性硬化症という難病にもかかっていました。
外科医に必要な感と運を得るためには実践と経験が必要で、その為の「剛直な人のプロジェクト」ファイルをウジンに見せ、このファイルを共有し合うことができる医師だと、お墨付きをもらいましたね。

野心むき出しな、ト・ユンワン理事長の策略は、失敗に終わりました。あんまり勧善懲悪な描き方にはちょっと好きではないですが、スカッとしました。

トルダム病院は、医療財団認可証をもらい、コサン財団から援助を受けて独立して運営できる病院になり、外傷センターを3年以内に築きあげるのだと。もうコサン大学病院の分院ではないのです。ト・ユンワン理事長もミングク医師も、キム・サブに嫉妬心からか、「できる男」に対しての腹立たしさからか、勝手に闘争心を煽り立てています。そういう男らに対峙するキム・サブは、やっぱり強い男で、彼を信頼する人が大勢いることもそれを証明していますね。

ミングク医師に、患者の死をめぐる問題を大きくしているが、すべきではない。 今君は、触れてはならないドルダム病院に触れている。 ここまでして何を得るのかと。これにミングクは「 あなたの偽善と放漫、無謀な行動と自慢のすべてを明らかにしたかった。 バスから降りるのは私ではなく、あなただと ! 」と叫んだ。「 私の失敗を見るためだけに、こんなことを? 」と驚いているキム・サブですが、「 私の誇りとすべての努力、成し遂げた成果を軽視するな!」とミングクに叫びましたね。
キム・サブはミングクに「 頑固で不合理な劣等感の塊は、君の強欲と想像力によって作られた強迫観念か。 まだ院長である内に、君が作りだしたこの状況を収めろ。もう我慢したり待つつもりない。 」と警告した。
ミングクもキム・サブの包囲網から逃げられなくなっていましたね。そう彼も外傷センター設立に向けて、一緒に頑張ることに同意しますが。

キム・サブは「神の手」を持つ名医かもしれないけれど、医師の資質を見抜き、その人間性を高め、同業者として地道に医療活動を歩める様にさせる医師達のリーダーになれる人材だったのですね。それが彼の浪漫・ヒューマニティーかもしれない。

本院に戻れる様になったウンジェは、キム・サブに相談する。
キム・サブは、ここにいれば、たくさんの患者の中で摩耗されるが、毎日患者を生かしているという医師としての誇りを感じられる。本院へ戻れば、ここよりはるかに良い状況でキャリアを築け、研究へのサポート、良い人脈、良い機会を得ることができる。 より多くの報酬も得られると。
人生は選択の問題だ。 どこにいても君は、上手くやれると確信している。 どんな選択、道を選んでも、自分自身を疑ってはいけない。 と励ますキム・サブに、ウンジェはあふれ出す涙を拭くのでした。

新人の医師へのエピソードが多かった前半は、どうも面白くなかった。後半の様に、もっとクセのある医師同士の活躍が見られたら、満足できたのにな〜

シーズン3ありそうですね。今回の視聴率も良かったから。ヤン・セジョン君除隊してからにして欲しいですね。でも胸にグッと迫るシーンはなかったのが残念でした。エピソードを楽しみ、考えるドラマより、感動や、胸に迫る共感を与えてくれるドラマがやっぱり好きです。

 

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