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眩しくて  老いて感ずる若さって眩しいよね。

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眩しくて  The Light in Your Eyes 全12話 (2019年 JTBC)

前半を視聴しながら、ちょっとどうしようかなとも考えたドラマでした。
12話と短いから続けてみようと踏ん張ってみました。ラスト2話が素晴らしかった。

時間を巻き戻すことのできる腕時計・・・・ファンタジーなのか、タイムスリップなのか、この時計が最後まで伏線としてドラマを引っ張りました。
ラスト2話で、全てが繋がるのですが、その大反転を斬新なストーリー展開と驚くのか、なんか拍子ぬけしてしまったと感じてしまうのか。

ラスト2話で前半に描かれた10話が、ヘジャの頭の中の世界だったということが分かるのですが、理解できるような分からないような複雑な心境でした。
アルツハイマー型認知症にかかり自宅介護3年、介護施設で15年過ごして一昨年亡くなった義母、可愛い老母と思えることもありましたが、それは一瞬です。若かりし頃にタイムスリップしては、周りを驚かせる。よくありましたね。

KNTVのドラマ紹介のHPには、主演のハン・ジミンさん、ナム・ジュヒョクssiと書かれてありますが、このドラマの主人公は、キム・ヘジャさん、アン・ネサンssi、イ・ジョンウンさんでした。

テーマは、「老い」「認知症」「人生」と感じました。
その切なさのエネルギーチャージには、「笑い」と「若さ」「華やかさ」が必要。

「笑い」担当には、ソン・ホジュンさん演ずるへジャの兄

「若さ」担当には、ナム・ジュヒョクssi

「華やかさ」担当には、ハン・ジミンさん

へジャとジュナの前半のエピソードは、背景は日本での昭和初期の時代によく似ているな〜なんて思いながら視聴していました。気の強い役柄はぴったりのハン・ジミンさん、そして優しいけれど臆病な感じの青年ジュナ役にはぴったりのナム・ジュヒョクssi。リタイアした「ハベクの新婦」の時とあまり変わらないような感じですね。


演出:クム・ソクユン
脚本:イ・ナムギュンキム・スジン

CAST

キム・ヘジャ・・・・・・70代のヘジャ
ハン・ジミン・・・・・・25歳のヘジャ
ナム・ジュヒョク・・・・イ・ジュナ/医師サンヒョンキオク
ソン・ホジュン・・・・・へジャの兄・キム・ヨンス
アン・ネサン・・・・・・へジャの父・デサン
イ・ジョンウン・・・・・へジャの母
キム・ガウン・・・・・・へジャの親友

あらすじ・・・・・

幼い頃に砂浜で時間を巻き戻せる時計を拾ったヘジャ(ハン・ジミン)。だが時間を戻すとその分自分の時間は人より早く流れると気づき、時計は封印していた。 25歳になったヘジャはアナウンサーを目指すも厳しい現実を前に挫折気味。ある日、記者志望生のジュナ(ナム・ジュヒョク)と出会う。アル中の父を抱え祖母と暮らしてきたジュナは一見完璧ながら、心に傷を抱え周囲に壁を作って生きてきたのだった。感情をそのままに出すヘジャに好奇心を抱くジュナ。そしてヘジャもジュナに惹かれていく。そんな中、ヘジャの父(アン・ネサン)が突然交通事故で亡くなってしまう。父を救うため時間を戻す決意をするヘジャだが、時間を戻しても交通事故を防ぐことができず泣き濡れる。心配したジュナは事情を知らないながら、それでも諦めるなと励ます。その結果、ヘジャは数十回も時間を戻し、何度も苦戦するうちに遂に父親を助けることに成功する。だが、次の日目覚めると何度も時間を戻したために70歳のおばあちゃん(キム・ヘジャ)の姿になっていた!(KNTVより拝借)

キム・へジャさん

「宮」を思い出しましたが、素敵で優しい皇太后様でした。
このドラマ、完全にキム・ヘジャさんのドラマでした。77歳だそうですが、お綺麗ですね。

こんなショット、本当に綺麗です。笑顔がこんな穏やかな女優さん、羨ましいくらいに眩しく感じます。

人生の終盤に近づいても、こんなに力強い演技、可愛らしい演技ができるなんて、なんて素敵なんでしょう。
「老いて生きる姿」を描くだけで良いのではなかったのかとも思います。
その長い道のりを描くのには、「認知症」とい設定が必要だったのでしょうか?

人間は誰でも、時間とともに失われていく記憶があります。

多分、このドラマは、「認知症」の記憶障害の初めの頃に現れる、最近の記憶や、若い頃の印象深い経験などから忘れていくことを扱いたかったのではないでしょうか。

若い頃の忘れたくない記憶

ジュナとの幸せな時間の記憶でへジャはここまで頑張って生きて息子も育て上げた。そのジュナとの記憶は支えであったが、その記憶さえもいつ消えてしまうのか分からない。

ジュナは、情報部の警察に捕まり、わけも分からないままに死亡通知書で死を知らされた。ジュナに渡した時計、その時計は、彼を拷問した警察官が持ち逃げし、今は、へジャが時々訪問する施設にいるあのおじいさんでした。地下室までも行ってしまったへジャ。おじさんも苦しんでいたのです。へジャの行動によっておじいさんも救われました。

息子デサンへの「愛の鞭」、彼は小さい時に交通事故で片足が義足になってしまいましたが、へジャは息子に力強く生きてもらうために、あえて息子の手助けはせずに自分の力で生きぬけるように仕向けました。しかし息子はその母を冷たいと距離を感じていました。しかし、母へジャの本当の心に気づき、長い時間はかかりましたが、和解するシーン、雪かきのエピソードシーンには胸が痛くなりました。

夜間通行禁止令があった韓国、独裁国家だった韓国、1987年に韓国は民主化を実現したのです。このドラマの時代設定は、1970年頃と思われますが、北朝鮮と変わらないような時代だったのではないかでしょうか。
日本ではフォークソングの時代だったのに。そんな時代に恋をしたへジャとジュナ。この時代背景が、このドラマの展開に重苦しさと暗さを感じたのでしょう。

ラスト2話・・・このエピソードで感想を書く気になりました。

素敵な切ない温かなエンディングでした。

遠くを見つめるへジャの目には、楽しかった時代の記憶が走馬灯のように流れ、ジュナの眩しい笑顔を包み込みたいへジャの思いがひしひしと伝わるエンディング。

へジャのメッセージ

この世に生まれた者には、みんな幸せになる権利があるんですよね。

人生は生きる価値があります。
後悔ばかりの過去と、不安な未来のために今をダメにしないでください。
今日を生きてください。

眩しい今日をあなたはその資格があります。

キム・へジャさんの装いはどれも可愛くて素敵でした。

 

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