奇皇后 Enpress Ki 全51話 (2013〜2014年 MBC)
あらすじを最初に少し〜
舞台は、13世紀末から14世紀中頃にかけて、東アジアから東ヨーロッパにまたがる広大な領域を支配したモンゴル帝国の中国領であった元。高麗の少女ヤンは元への貢ぎ物「貢女」として、母や多くの女たちと共に連れ去られる途中、人質として同行していた高麗の世子(セジャ)ワン・ユの助けで逃亡。しかし、ヤンの母は追ってきた元の将軍タンギセに殺されてしまう。逃げ延びたヤンは身を隠すため少年スンニャンに姿を変え、ワン・ユの叔父であるワン・ゴに仕えることに。時が経ち、成長したスンニャンは弓の名手となり、ならず者たちを率いていた。そのころ、ワン・ユは高麗王の座を狙うワン・ゴの密貿易の証拠をつかもうとしていた。ワン・ユは、調査中に偶然知り合ったスンニャンを男と知りながらも、なぜか魅(ひ)かれるものを感じる。
一方、元の皇太子タファンが高麗に流罪となる。元を牛耳る丞相ヨンチョルは、そこでタファンを暗殺する計画だった。高麗の兵士となっていたスンニャンはタファンの護衛を担当することになり…。
歴史物語は長いです。そしてきらびやかです。
この歴史物語は、創作歴史ドラマです。
ハ・ジウォンさん演じるスンニャン。
ハ・ジウォンさんでなければ演じれない闘いに生きる人間でした。「愛に準ずる」女性ではないのです。
そのスンニャンに思いをよせる男が二人、タファンとワン・ユ。
チ・チャンウクさん演じる皇太子タファンの愛は一途で無心で愛に準ずる男?みたいでした。
それが母性本能をくすぐり、チ・チャンウクさんの人気が沸騰したのですよね。でも彼の演技力も確かではないのでしょうかね。
スンニャンとの愛を確認してからは、彼の心にはその愛への怖さを感じ始めます。
常に、怯えている子猫みたいに。
彼は幼少期から愛を感じない形で成長してきたようです。
愛されないで育った人は、愛し方がわからないというのが、韓国ドラマの定説です。タファンもそうなんですよね。
スンニャンとの関係が密接になればなるほど不安になるタファン。
タファンが皇帝になろうとするのはスンニャンを手に入れるためだけなのです。
その迷い、悩みの中でタファンは病んでいきます。
もう一人の男、ワン・ユ(オ・ジンモ)
彼は、タファンより苦労している王です。高麗の王として国を守るため、スンニャンを守るためにと愛の大きさを示すけれど、なんか武士道か、騎士道かわからないけれど、大義名分をかざす男のロマンだけを感じてしまいました。
ワン・ユに人気があるということですが、こういう男は大義名分が必要ですから、尽くす女でないと関係は持続できないと思います。
スンニャンは、頭の切れる闘争心の強い女性ですから、感性でわかっていたのではないでしょうか。
フュージョン時代劇ですからね。今の人にも理解されなくては。
全51話の感想なんて書けませんよね。
正直なところ、ストーリーとステージを追って見ている感じがありました。
ふんふんそうなのね〜という感じです。
でも最後の感想としては、女は強い。
男はロマンチストなんだな〜というあまりに一般的な感想になってしまています。
51話を見てこんな単純な感想しか湧かないなんて( ͒˃̩̩⌂˂̩̩ ͒)
でも感想は感想です。そのように感性が感じたのですから。あらすじは見ている時は気になりますが、見終わるとどうでもいい感じですね。だって結果はこうなったのですからね。
長い歴史ドラマってその場面で感じたことを記憶して感じて繋げていく作業だと思うのですが、でも最初の感想も繋げていくのではないですか。だから最後の感想がすべてのように感じます。
最初のシーン、海辺でワン・ユの馬とタファンの馬、どちらに乗るかスンニャンが迷っていたシーンがあります。その選択が彼女の運命なんですね。
高麗のために闘いながらワン・ユと共に過ごした日々、ヨンチョルという敵を倒すためにタファンと共に闘ったスンニャンです。彼女の闘争の歴史、「愛」を切り売りしないで自らの愛を貫いた女性なんだと思います。「愛」のために身を売らない、自分の意志で「愛」を選択した女性。
「奇皇后」では、ハ・ジウォンさんは綺麗でした。彼女は、戦う、闘う女性が似合う女性ですね。
後半は、40話以降はなんとなく流しながら見てた感があります。