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パク・ボコム「雲に描いた月明かり」の雑感

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雲に描いた月明かり 全16話 (2016年 KBS)

韓国ドラマ「雲に描いた月明かり」ただただ、王世子ヨンと宮中で内官と偽っている男装女子、ラオンとの恋物語です。
朝鮮時代後期の孝明世子(ヒョミョンセジャ)をモチーフにした王宮ロマンスストーリー。

19世紀初めを舞台に朝鮮王朝第23代国王である純祖の長男で、19歳の時から病弱な父親に代わって代理聴政を行い、強い朝鮮の復活を夢見た天才君主・孝明世子と魔性の美男儒生・キム・ユンソン、世子の護衛武士・キム・ビョンヨン、そして思いもよらぬ成り行きで宦官になり、三人の青年たちの友、恋人、逆賊の娘として運命を共にした男装の女性・ホン・ラオン、歴史に記録されなかった青春たちを描いた宮中ロマンス。物語は孝明世子が代理聴政を開始する直前の時期から始まる。

「トンイ」「イ・サン」朝鮮王朝21代、22代と朝鮮王朝末期は、色々な歴史ドラマが製作されていますね。
「成均館スキャンダル」「風の絵師」「秘密の扉」etc….

史実を基にしたありえない設定のストーリー。もちろんフィクションで、フュージョン史劇ですね。

ありえない設定でのドラマ構成は、韓ドラでは当たり前です。
そう思いながら視聴し始めましたが、何にかが違いました。

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漫画のキャラクターの生き写しの人物をミュージカル化した舞台が、今の日本で、ものすごい勢いで成長しています。
その観客はほとんどが女性です。女心をくすぐる満足させるキャラクター。
成長産業となるようですね。圧倒的なマニアックな指示を得て。

韓ドラにハマるのもある意味同じですね。

「日常を忘れさしてくれる。明日からなんか頑張れる力をもらえる」

でもそのミュージカルも女心を満足させるだけのクオリティーが必要なんです。すっとすっとそのキャラクターを思い続けている女性たちを満足させるクオリティーによって判断されます。女性の「王子様」に対するクオリティーは高いですからね。

なんか時代の流れなのか、その思いにヒットしたのがこの「雲に描かれた月明かり」ではと思っています。

OSTも圧巻です。その場面の思いそんままを語る歌詞と歌唱力は流石、韓ドラマジックです。

男装女子の物語 「コーヒープリンス1号店」「美男ですね」「成均館スキャンダル」
宮廷ロマンス物語「成均館スキャンダル」「太陽を抱く月」

みずみずしくて甘酸っぱい、バカバカしくて絶対にありえない設定なのに女心をくすぐるキラキラしたドラマ。
乙女のロマンチックな願望をそのままみたいな設定は、web小説でも漫画でも同じですね。

この「雲に描いた月明かり」はバカバカしいありえない、絶対にありえないストーリーが、女性の「王子様、王様」が、「こんなことをしてくれたら」「こんな言葉をかけてくれたら」という願望を満足させるクオリティーがすごかった。「そうなってほしい」という切ない思いにも応えましたよね。

パク・ボコム〜世子ヨンのかっこよさ
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パク・ボコムさんと、キム・ユジョンさんのケミも素敵でした。

キム・ユジョンさんのラオンだから、あんな乙女心をくすぐるエロな雰囲気が出せたと。キュートなスイートさなんだけれども、ものすごく色っぽい。女性のこの時にしか出せない色気です。女は、時とともに移ろいますからね。それが女の強さでもありますが。どんなきわどいラブシーンよりこのラブの方が女性は好きではないのかな。

男装女子ドラマだから、ヒーローとヒロインの距離感に問題がないので、ヒーロー側がザクッとくる感じで始まる。それに戸惑う男装女子という設定。
そういう意味では「雲が描いた月明り」は最初から恥ずかしくなるくらいの密接感です。
世子様をお世話係の内官という設定ですから、「5歩以上離れることを離れてはいけない」のですから。

このドラマが面白いのは、男に恋した悩める世子ヨンを描くのではなく、己の恋心にストレートに向き合う世子ヨンだったからです。
「コーヒープリンス1号店」では、男装女子に気づかないヒーロー、気づいた後のゴテゴテした愚痴のストーリー展開でした。(でも、コン・ユの悩む姿が素敵でしたが)
世はまさにストレート時代なんでしょうね。

ヒーローがヒロインの男装女子に気がつくのが最後というのが今までの男装女子ストーリーでした。視聴者は、いい加減に気がつくだろうと、そのダラダラを楽しまなければそのドラマを観る価値がないような展開でした。

でも「雲が描いた月明かり」はとにかく展開が早い。あっという間に8話までで頂点に上り詰めた感じでした。
あまりに早すぎて、これからどうなると思ってしまいました。

でも8話までのもう沸騰点に達するかのラブコメでしたが、そんなに世子様の状況は甘くないという世界をビシッと見させてもらいましたね。

でもあまりにも素直で率直な世子ヨンとラオンの世界に酔いしれるしかないない。

世子ヨンは、一途にラオンを思うばかりですが、ラオンは、自分の立場、素性と悩みが絶えませんね。でもヨンというる時だけはそれを忘れられる。

凄く単純な構成なんですよね。

でも恋ってそんなもんですよね。

史実を織り交ぜて重厚感を出せたと思うし、こんなスパイスを効かせた馬鹿げたドラマができるなんて。
それに忘れていた乙女ロマンチックな気持ちを呼び起こしてくれました。

パク・ボコムさんの正々堂々とした世子のかっこよさは、「太陽の末裔」ソン・ジュンギさんと何か同じ接点を感じますね。

「雲が描いた月明り」このタイトルはどういう意味なのかしら?

「雲」は民衆、「月明り」は王。民衆が理想の王を創っていくのだとういう意味。
ラオンの父親、洪景来が「あなたのように天に選ばれた王は、自分を太陽だと思っているだろう。絶対的に輝く存在だと。だが、百姓が立てた王は違う」と。
題名からしても、朝鮮王朝の末期が近づいているという感じなんでしょうか。

パク・ボコムさんの世子ヨン様はあまりにストレートすぎて。。。。

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池に落ちたら何も考えずにとっさに飛び込みラオンを助ける。
熱を出してしまったラオンを看病するヨン。
彼女の願いが叶うことが自分の願いであると言う。
ラオンが目の前にいなければいつも探してしまう。
手籠めにされそうになれば、王にひれ伏してラオンを救おうとするヨン。
女の子に戻ったラオンに惚れ直すヨン。
「これからは風よけにもなるし、日差しからも守ってあげるし、お前を大切にする。そうしてもよいか?」というヨン。
ラオンを「私の者だ」と言うヨン。

もうノックダウンですね。

主役の男子の一人、ビョンヨン(クァク・ドンヨン)

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武骨で影があり、ぶっきらぼうだけれども繊細な男。
彼は、秘密があり、世子ヨンと対立する構図ですが、最後はしっかりヨンを守って生き残りました。友情と己が生きる使命に悩み苦しむビョンヨンは暗のイメージでした。史劇は必ず、暗と陽が退避しないといけないんでしょうね。

ラオンを一番最初に女んだと気がつき、愛した2番手ヒーローのユンソン(ジニョン)
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初めてのドラマだとか。
動と静のイメージです。静かにじっくりと物事の本心を貫くタイプ。
でもなぜそんなにラオンに惹かれたのかがよくわからなかったけれども。
最後に刺されて死んでしまいましたが、なんかあの場面だけがしっくりきませんでした。どうしても死なせないと筋書きがうまくいかないような死なせ方。
ある意味、ラオンにあれだけ尽くしたのにあまりに可哀想な末路です。

キム・ユジョンさん、彼女がいなかったらこの史劇はこんなにクオリティーの高いドラマにならなかった。
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愛くるしさの中にあるまだ湯気の出ているような色気がとても素敵でした。
この色気がなかったら、もっとお安いラブロマンス劇になっていたと思う。
この清楚な色気に乾杯です。
こんな色気は、はかなく消えてしまうのですよね。だから見ていて胸がキュンとなるのです。

まだまだパク・ボコムさんは、子供っぽい色気出せますね。キラキラした曇りのない色気が。

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まだ見ていない「応答せよ1988」!

全然イメージが違うようですね。でも見たい。

ダラダラ雑感になってしまいました。書きたい感想がなかなかまとまらない。でもとにかく見てにっこりするドラマです。

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