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ヴィンチェンツォ視聴後の感想〜スッキリ楽しいドラマでした!

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ヴィンチェンツォ VINCENZO  全20話 (2021年 Netflix)

『太陽の末裔』以来のソン・ジュンギssiの現代ドラマ。200億wという多額の制作費が投入された作品とあって初めから映像もゴージャスだし、スケールの大きさも半端なくエンタテイメントなドラマでした。でも全てあの最初の映像が合成だったとは、驚愕でした❗️

 

「目には目を、歯には歯を」をモットーにするイタリアマフィア🇮🇹のボスの顧問弁護士で、コンシリエーレ(consigliere)として働くブラックな弁護士、望む結果を出すためにどんな事でもやるダークヒーロー、ヴィンチェンツォ・カサノ(ソン・ジュンギ)が、組織の裏切りで韓国に戻ってきた。

ソウルにある雑居ビル、クムガプラザの地下に隠された金塊15トンを手に入れるために。クムガプラザの住民を立ち退きさせようと画策する中、悪徳な大企業バベルと法曹奮闘に巻き込まれいつしかクムガプラザの住民を守るダークヒーローに。ヴィンチェンツォ・カサノが、法では絶対に裁くことの出来ない「韓国の極悪」と「悪は悪のやり方で悪を一掃する」という痛快なブラックコメディ。

エピソードのエンディングがとにかく圧巻で、コメディとシリアスが小気味よく融合された逸品のエンタテイメントな作品で、最後まで楽しめました💓

BGMとOSTも素敵でした。John Park “I’m Always by Your Side”が心地良くて好きでした。

 

”法”の上に君臨し、”法の精神”に逆らう、”コリアンカルテル” 法の上に立ち、自らの利益のためだけに動く、バベルグループやチェ弁護士、南東部地検の検事たちのような財閥・官僚たちによる癒着、汚職問題など=に対する怒りと無力感を軽減させるために企画された。
本物のマフィアがマフィア方式でこのカルテルを破滅させる過程を経て、この地に深く撃ち込まれた悪を追い出すためには、時には変則的で厳しいやり方も必要だということを言いたかった。でもきつい方法も必要であると言いたかった。それが実現不可能だとしても…!(「ヴィンチェンツォ」HP企画意図より個人的な意訳です)

  • 監督 : キム・ヒウォン [ 王になった男 ] [ カネの花 ]
  • 脚本家 : パク・ジェボム [ 熱血司祭 ][ キム課長とソ理事 ]
  • キャスト:こちらのページに詳しく書かせていただきました。

脚本家が『熱血司祭』の方だと知り、4話まで視聴してきてなんかと同じ展開?かと思いきや、悪を倒すヒーロー物語ですが、今回は洗礼されたスーツをまとい冷静沈着な男で、ワイン飲むヴィンチェンツォを演じたソン・ジュンギssiが素敵でした。

ワインパーティを開催して、クムガプラザを守るヴィンチェンツがかっこいいep2のシーン…...チャヨンはヴィンチェンツォに近づいて…。

『熱血司祭』でナムギルssiとコンビ組んだ飛んだ検事イ・ハナさんから、今回は人権弁護士の父に反抗していた娘で弁護士のホン・チャヨン(チョン・ヨビンさん)に。こちらも似たキャラクターで、合理的で行動力があるところも同じで、自信家で負けず嫌いなところもよく似ている。でもこのドラマで彼女のファンになってしまったのです。自立した女が、父の仇を倒すためにパートナーと共に戦う勇姿に、またホン・チャヨンさんの表情がコメディタッチなシーンではちょっとなところの可愛さがあり、シリアスなシーンでは大人の女の色気が出ていてよかった。イ・ハニさんの可笑しさは”大袈裟”だったような、でもそれも演出かもしれませんが。

監督:キム・ヒウォンさん

女性の演出家さんなんですね。初めて知りました。大好きなドラマ「ラスト・スキャンダル」「運命のように君を愛している」「幸せのレシピ〜愛言葉はメンドロントット」「王になった男」が、彼女の演出とは……全て、強くてしっかりしているけれど、相手に合わせる優しさと可愛さがあるヒロイン達ばかりでした。彼女の描くヒロインは、強いけれど、癒されるヒロインでした。女性に好まれるヒロイン像がわかられている。

「熱血司祭」の演出は、 イ•ミョンウ監督でした。脚本家が同じでも、構成が似ているドラマだとしても、演出家が違うと雰囲気もヒロインの描き方も変わるのでしょうね。でもこの監督の「コンビニのセッピョル」は転けました。2話でリタイアしました。この監督さんは、男性ヒロインの方をカッコよく演出出来ると感じました。次回作は、キム・スヒョン君がターゲットですね。

一番は、ソン・ジュンギssiとの相性が抜群だったからだと。ep6のシーンから(始まる前は、とってもこんな素敵な女優さんとは露とも知らずに(。・人・`。))ゴメンネ)

 

このカサノという男は、孤独と闇を抱えているが、身のこなしの洗練さ、冷徹さ、優しさ、セクシーさ、可愛さ、切なさ、強靭な強さは桁外れに持っている男。こんな人生の悲哀感を表現できるソン・ジュンギssi、スマートでかっこいいダークヒーローに🍾

ソン・ジュンギssiは、なんか小生意気だけれど真面目なところが魅力なんでしょうね。ヒョンビンssi、パク・ソジュンssiにはない魅力だと感じています。

カサノファミリー

4話までは、寝落ちしてしまい見直すことも度々でした。このクムガプラザ商店街の皆様が、パッとしない面白味もない普通の方々だと思っていましたが、プロフェッショナルな方々だったとは。

クムガプラザとカサノを守るために一致団結する姿が、同じパターンの展開にも感じましたが、それぞれの方のキャラのユニークさと面白さで、楽しませてもらいました。カサノファミリー🙌

「私は弁護士ではなく、藁( シプラギ )ワラなんです。 全てを失った人が最後につかめる一本のワラ。 」という弁護士ホン・ユチャン。法律事務所「藁」の弁護士ホン・ユチャンが、バベル建設の再開発で、このクムガプラザを買い取り、立ち退きを要求する者に、入居者の法的代理人として立ち向かっていました。彼は、ヴィンチェンツォを知っていたのです。彼を息子の様に扱うホン弁護士。でも3話でトラックの暴走ということで殺されてしまいました。

チャヨンの父でもあるホン弁護士と共に、モンスターバベルグループを倒すのかと思いきや、あっけなく殺されてしまいましたが、ヴィンチェンツォとクムガプラザを結びつけました。ギソクも叫びましたよね「クムガプラザの人たちが戦う理由が分かった。カサノのリーダーシップに感銘を受けたのだ。 彼はマフィアではなくチェ・ゲバラだ。 」と感心した。

チェ・ゲバラ

キューバの独裁政権を倒した革命家、”金より人のために生きろ”などの名言や、人物評としては、サルトルからは、「20世紀で最も完璧な人間」ジョン・レノンからは、「世界で一番格好良い男」と評されている。

勝つためには手段を選ばない毒舌な冷血で悪徳弁護士、ウサン法律事務所のエース弁護士ホン・チャヨン

ホン・チャヨン(チョン・ヨビン)は、父親の死が、事故ではなく殺害されたと気づき、事件の真相を明かすためにウサンと決別して、父親の藁法律事務所を引き継ぐことにする。そして、敵視していたヴィンチェンツォに「クムガプラザが必要なんでしょ?私と手を組みましょう。」と。彼女は、正義のためではなく、勝つためには手段を選ばない弁護士でした。ウサン法律事務所にいてエース弁護士になるのですから、悪徳弁護士なんでしょう。でもヴィンチェンツォとのカフェでのシーン全て、綺麗でしたね。

「私は短気なだけの弁護士で、正義はない。 」と答えると「俺はあんたに正義を望んでいない。 短気と行動力を買ってる。」と。

コリアンカルテル(悪を担う方達)の仲間

悪の醍醐味というか、悪役に凄みとか怖さがないと盛り上がらないけれど、バベルグループの悪の巣窟に君臨するチャン・ハンソク会長役の2PMのテギョン君が、サイコパスな怪物にはなり切れなかった感が強かった。良い子で善良なイメージを払拭したくてこの役柄にトライしたのかもしれないが、怖くなかった。豚の血にまみれたり、アイスホッケーのスティックで、弟や部下をぶん殴っていたけれど、ただの権力を振り回す陰湿ないじめ男にしか写らなかったのが残念です。

悪をやっつけるには、このライターアクション…….🔥🔥

ハンソクが会長就任式直後のイベントで、豚の血を滝のように浴びるという劇的なエンディングだったep13。カサノ家の新ボス就任式の伝統行事だとか?チャヨンとヴィンチェンツォは、ブラボーと声をかける。

「これは悪党の、悪党による、悪党のための物。」 ヴィンチェンツォがギロチンファイルを盗んで持っていたことでした。

ヴィンチェンツォは「俺の原則では、苦痛のない死は祝福だ。 今後二つ与えてやろう。 死よりも辛い羞恥心とじわじわと苦しむ死を…。 」とハンソクの耳たぶを撃ちましたが、最後までこの原則に忠実でした俺はクズの中のクズ。 俺より悪臭を放つクズは我慢できない!」

「僕の母を殺したことは悪行ではなく、最悪の愚行だった。 今まで大勢の人を殺してきたお前らをなぜ生かしと?面倒だからだ。 びびるな ! 今日は殺さない。 」「俺はマフィアの世界では” 満腹の猫 “として知られている。俺がお前を生かす理由は、お前が” ネズミ “だからだ。 」

ジワジワとハンソクを追い詰める。バベルタワーの模型を破壊したヴィンチェンツォ。ヴィンチェンツォに俺の大切なものを奪われてる。RDU90BLSD、バベルタワー、ギャラリーにあったMy money 何を奪えば奴は苦しむ?」と憤るハンソクに、ミョンヒは家族を調べることを約束。

「俺の基準では、あんたは女性じゃない。 欲望のままに生きるモンスターだ ! 」と言われた弁護士チェ・ミョンヒ
 

ズンバダンスが好きな貪欲な弁護士チェ・ミョンヒ(キム・ヨジン)さん、自分の手を汚さずに頭を使って、都合の悪い人間を抹殺していくというやり方で、のし上がって来た悪賢い弁護士でしたね。ハンソク会長についてバベルグループを影で操ろうと考えていたのか。怖いもの知らずの彼女も、ついにヴィンチェンツォにじわじわ苦しみながら惨殺されてしまいました。「人が誕生する方法はひとつ。だが死ぬ方法は数万通りある

チャヨンが、ep20で“ヴィンチェンツォ・カサノ1+1 “と書かれた木の前の土を踏むシーンがあるのですが、以前ヴィンチェンツォが言っていた「葡萄畑の肥やしに…..」にこのお二人はなってしまったようですね?

もう一人、法律事務所ウサンの代表弁護士ハン・スンヒョク(チョ・ハンチョル)氏も、小物でしたね。権力に弱いうえに、気も弱い彼は、ミョンヒ弁護士の指示で、ハンソク会長の刺客に刺されて死にましたね。あっけなかったな〜。

「お前は俺のマリオネットだ。 自分で考えるな!」と兄ハンソクに言われた腹違いの弟チャン・ハンソ

腹違いの弟チャン・ハンソ役のクァク・ドンヨン君の演技の方が、気持ち悪さと不気味さを感じました。あの含み笑いが……

「お前は俺のマリオネットだ。 自分で考えるな!」と言われても「マリオネットで良かったよ。 糸を切ればいいからな 」と呟くハンソ。兄の身代わりとしてしか生きられないと思っているのではなく、そうやって生きてきた男なんだな〜16年間サイコパスな兄といて、精神的に病み、麻薬にも手を出していたハンソ。ハンソを生かしておく理由は、問題が起きた時に自分の代わりに弟を刑務所に送るため……

ヴィンチェンツォに甘える、人間味あふれる可愛い姿、笑顔の演技はやっぱり唸りますね。17話以降、ハンソの方の魅力が半端でなかった。ヴィンチェンツォを「ヴィン兄貴 ! 」と呼ぶ甘い~ハンソがかわいらしかったです。ヴィンチェンツォ側なのかよくわからなかったハンソでしたが、彼なりに生き残れる方法を考えていたのか。それともヴィンチェンツォの悪党だけれど懐の深さと人間臭さにひかれたんだろうな…..

ファミリーの一員になったのも束の間、ハンソクの銃弾に撃ち抜かれてしまった。でもこのシーン、ヴィンチェンツォが同じ様に肩を銃弾で打たれたチャヨンを庇うのはわかるけれど、ハンソの方が死にそうな状態なのはよくわかるはずなのになんかハンソ可哀想でした。二人を守るために彼はハンソクの銃弾に倒れたのに。この時はヴィンチェンツォのカリスマ性はなかったな〜

愛しのヴィンチェンツォ・カサノはカッコ良かった🔥

弁護士だけどマフィアの世界で生きたヴィンチェンツォは彼流のやり方で法廷内でも、外でも勝利を勝ち取ってきた男。派手なパフォーマンスも、粋なスーツの着こなし方も素敵で、35歳という男の安定感も感じました。

あの方とのご結婚、離婚、反日的な発言….etcと「太陽の末裔」以降、なんか生意気感が強くて敬遠していましたが、やはり彼はスターですね。この作品で輝く姿を見ると、それに見惚れてしまうのは、そして彼しかいないこの役で登場されると、しかたないと思っています😞

🖤ep15の鳩のインザーギのシーン、鳩の恩返しのシーン

🖤お決まりの素敵なシャワーシーン

🖤イタリア仕込みのスーツ姿でのシーンで忘れられないのはワインパーティーシーンですが、それ以外では…..よく食べていました。

ep14アートギャラリー作戦が、ベストシーン

ep15コスプレ占師シーン

🖤ヴィンチェンツォ、チャヨンに振り回されるシーン

🖤二人のバディとしての絆はどんどん深くなる

🖤ヴィンチェンツォの最後の言葉…….

自分は悪党で、正義には関心もない。正義なんて軟弱なものでは、悪党には勝てない。だから自分は(正義に代わり)クズを始末することにした。

「正義なんかでは、悪には勝てない」だからダークヒーローとして生きるという事でしょう。正義をかざしては勝てない輩どもに勝つためのエレガントでスタイリッシュなダークヒーローにぴったりだったソン・ジュンギssiでした。

ヴィンチェンツォ・カサノ語録

  • 真実を偽ってる内に真実を見る目を失う。
  • 親を責めると後悔が残る。後悔は人生で最悪の地獄だ。
  • 悪は善より早く回復しその度に強くなる。
  • あなたは腐っていなくてもあなたの組織は腐ってる。 一旦腐ったりんごは戻りません。 正義とは完全無欠な時のみ正しい…
  • 兄弟の問題は自分でなんとかしろ。 よその家族を利用すれば自分の家族に裏切られることになる。
  • “家族や兄弟の裏切りは利用しない”というヴィンチェンツォのポリシー
  • 敵を潰すために使ってほしい。 悪党として言っておく。 一番怖くない敵は正義を語るだけの官僚だ

「仲間とは、1つの体に魂が2つあるもの。 とイタリア語で告げ、握手をして別れた。

ヴィンチェンツォはボスになったこと、マルタ近くの無人島を買い、カサノ・ファミリーと島暮らしをしていることを伝え、再度チャヨンを誘った。

「戦いに疲れた人が休めたり大切な人を隠したり傷や癒やしたりできるヒーリングの場所だ。 君の部屋もある」…と。

「信じてくれる ? 悪党は、とにかくしぶとい。 愛することさえも

俺は悪役であり、正義に関心はない。正義は弱くて空虚です。正義だけでは悪役に勝つことはできない。もし容赦ない正義が存在するならば、それに屈服するだろう。悪党も、平和な世界を切望している。だがそれは無理なので、新しい趣味を始めた。ゴミを取り除くこと。そうしなければゴミに埋もれて死ぬことになる。悪党として最後に言いたいことがある。

”悪は強く果てしないものだ”

 

“悪には悪で対処する…….毒を持って毒を制す” と言う事ですね。最後までそのテーマはブレずに、痛快なブラックジョークの溢れるドラマで、本当に面白かった。

ソン・ジュンギssiが、素晴らしい姿で戻ってきた『ヴィンチェンツォ』でした。1エピソードが、長かったにも関わらずに、早送りもしないでゆっくり楽しんだのも久しぶりでした。イライラしないで視聴できたと言う事でしょう。爽快なドラマをありがとうです。

Addio Vincenzo Cassano👋

She’s crazy but she’s cute だったホン・チャヨン👋

 

☆ 一つ気になったのは、あの金塊は、どうなったのか? クムガファミリーは諦めたのか?最後までよくわからなかった。

マルタ島のそばの島を買ったの? でもどうしてもあの島はマルタ島ではないと思うけれど…….

 

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