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恋愛じゃなくて結婚

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恋愛じゃなくて結婚  Marriage, not Dating 全16話 (2014年 tvN)

やっとこのドラマを視聴できました♪

ラブコメって?

シンデレラストーリーって?

メローな純愛って?

韓ドラを視聴していると、いろいろなイメージの言葉が飛び込んできます。
わかりやすくそのドラマのイメージを脳裏に焼き付けたい製作者側の苦労がにじみ出ています。
でも我々視聴者は、その言葉に惑わされてドラマを見始めますが、そのドラマに何か引っかかるエモーションがないと長いドラマを完走できません。

どれだけ心に引っかかるか….なんです。
引っかかると心の片隅で気にかかります。もうそうなると身体は反応してそのドラマを見続けるというまるで恋したような反応になってしまうのです。
同じ感覚・センス・気持ちを共有出来るかが勝負なのでは…..

このドラマはそんなドラマでした。
面白かった! 楽しかった! うーんわかる! そして心が温かくなるドラマでした。

ジャンミのモノローグが語られる言葉がすごく素敵でした。

あらすじを少し〜


結婚に夢を描いている恋愛依存症気味の女チュ・ジャンミ(ハン・グル)、結婚をしたくない独身主義者で整形外科医の男コン・ギテ(ヨン・ウジン)、クールに行きたい男ハン・ヨルム(2AMジヌン)、女一人で自由にクールに行きたい女カン・セア(Secretソナ)、女に甘えるだけの男イ・フンドン(ホ・ジョンミン)、玉の輿結婚をしたい女ナム・ヒョニ(ユン・ソヒ)の6人が繰り広げる恋愛と結婚に対する心理をリアルに描いたドラマです。

フンドンとの結婚を夢見ていたジャンミは、フラれてしまうのですが、フンドンを愛して追い回す行動をストーカー行為として訴えられてしまいます。そこからこのドラマは展開していきます。そのジャンミをギテは利用し、結婚をひつこく迫る親を騙すためにジャンミを偽装恋人にしたてます。そこからドタバタコメディーとメローなラブが始まるのです。


とにかくジャンミとギテの言葉のキャッチボールが面白い。これに尽きます。

ジャンミもギテもお互いに両親の不和の中で育ってきました。ギテ両親はお金もあるので、仮面夫婦を続けています。ジャンミ両親は、お金がないことで常に揉め会話の亡くなった夫婦です。どちらが深刻かといえばギテ両親の方ですよね。経済的に安定していても心が冷え切った夫婦は、元の鞘には収まりません。ギテは3代続いた一人息子で、女系家族の中で干渉され続けて生活してきたせいか、静かに一人で生きていきたい男となってしまっていました。ジャンミは、偽装恋人としてギテの生活に関係していくうちに、本来持っているおせっかいだけれども心優しい性格が災いしてヅカヅカとギテの心の中に踏み込んでくるのです。

最初からジャンミのブチ切れアクションは、あっけにとられてしまいましたが、「キムサムスン」「シティホールatイワシ娘」と同様にこの女優さんすごいな〜と….
この体当たりのコメディー部分が苦手な方は、きっとフェードアウトしてしまうでしょうね。
ドタバタコメディー場面を好きになるのは、やっぱりその俳優さん次第でしょうね。
ラブコメは絶対にそのヒーロー、ヒロインのケミとの相性次第ではないかな?

ヒーロー、ヒロインの相性、視聴者とヒーロー、ヒロインの相性ですよね….
恋愛至上主義、恋愛依存症気味のジャンミが、フンドンにフラれてストーカー呼ばわりされても、髪を振り乱しながら、涙を流しながら「恋は一緒にしたのに別れは私一人にさせるの?愛は私一人でしたのね」とフンドンに迫る光景は痛々しかったけれども、率直で一途で、熱く心に響きました。

この言葉は、ギテの心も動かしましたね。クールで恋愛など面倒臭いことをしたくなかったギテの心を。

そうです。ここから、ギテはこのがさつで熱く愛を語るジャンミが気になり、振り回されます。
ラブコメの定番、振り回す女と振り回される男

常にクールで周りに惑わされずに生きてきたいギテが、ジャンミが気になって身体が勝手に走り出しています(笑)
心ではなくすぐに身体が反応してしまうのです。こうなったらもう「恋」ですよね。

独身主義者の男性って、煩わしいことに関係したくないことと、プライドが高い人が多いですよね。そのプライドっていう鎧をつけていないと生きていけない弱い人たちが多いと思っている私がいます。それにことが起きた時に対応能力が低いという面もありますね。今まで逃げて生きてきたから….

ギテもそういうナムジャです。ジャンミへの動いてしまう行動と感情と対面しながら未知への遭遇状態です。
こういう場面をうまく表現していますね。ヨン・ウジンさん。正直なところこのドラマは2番手俳優さんが出ていると聞いていましたけれど、それは間違っていました。
すごくいいです。彼から目が離せませんね。表情がとても素敵でいいです。うなってしまいます。いいな〜って

ハン・グルさんも本当にどんな痛々しいオーバーアクションの中にも品がありました。だから、ちっともうるさくなかった。

このドラマの恋愛の障害は一体何だったのか?

宇宙人でもなく、年下でもなく、親の反対でもなく貧農の差でもなく、不治の病、記憶喪失でもない。

それは「自分の中にある」問題だったのではないか?

ギテの12話でのこの表情
もうジャンミなしでは生きられないと感じた時、一人で生きていくことに自信がなくなった時です。
う〜んいいです。丁寧に描かれています。

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結婚するって決める時、この人がいなくなったらとか、今決めないともうこの人はどこかに行ってしまうと思う時に決心するっていうのが男みたいです。

このドラマ、ギテの母、ギテの父、ジャンミの母、ジャンミの父、ギテ、ジャンミ達の家族愛もシリアスに描いています。なんかすごく深いテーマも感じるんです。

ギテ母の家族愛は、完璧な家庭を作り、守ることでした。そのために息子をも夫もコントールしようとしていましたが、息子も夫も逃げ出していました。
ギテ父は、外に愛人を作ることで自分をコントロールしていました。
ジャンミ母は、夫の稼ぎが悪いことや、自分がこの結婚を選択したことをグタグタと悔やんでいます。
ジャンミ父は、そんな妻をどうにかなだめることだけを考えています。

完璧主義者のギテ母は、完璧に家族に尽くすことで自分の居場所を確保しようとしていました。その気持ちは「愛」でしたが、家族は疲れてしまっていたんです。
ジャンミ母は、「愛」を欲しがってばかりいるわがままな母でしたね。

そういう「愛」の中で育ったギテとジャンミ。

ギテは「愛」に目を背けることで生きようとしました。
ジャンミは、そうではなかった。愛に一途に求め、愛をギテ、フンドン、ギテ母、周りに与えました。狂おしく激しくがさつに(笑)

そういうジャンミの行動にみんな閉じていた心の扉が開き始めた。
偽のピンクダイヤ粉砕事件、ストーカー事件、お風呂場に倒れたギテ事件、ギテ母と愛人との取っ組み合いの事件、ジャンミのお店でのギテ父ズボンにコップの水事件、すべてジャンミの他人のために一生懸命に生きる姿が投影されています。

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家族という共存しているのに、当たり前だから気がつかないでいる気持ち
その煩わしさから逃れて快適に暮らして居ると思っている人達が気づいた「寂しさ」

ジャンミのパワフルでがさつな行動には「すべて、人を大切に思い、愛を求める」気落ちに溢れていて爽快でした」

ギテ母とギテの心が再び通じ合った時、涙でうるっときました。

「誰かと一緒にいることは、その人の過去、その人の全てを受け入れる」ことなんだと言いたいこのドラマ。

ギテとジャンミの恋愛じゃなくて、相手を尊重し、相手の過去も相手の家族も周囲も全て受け入れるのが結婚なんだと言いたいのでしょう。

オーバーコメディーで驚ろかしながら、毎話なんかうーんと感じさせられて16話完走しました。ただ、あまりに会話の面白さ、鋭さの影響なのか、「切ない場面」と感じる箇所が少なかった。でもこれって恋愛の障害が「自分の中にある」からかも。

本当にギテとジャンミの掛け合い問答は面白かった。

ギテは最初からジャンミ落ちしていましたが、彼がその感情を「恋」と理解するまでにかかった時間が結構長かった。
ジャンミは、ギテを好きになったと感じた後の行動は、自分で生計を立てることしたね。
「お昼12時のシンデレラ」「主君の太陽」でもそうでしたが、最後の恋愛の障害は、「女性の自立」です。

何ももっていない女がすべてを思っている男を好きになった時、本当に愛していることを証明するには「自立した女性」であることが必須アイテムというストーリー展開です。

私の好きな恋愛ドラマは、女性が自分を確立できている場合です。恋愛は女性がすがるものでも、寄りかかるものでもないからです。

共に生き、共に未来を歩くには、各々が自立してこそできる選択だと思っています。

最後のラストは、またもやゴタゴタのハプニング続きです。今にも雷雲が轟きそうな雨雲の中のスタートです。
でもそんなことには負けない強い未来に向かって歩き出す二人が描かれていました。
ギテのプロポーズの言葉

「俺は…. 結婚の確信なんてそんなものは一生持てないと思っている。それでもお前と結婚したいと思う。永遠の愛なんてなくても…..それでもお前を一生愛してみる。」
現実的でクールなプロポーズですね。永遠ではなく、一生愛し続けたいという希望と、お互いにそうしていけるように向き合って生きていこうということなのでしょうね。
いいです〜♪

最後のモノローグ

「どんなに辛い時でも、人生で雨が降ったとしても、それでも一緒に歩いていこうね。」

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2番手の彼は2PMのジヌンさんですが、よくわからない。元カノ、カン・セアもなんか典型的な元カノ役でした。ドライでクールでカッコ良く生きる女医さんです。
ギテ母、キム・ヘスクさんは貫禄ありました。ギテ父、キム・ガブスさん、可哀想な役どころでした。

でもなんといってもヨン・ウジンさん素敵は俳優さんですね。目の表情が素敵でした。
彼の「普通の恋愛」も見てみたいです。

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