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泡沫の夏2010年&2018年への感想

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泡沫の夏 Summer’s Desire   2010年 24話・・2018年 36話

泡沫の夏の2018年が、あるのだとネット検索していて発見😘
現在BS11で放送中のようですが、U-NEXTで視聴終了しました。36話ありますが、あらすじはわかっていましたし、とっても軽く描かれていたので、あっという間に見終わってしまいました。

2010年当時は、まだ韓ドラに嵌っていなかったので、2011年に日本で放映されていることすら知らず、私は、あのTSUTAYAさんでレンタルして2012年終わり頃に見たのだと………
強烈な印象のドラマでした。OSTの CDも購入してあのピーター・ホーさんの声に酔いしれ、ドラマに酔いしれました。その時はこんな「覚書ブログ」を始めようなんて考えてもいなかったので、でも見続けていると独り言のように書き留めておきたい事と、記録に残しておきたい様な気になってしまったのです。(年齢のせいかな!)
まさか2018年バージョンを見ることができるなんて…….この2010年バージョンを見直しても、やっぱり涙が出てしまうのは、ノスタルジーなんだと思ってしまう。「Love Rain」を見た時にも感じた、ノスタルジー的な安心感と感動なんですね。(この世代なんです)こういう感情ドラマを昔見ていたし、こういう古臭いドラマに郷愁を感じてしまう。ピーター・ホーさんがプロデュースした作品ですから、彼はこういうメロドラマを制作したかったのだろうし、感情の奥深い男や女を描きたかったのではないかと思っているのですが。多分、感想は、2010年が主になってしまうと思います。

原作は、中国でベストセラーになった小説で、女流作家ミン・シャオシーさんが書かれた「泡沫の夏」

”この世で最も美しく、最も残酷な三角関係”という小説のキャッチフレーズ”

 

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    バービィー・スー(尹夏沫) イン・シャーモー2010

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    ホァン・シャオミン(洛熙) ルオ・シー2010

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    ピーター・ホー(歐辰)  オウ・チェン2010

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    チャン・シュエイン(尹夏沫) イン・シャーモー2018

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    ホァン・シェンチー(洛熙)ルオ・シー2018

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    チン・ジュンジエ(歐辰)オウ・チェン2018

泡沫の夏 全24話 (2010年 台湾)
■ 原作:明晓溪 ミン・シャオシー
■ 脚本:リン・チーラー
■ 監督:ジャン・フォンホン/チャン・ボーユ
■ プロデューサー:何潤東 ピーター・ホー
■ キャスト:
バービィー・スー(尹夏沫) イン・シャーモー
ホァン・シャオミン(洛熙) ルオ・シー
ピーター・ホー(歐辰)  オウ・チェン
泡沫の夏 全36話 (2018年 中国)
■ 原作・脚本統括:明晓溪 ミン・シャオシー
■ 脚本:リー・ティエン/ジア・ビンビン
■ キャスト:
チャン・シュエイン(尹夏沫)
チン・ジュンジエ(歐辰)
ホァン・シェンチー(洛熙)
あらすじ…………………………………………

尹夏沫(イン・シャーモー)は、孤児院育ちで弟の澄とともに尹家に引き取られ高校生活を過ごしていたが、ある日、洛熙(ルオ・シー)という少年が孤児院から引き取られてきて、シャーモーたち家族と一緒に生活することになる。シャーモーの高校に転入したルオ・シーはその美男子ぶりから学園のアイドルになってしまう。シャーモーは大財閥の御曹司、欧辰(オウ・チェン)から交際を求められて付きあっていた。

オウ・チェンはシャーモーとルオ・シーが同じ家に住んでいることや、ルオ・シーがシャーモーに好意を寄せていることも気に入らない。

オウ・チェンはルオ・シーを家から追い出すためにシャーモーの養父(オウ・シャンの家が経営する会社に勤めている)をクビにすると通告してルオ・シーを追い出すことができたのですが、そのショックで弟、澄が熱を出してしまい、養父母は弟を病院に連れて行く途中で事故を起こし、養父母は死亡し、橙は大怪我をしてしまいます。

こうなった全ての原因は、オウ・チェンのせいと彼女は思い込みます。彼を罵り「死ねばいい」とまで冷たく彼を遠ざけます。彼の想いを込めた緑色のレースのリボンを髪から外して投げ捨てたのでした。でもこの後、オウ・チェンも、事故にあい記憶喪失になってしまっていましたが、そのことはシャーモーは知る由もありませんでした。

それから5年後、シャーモーは大スターとなったルオ・シーに言い寄られて彼と付き合っています。芸能界の練習生となったシャーモーは色々な信じられないようなスキャンダルやいじめに遭いますが、幸運なのか生き抜いて行くのですよ。オウ・チェンも選択性記憶喪失(あることだけが思い出せない記憶喪失・旦那様もドナーもそうでした。中国ドラマ系はこの記憶喪失が好きなのか?)になりながらもシャーモーと再会したときから、彼女のことが忘れられなくなります。まあー運命か……..記憶を取り戻しながら、シャーモーに何度もアプローチをかけますが、拒絶されます。でもオウ・チェンは大企業欧グループの御曹司だから、裏から手を回してシャーモーのピンチの時に助けているのですが。そんな時に弟、澄が重体になり、今すぐ腎臓移植をしないと余命3ヶ月という診断と腎臓移植しか助かる道がないと。

そんな時にオウ・チェンが、突然シャーモーとの記憶を取り戻して彼女とルオ・シーのいる部屋に乱入するのですが………

オウ・チェンは、なかなかドナーが見つからない澄に自分の腎臓を提供することを提案します。その交換条件として自分との結婚を迫ります。この世でたった一人の弟、澄の命をなんとしても守りたいシャーモーは結婚を承諾します。結婚式当日、ルオ・シーが現れ、「やり直そう」と復縁を迫りますが、彼女は拒否します。結婚式がまさに行われている時間にルオ・シーが自殺を図りますが、助かります。

腎臓移植手術は成功。オウ・チェンとシャーモーと澄の3人は落ち着いた生活を始めますが、澄の容体急変し、死亡します。あの手術は単なる延命措置でしかなかったのです。でもそれでオウ・チェンは腎臓片一方なくなったんですが。。最愛の弟が死んで、シャーモーは錯乱状態になります。オウ・チェンは献身的に彼女を看病しますが、何を思ったか彼女を映画のオーデション会場に連れて行き、映画のシナリオが、彼女の境遇と重なっていたため、オーディションで迫真の演技を披露して、映画の主役に決定します。これも彼が実は裏で手を回していたのですが。彼女は元気に撮影を続けていきます。

オウ・チェンは「シャーモーを束縛してはいけない。」と反省し彼女との別れを決意。まさにフランス行きの飛行機に搭乗しようとした時、彼女が追いかけてくる。シャーモーは「以前は確かにルオ・シーを好きだった。でも今愛しているのはオウ・チェン、あなたよ。」
と飛行場で抱き合う二人なのです。とこれは2010年バージョンで、2018年では、彼はサイパン島に行って一人悲しみに耐えているところに「ばかねー」という感じで彼女が現れるというシーンになっています。オウ・チェンはもう彼女の手中に入ってしまっているのでした。2010年では、やっぱりオウ・チェンの元へ駆け込むという感じでしたが。

2010年バージョンでは、その時シャーモーは妊娠していた。その家族ができるということでも彼女は心の安定を取り戻していたのです。

「泡沫の夏」への想い

2010年バージョンの「泡沫の夏」を見たとき、出生の秘密、親の愛に見放された子供、記憶喪失、財閥の御曹司、きらびやかな芸能界、不治の病、そして泥沼の恋愛事情と、ベタなメロドラマだったのに、どうしてこんなにハマってしまったのかは、もちろん、ピーター・ホーさんの魅力にハートをゲットされたからですが。

ピーター・ホーさん演ずるオウ・チェンが、惹かれるというよりかわいそうで、それもこのドラマにハマった理由でしょうね。こんなに愛する女性に尽くす男性いるはずがないと。
バービィー・スーさん演ずるイン・シャーモーが、一途な男の気持ちを彼女の気持ちのままに操る氷の悪女のようでイライラしました。
ホァン・シャオミンさん演ずるルオ・シー、人の幸せを略奪者する男、自信家、高慢的でナルシスト。孤児で養父母を渡り歩いてきた過去がある、可哀想な少年時代を送っていたのかもしれないけれど、人に取り入ることが上手くて、シャーモーの両親も騙されていました。人の幸せを妬み壊しながらそっぽを向く冷淡な男という印象で、どうしてシャーモーが、好きになったのかよくわからなかった。と言うかオウ・チェンを幸せを願うファンにはこの男は消えてもらなわければならなかったからかですが…
こんな気持ちでイライラ、ドキドキしながら視聴した8年前。
それに比べて、2018年バージョンは、キャストは、爽やかで、明るくて青春真っ最中という感じのドラマに仕上がっていて違った意味でびっくりしました。
あの濃ーい2010年のキャストさん達は、皆さん30代でしたからね。この小説での設定は、10代後半から、20代半ばまでの設定ということからすると、2018年バージョンの方が原作に忠実なのです。ピーター・ホーさん、バービィー・スーさんの高校生姿はちょっとキツかった。あの濃ーいエピソードが心に刻まれているせいか、あのドラマは、30代男女のトライアングル関係だと理解していました。もちろん中国語がわからないので、日本語で小説が発売されてからしか原作を読んでいないので、この「泡沫の夏」は、2010年バージョンで描かれる世界観だと。
でもどちらもドラマのストーリーに大きな違いはなく、後半のオーチェンとシャーモーのロマンスの再燃のところだけは、ちょっと違うような。

1話を見比べると、「激しい愛と嫉妬で切なく輝く究極のトライアングル・ラブストーリー」というキャッチフレーズがピッタリなのは、2010年の方に軍配が上がるでしょう。そのオウ・チェンの切ない想い、ルオ・シーの腹黒さ、シャーモーの頑固な冷たさには……….2010年では、高校時代ではなく、大学も卒業した5年後から、シャーモーが、アルバイトで付き人をしてながら、芸能事務所の練習生に認められる所からです2018年は、忠実に高校時代から始まります。あの桜の木の下でのルオ・シーが、シャーモーに気持ちが動いたところから

あのシーン、とっても重要なシーン、2010年バージョンのルオ・シーは、この女をどうにかしようとする悪巧みに満ちた目をしていました。2018年でも、彼女の幸せを壊してしまおうとする悪意に満ちていて、彼女に好意を持ったというより、人の物を奪い取ろうとする心の貧しさを感じたシーンだったからです。

あの緑色のレースのリボン、愛する女性の髪を束ね、その髪をリボンを外せるのは自分だけだという想いのリボン。そのリボンを記憶喪失になったオウ・チェンは2010年ではずっと色あせた状態で腕に巻いていた。

この「泡沫の夏」は、「幸せとは」「幸せになるとは」「家族とは」「家族を守るとは」このテーマに絞られるような気がするのです。ベタなメロドラマの様なストーリー展開をしながらも、描きたかったのは、それではなかったかと。

オウ・チェン

大企業欧グループの御曹司。
彼もまた、母親の愛を受けずに育った子供でした。偽物の両親はいましたが、それは彼はわかっていました。
彼は、実は、シャーモーの弟、澄とは兄弟だったのです。父親が同じだったのです。だから腎臓移植の問題がなかったのです。
2010年バージョンでは1話でボーガン銃で、相手の気持ちを試そうとする姿が描かれる。誰も信用していないオウ・チェンです。
唯一信頼しているのは、執事だけ。

そんな彼の前に現れたシャーモー。

傲慢で嫉妬心が強く大人びた少年だった彼は、シャーモーを束縛して守ることが愛だと思っていた。
彼女といる時だけは、「幸せ」を感じていたのかもしれない。彼女を愛していたからこそ何だってする男。少年の頃の彼の愛は執着愛だった様な気もします。それがシャーモーと暮らす様になって、彼女との生活が彼の愛を変化させた様な気がする。彼女を束縛することが彼女への愛を壊すことになると気がついたオウ・チェンです。シャーモーは確かに彼を弟と同じ様に家族として愛し始めていました。

彼を手放すことが彼女への愛だと考えてフランスへ逃げたのです。(仕事ですか?)

彼女を自由にすることで愛を勝ち取ったオウ・チェン。

シャーモーは、彼といると「守られている」と感じそれが「好き」という感情だと思っていたのでしょう。
弟、澄を守ることがなにより優先の彼女でしたから。

ルオ・シー

彼についてはあまり語りたくない。2010年バージョンは、自惚が強いお顔と若さゆえだとは思いますが、シャーモーの気持ちを試す様な行動が多く見られました。2018年バージョンの方は、あのなんとも言えない締まりのないお顔が苦手でした。
彼の愛もやはり、「自分を愛してくれと」と叫んでいる様な愛。でもその愛で傷つきたくはないという様な不安に怯えている様な男の愛を感じる。
そんな壊れやすく、不安定な愛で、シャーモーに迫っている。でもそんな彼の不安定さを理解しているシャーモーだから彼の気持ちを受け入れたのでしょうが。彼は、愛されたかった。でも自分は傷つきたくななかった。自殺するなんて、もし本当に死んでいたら、シャーモーはどんな気持ちになっていたかを考えないやはり自分中心の愛だったのだと。

イン・シャーモー

彼女は、母親の生き方を、死様を見て、男に対する感情で振り回されたくなかったの様な気がする。
15歳まで、オウ・チェンの「人形」の様に愛されたことは忘れて、あの事故以来、弟を守って生きることが彼女の生きる道になってしまった。
移植しか方法のない澄の病気、オウ・チェンは澄の為拒否できないと分かってシャーモーに結婚を迫ったけれど、彼女だって彼の愛を利用したのです。
彼女への愛で、再び彼女を束縛するのではないかと恐れたオウ・チェンは、彼女への結婚への条件をやめると言い出したが、彼女は拒否したのです。
どうしても弟の命を守りたかったのですね。
彼女って腎臓を差し出すといった彼の行動に、感謝の気持ちはなかったのでしょうか。
彼の無償の愛を得ても、彼女の弟への愛は変わらずに、死亡した後のあの錯乱状態には驚きました。
そんな彼女に対しても献身的に尽くす彼、それでも彼女の変化のない態度に、彼は、彼女を手に入れた喜びも得たが、葛藤も増えましたね。
自分が彼女を不幸にしている様で。

シャーモーは、オウ・チェンには甘えていた様な気がする。彼は彼女が再び元気を取り戻してきた時に反対に不安になってしまっている。
子供を授かったことは、彼女には考えられない様なパワーとオウ・チェンとの絆ができたのだと思う。また愛する絶対的な大切な家族が出来たのですから。

シャーモーは、オウ・チェンを追いかけて、「愛してる」「チャンスが欲しい」と初めてすがった。ルオ・シーとの最後の別れでも、過去のオウ・チェンとの別れの時でも彼女は、冷たい言葉と共に立ち去っていきました。

シャーモーの「家族」への愛は、執念すら感じてしまう。その唯一の家族である弟を失い、そして新しい命を授かった。その命は新しい「家族」「幸せ」を運ぶと信じているのです。でもオウ・チェンとの生活では、きっと何か安心感や、安らぎがあったのではないのかな。
彼への好意は、ずっとあったはずです。でも自分の大事な家族を亡くしてしまった原因が彼だと決め付けていたのは、彼への憎しみイコール執着ですよ。その原因が誤解であったとわかった時から、オウ・チェンと彼女の絆は再び結ばれようとしていたのです。

再び、この「泡沫の夏」を思い出すチャンスをくれた2018年バージョンに感謝します。ピーター・ホーさんの熱い演技と優しい眼差しは忘れられません。

 

 

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