私の後ろにテリウス My Secret Terrius 全16話 (2018年 MBS)
ノンストップ・スパイアクション ラブコメディドラマ…..というキャッチコピー
ジソブさんのドラマにこのキャッチコピー?
彼のイメージは、物静かで孤独なイメージですが、このドラマもそんな面を出しつつも、偶然出会った子供達とのふれあいの中で、彼の心に優しい光が差し込み、その光の中で、人間らしさを取り戻していく姿を見せくれました。シングルマザーとその双子ちゃん達との触れ合いと国際犯罪組織に立ち向かうカリスマ国家情報要員というダークな部分を存分に楽しめるストーリーでした。
テリウスとシングルマザー、エリンとの恋の行方ではなくて、非日常的な世界で生きている男と、あまりに普通の世界で生きている人達との出会いと触れ合いを描いているドラマとして見るとすごく面白かった。
ジソブ様の影のある雰囲気とシッター・ボンに吸い込まれてしまいました。
大人の男の深さと落ち着きと優しさ…を感じられるドラマでした。
共演されたチョン・インソンさん?年齢も28歳、若すぎない。 え???チョ・インソンさん??という失礼でしたが全然存じ上げない女優さんで、この方とラブコメディ?? ジソブ様が、選んだドラマなんだから、間違いはないでしょうが???
でも、やっぱりジソブ様の選んだドラマでした。
ストーリーのテンポも良く、何よりもコミカルな展開が見ていてスパイドラマにはない人間的な温かさを感じたんだと思います。
チョン・インソンさんととても素敵なカップルでした。なぜ?彼女を起用したのか、ドラマを見たらよくわかります。
それと、孤独なボンが双子の子供たちと触れ合うことで彼は人間の温かい心を取り戻したことです。
その触れ合う姿や、エリンを心配する姿が可愛くて。
無口で孤独で寂しい男が、時折見せる優しい笑顔に胸がキューンでした。
守るものができた男って、強くて、優しくなる、このドラマそんなテーマもあるのではないかと感じました。
シリアスなNISの闘争と明るく元気なKISの活躍のバランスが絶妙なドラマでした。
簡単なあらすじを…..
始まりがよくわかるMVです。OSTも素敵!(Gaho)
テリウスというコードネームを持つ国家情報院(NIS)のブラック要因。3年前に、ポーランドでのキャンデイ作戦失敗とともに恋人も失った。
亡くなった情報員で、テリウスの恋人だった女性は北朝鮮の核物理学者、(チェ・ヨンギュン=ナム・ギュリ)彼女も要員でコードネームがキャンデイでした。
愛する恋人を失ったボンに、内部スパイの疑いがかけられ、追われる身となります。ボンは、この作戦の失敗にはNISの誰かが関わっており、事件の背後にある陰謀を探るべく、組織から姿を消して身を潜めて暮らしています。こうして孤独な人生を生きてきたボン。
ボンの向かい側に住んでいる主婦 コ・エリン=チョン・インソン
元気な双子のお母さんエリンは、毎日二人に振り回されています。昔はキャリアウーマンだったのに、家事と子育てに追われ、助けてくれない夫に愚痴を言う毎日です。
おばさん気質も人一倍強かった。向かいに住むおじさん(キム・ボン)の行動も把握していました。そんなエリンを怪しむキム・ボン。
そんなある日、エリンの夫が国家情報院安全保障室長が殺害される場面を偶然目撃してしまい、殺害されてしまう。エリンの夫の死が自らが追う犯人と関連があると感じたキム・ボンは、働きに出ることになったエリンの双子の子供のベビーシッターとして潜入捜査を開始する。
演出:パク・サンフン「自己発光オフィス」パク・サンウ
脚本:オ・ジヨン「ショッピング王ルイ」
久しぶりのジソブさんの役柄はやっぱり暗かった!
人と交わるのが苦手で、人を傷つけるようなことは嫌い、人に迷惑をかけることが一番嫌い。真面目で内省的でクールなイメージのソ・ジソブさんですが、若い頃に比べると、自然体に感じるのは彼が年齢を重ねたせいでしようか。
暗い表情ではあるのですが、なんか僧侶のような悟りきったような雰囲気さえ感じました。
でもそこがなんとも言えない魅力なんですよね。時折見せるふっとした笑顔。
このドラマでは、そんな大人の年輪を重ねたジソブさんを拝見できて嬉しかった。
エリン、脚本家のインタビューでジュリアロバーツの「エリンブロコビッチ」のイメージがあったらしく、それで名前をエリンにしたとか? ボンはジェームス。ボンドからボンらしいです。
エリンの後ろ姿になくした恋人の面影を感じたボン。そのエリンは一生懸命きる元気な主婦。現実と非現実。ボンの恋人は核物理学者で可憐な女性でしたから。でもエリンさんだけでなくママになったらみんな強くなるのです。そこに男の変な幻想がありますけれど(ブツブツ….)
5話で子供達が欲しがった熱帯魚とその水槽を、彼の部屋に置いた時、無機質な部屋に、日常の光がさしましたね。
彼は、普通の人間が感じる幸せに背を向けて生きて来た男。恋人を自分のミスで殺害されてしまった彼は、闇の中で生きることで、恋人への懺悔にしていたのでしょう。
そんな彼に、守りたい人、大切にしたい人、信頼できる人に遭遇した。エリン親子に…..
エリンとボンとの触れ合いは、男女の接点より、愛し、守りたい人との繋がりの愛、平和の象徴のように感じました。
無表情なシッター・ボンが、子供と同じような弾ける笑顔になったボンの変化、育児を通して新しい世界の楽しみを受け取ったのですね。そういうボンが素敵でした。
シッター・ボンの奮闘記、ほのぼのとしました。ココも可愛くて。何と言っても子供達の笑顔が弾けるように明るかった。演技だったらすごい演技力ですね。
この曲も軽快でよかった。 One Day/キム・ミンスン
チョン・インソンさんのママ役とおばんさん役はとても可愛かった!
エリンは、素直な女性です。人を疑ってみようとはしない。
ボンにも、お節介なおばさんのように近づいていった。こんな接し方、きっとボンは今までに知らなかった世界。
ボンの素性がわからない時に、前科がある人だと言う情報を得て、最初はシッターをやめてほしいと言うが、ボンがそんな人間だとは信じられない彼女は、自分の感覚を信じた。
いつも困ることがあると助けてくれるボン。
危ないことがないようにさりげなく注意してくるボン。
自分や子供守ってくれていると確信した時にはエリンは感謝の気持ちでいっぱいだった。
そして屈託のないあの笑顔!
無心な子供のようなあの笑顔に、ボンは、心の扉を開けてしまったのでしょうね。
情報要員顔負けのエリンの鋭い洞察力と行動力に拍手です。
ボンが川で銃で打たれた時、川に飛び込んで彼を助け出した行動力。でもボンが川へ逃げなくてはいけない状況は、エリンを助けるためで、その彼をエリンが助けた。お互いが、助け合い守ろうとしたものって、やっぱり愛ですよね….
好感の持てる女優さんです。
でも涙顔が、あまり….(パク・シネさんの涙顔って目力あるので比較してしまった)笑顔が素敵!!
頑張り屋の彼女、そして周りの人には親切、だから困った時にはみんなが手を差し伸べてくれるのよね。
ママパワー爆発させた彼女の演技は、素敵でした。
子を思う母親達の気持ちって、毎日の些細な目の前にある幸せを守ることなんだと痛感させられました。
おばさん的な鋭い洞察力には脱帽でした。KISの面々達
KIS (KingCastle Information System)キングキャッスルアパートに住むおばさん情報局の仲間たち!
別名ママ・コップ!!!
キングスキャッスルアパートの平和と安全を守り、それぞれが活躍できる社会を目指すママパワーの団体ですね。
ファッショナブルと言うかいうか、派手な洋服を着て毎回登場されましたが、このドラマを明るくしてくれた功労者達です。脇役の方が光るドラマってやっぱり面白いですね。
団地ネットワークの情報収集能力の凄さと行動力には拍手です。子供を守ると言う意味では友好的なネットワークですが、時と場合によっては人を傷つけもしますから。昔は、こういう井戸端会議みたいな繋がりで、近所付き合いができたのに、今ではそういうことをすることがプライバシーの侵害になってしまいますから。良き時代のお節介なおばさま達のようで楽しかった。
シム・ウナ=キム・ヨジン KISを仕切っている頼もしいくて優しい姉貴。
ポン・ソンミ=チョン・シア 彼女の同棲相手も「コーナーストーン」のメンバーだった。
キム・サンニョル=カン・ギヨン 専業主夫 ボンのベビーシッターの先生役でしたが、ボンを助けて最後まで彼とのブロマンス楽しませんてもらいました。ボンとのココは悶絶しました(笑)
「King’s Bag」ミッションのメンバー達
ユ・ジウン=イム・セミ 国際情報部員
ボーイッシュでスタイルも良くて、腕もたつ情報部員。ボンを慕っています。ボンと同じように3年前の作戦失敗の原因を突き止めている。ボンをたすけるべく「キングスバッグ」と言うミッションを遂行する。
エリンへのボンの気持ちを確認しても、エリン対する態度は変わらなかった。きっとテリウスのカリスマ性にも憧れていたのでしょうか。
ラ・ドウ=ソンジュ 国際情報部員 天才ハッカー
すごいスペックとスキルを持って、国家情報部のネットワークを統括しているような男。今の世界はこう言う情報戦略、情報戦略機器を扱える人が必要ですね。茶髪がかっこよかった。
ジウン先輩を慕っているのに、全然気がつかないジウンにも粘り強く頑張っていた彼。最後は気が付いてくれてよかったよかった。
正体不明の男たち…!
ジン・ヨンテ=ソン・ホジュン Jインターナショナル社長
脇役でしたが、とっても存在感があるキャラクターでした。
元詐欺師。名前も変えられ、顔も整形されて全くの別人となって戻って来た男。そして裏で防衛産業のロビー代行業をしている男。
彼も「コーナーストーン」に操られている。「コーナーストーン」の韓国支部長がいつも、ヨンテに決められた携帯電話に「声」で指示を与えていた。ヨンテは「声」でしかその正体と接点がなかった。
いつでも消されてしまうかもしれないと常に怯えながら生きている男。
ボンとのブロマンス、生き返った彼、もうビクビクした生き方はしないでしょうね。
でもナルシストは健在です。
殺し屋ケイ=チョ・テグァン
Jインターナショナル社長の下で働いてはいるが、彼も「コーナーストーン」の手下の男。国家情報院安全室長の暗殺を実行した男。
その現場を目撃したエリンの夫も殺した冷血な殺し屋。
テリウスの恋人も彼の仕業。
誰が陰謀の主役なのか。コーナーストーンは誰だ。国際犯罪組織に加担しているのは誰だ?
クォン・ヨンシル=ソ・イスク 国家情報院長
初めは、テリウスを執拗に追っているから、彼女がコーナーストーンかと思ってしまった。
でも最後は粋な計らいをしましたね。
シム・ウチョル=オン・ヒョソブ 国家情報院次長
本当の「悪」はこいつでした。
スパイアクションドラマなんでしょうが、ママパワーの方に気持ちが入ってしまっていて、悪い奴らは捕まえる人が捕まえてよ….という気持ちで見ていたので、「悪」は退治してくれればよしということです。
でも悪の張本人はコイツ
大統領秘書室長 ユン・サンチュン(キム・ビョンオク)声で指示していた男
このOSTが一番好きでした。 ヤン・ダイル
ちょっと気になったボンの生活編!
身を潜めて暮らしていると言うのに
あの高級車、あのマンションはどうやって購入できたの?
レンジローバーにジャガーのスポーツカー(錦織圭が載っているタイプ)
あの倉庫・車庫にある武器はどこから?
お金がいっぱいあるんだな〜とは思いますが、NISってそんなにお金あるの?
ちょっと気になったエリンの生活編!
夫を亡くした割には立ち直りが早かった。と思っていたのですが、13話で夫の死の真実を知り、子供もいなかったので一晩泣き明かすエリン。子供の前では涙を店兄用にしていたのですね。その姿を遠くから見守るボン。これって愛です。
双子で手がかかると言うのに、情報要員のお手伝いなんてできるの?
いくらKISの仲間が助けてくれるといっても、彼女たちはボンの仕事知らないから。
NYへ夫婦役で仕事なんてどうやっていくの?
彼女の後ろにテリウスがいるといっても、双子にとっては母親は彼女しかいないのに、そんな危ない仕事を引き受けて大丈夫なの??
なんて気になることはありましたが、韓ドラです。なんでもありですから。
スパイアクションドラマとしてみても最後まで楽しませてもらった。
エリンもKISの仲間も、しっかり自己主張しているようで、肝心なところでは相手を思いやる優しさに溢れたドラマでした。
ボンは、そんな仲間たちに見守られて、きっと帰る場所ができてよかったな〜と思っています。
チョ・インソンさんの屈託のない笑顔、ほっくりします❣⃛(❛ั◡˜๑)♥ྉ
それにしてもNISより優秀なKISとして描いたのは風刺でしょうか。
国家組織は、自分たちの欲ばかりを追求していて、国民の安全は先回しなんてね。。。
ジソブさんのこのドラマ、視聴率より長く残るドラマになってほしいと言ってましたし、そう思いますし、そう願いってます。
「主君の太陽」「オーマイ・ビーナス」より、このドラマの方が好きですね。
主婦パワー対、情報要員のシッター・ボンなんて設定、現実感があって面白かったからかな。それに相手役が大女優でなかったからかもしれない。あの主婦パワー満開のエリンがとっても可愛かったからかもしれない。