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天気が良ければ訪ねていきます〜 居場所が見つかるって幸せ❣️

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天気が良ければ訪ねていきます 全16話(2020年 jtbc)   l’ll find you on a beautiful day

ヒューマンロマンス、ヒーリングドラマ、感性に溢れたドラマ、コピーは、“春のようなあなたに出会った”
穏やかな温かみを感じるポスターで、どんなドラマか気になっていました。刺激的なドラマを見過ぎたので、少し息抜きをと思って見始めましたが、主人公2人の心の傷も、ありえない設定で、その現実な中で、時間と暖かさだけが、味方した….そんなドラマでした。”もどかしい現実の中、慰めと暖かさを伝えることができるドラマ”だと監督が言ってられたようですが、そんなドラマでしたね。

 

ソ・ガンジュンssiとパク・ミニョンさん主演。豪華です。ソ・ガンジュンssiは、本当に素敵な俳優さんに成長されていますね。”WATCHER”も凄く良かったし、彼のドラマは、個人的にはみんなヒットしています。

衛星劇場で撮り溜めておいたのをやっと視聴できました。簡単に感想を書き留めておきたいと思います。
原作があるのですね。イ・ドウ著「天気が良ければ訪ねていきます」

演出:ハン・ジスン  恋愛時代・ミストレス

「恋愛時代」は、ソン・イェジンさんとカム・ウソンssiのドラマでした。このドラマが好きな韓ドラファンの方も多いですね。もう伝説のドラマになっているのかも。
原作は、野沢尚氏で、離婚した元夫婦が、別れて3年も経つというのに、何かと言っては会う2人に、まだ気があるのかと周りが気を回す。二人にしか理解できない心の奥に大きな傷を淡々と描き出した作品でした。

淡々と静かに流れる映画のようなドラマ、このドラマも同じ作風のドラマでした。でも時代が変化してきたのでしょうか。

このドラマを見終えて、「男は船、女は港」という言葉が、頭をよぎりました。いろいろな解釈の仕方のある言葉ですが、「男は舟のように、動き回る。女は港のようにそこにあってじっと動かずに待ち続ける」という意味の解釈ですが、それが逆転し、「男がじっとそこに在り、女はそこに戻ってくる」男女関係のドラマになっているからです。

韓ドラは、現実的共感を得られないとヒットしない時代と言われていますが、このドラマもそうなんでしょうか。でも個人的には現実逃避できるから韓ドラに嵌ったので、このドラマも、女性上位時代に突入か、韓ドラはと思った次第です。

脚本:ハン・ガラム

キャスト………….

パク・ミニョン🔹モク・ヘウォン
ソ・ガンジュン🔹イム・ウンソブ
ムン・ジェンヒ🔹シム・ミョンエ
イ・ジェイク🔹イ・ジャンウ
イム・セミ🔹パク・ボヨン

あらすじは…………………..

チェロ講師として仕事をしているへウォンは、ある日学生との間で問題を起こし、それを機に仕事を辞め、「クルミハウス」というペンションを運営している叔母の元で、冬の間だけ過ごすことにした。
ペンションの隣にあった古びた家は、昔老夫婦が暮らしていた家だったが、現在は何故か「グッドナイト書店」という本屋に変わっていた。「なぜ田舎に本屋?」と思ったへウォンは、しきりに本屋を覗いていた。そんなへウォンを見かけた本屋を運営しているウンソプ。

ウンソプとへウォンは高校の同級生だったが、当時あまり関わりがなかったため、へウォンはウンソプをあまり覚えていなかった。一方ウンソプは、高校生の頃からへウォンに片思いをしているのでしたが…….
ソウルでの孤独さと思うように生きられないもどかさに疲れ果てたヘウォン、そんな彼女にとって、「グッドナイト書店」を営む、ウンソプといる時間は、何か心が落ち着く空間になっていった……….

1〜2話の流れがあまりにまったりしすぎていて、視聴止めようかと思ったくらいです。
晩秋のプクヒョンリに里帰りしてきた疲れ果てたヘウォン、そこで久しぶりに会うウンソプ、そしてサングラスをはずさない叔母ミョンエの姿や、ウンソプの片思いの相手がヘウォンだとバレながらも、ヘウォンが春までここに留まり、そしてウンソプの書店でバイトするまで二人の関係は大きく変化するのですが、なんかこのゆったりとしたテンポに乗りきれず…………でもガンジュンssiのドラマなので完走できました。

外は雪がちらつく晩秋からマイナス17度なんていう寒さ、家の中では、なんかほっこりとオレンジ色で、古い木の匂いがしてきそうな落ち着いた感触を対比させています。ラブラインが強いドラマというより、生きる居場所を見つけた二人が寄り添うという感覚で捉えて見ていました。
ウンソプもヘウォンもそして彼らを取り巻く人間もみんな大きな心の傷を抱えながら、じっと静かにその傷が癒えるのを待っているようなドラマでした。

暖かく柔らかいものを見ると僕は不安になるんだ。幸せな瞬間が一気に消えてしまうんじゃないかと思うウンソプでしたから、自分の居場所は、暖かくて柔らかいイメージで覆って置きたかったのでしょうね。

人は生きる事で癒される。じっと悲しみに耐え、時間が解決してくれるその時を待つ。

それをつくづく感じたドラマでした。

ウンソプの心の傷

ホームレスのような父親に山奥で育てられたウンソプ。そんな父親から母親も逃げてしまったのでしょう。その幻影を追いかけるウンソプ。
父親は、人間を信じない生き方をしていて、息子までも洗脳しようとしていた父ですが、ウンソプが10歳の頃に他界して、その後今の両親が引き取って育ててくれたのです。そんなウンソプだから、山に詳しかったです。でも、今の両親に愛されて大事に育てられても、いつも心の底では、この場所が自分の居場所ではないようなもどかしさを感じていたようです。ウンソプにとって、「グッドナイト書店」は、彼にとって落ち着いた居場所だったのかもしれません。人間を信じられないような環境で育ち、今の両親の温かさをありがたく思っているからこそ、不安な思いで成長したのでしょうか。なんか醒めた生き方をしている男です。

ヘウォンの心の傷

高校時代、父親が、自宅の車庫で母親が運転する車で、事故にあい、父親は死亡しました。母親とへウォンは、父親にDVを受けていたのです。そのために母親の刑は7年の懲役でした。でも母親は、そのことについて何も語ってはくれません。そのこともヘウォンにとっては理解できないことであり、怒りにも感情を持っていました。
ウンソプの家庭と比べると、自分の家庭は冷凍庫の引き出しのようだというような言葉もありましたね。

ヘウォンは、あの家から叔母が住むプクヒョンリに引っ越して、そこの高校に転向し、ウンソプと出会う。

その中で、仲良くなった友達のボヨンに母親の事件を打ち明けたのですが、それがバレてしまい、ボヨンとの中も決裂、全ての視線が殺人者の娘というレッテルを貼られてしまう中で、彼女は強く生き抜いてきたのです。

叔母が、父親を殺したと15話で知らされますが、この時のヘウォンの気持ちはもう酷すぎます。殺人者の娘として生きてきた年月は、もう元には戻りません。しかし、ウンソプの愛が、彼女を包み込んだのです。

ミニョンさんは、素敵なニット帽や、ダウンやカジュアルなスタイルを着こなしていられました。ニット帽がカラフルだったのでそれを集めました。

叔母ミョンエの心の傷

なんでいつもサングラスを外さないのか、ファッションと言うにはあまりにもおかしい。この叔母にも何かあると思っていましたが、なんとヘウォンの父親を殺したのは叔母だったのです。それも過失なのか、意図してそうなったのかよくわかりません。姉を助けたい思いが父親を殺してしまったのです。いつも卑劣な暴力で苦しんでいる姉を助けたかったのです。
そんな妹を姉は、庇い自らが殺人者として警察に囚われたのです。ヘウォンの母親はいつも暴力を受けていたので、情状酌量で、刑が軽くなるかもしれないが、叔母だと厳しい判決が予想されるのを母親はすぐに察知してそう行動したのでした。そのために、叔母は、償えない罪の重さに苦悩し、小説家の仕事も放棄して、民宿の仕事もやる気がなく、緑内障になっても治療すらすることを放棄してしまっていました。

ヘウォンは叔母に、私が辛いと思って知らせなかっと言うけれど、理解できない。 家族なら痛みを分かち合うものだと思うから…。 私は事件と直接関係なかったけれど悪夢だった。 もし今叔母さんが自首したら、又私は悪夢をみることになる。 だから、このままここで暮らして。 心を整理する必要があるので、私がここを出る。と……

そして叔母ミョンエは、どこかへ旅立ってしまった….. 今度は、彼女が姿を消すことになりました。姉を助けたいが為に起こしてしまった殺人、でもあれは事故なのか故意なのか。時間は全てを闇の中に隠してしまいますね。

ヘウォンの母親の心の傷

どうして自分の娘を殺人者の子供としてしまったのか。どうして妹を庇ったのか?
母親は、自分がこの問題を解決すれば、大事な娘や叔母を守れると考えたのかもしれませんが、それは大きな誤りでした。
時間が、心のわだかまりを解決はしてくれますが、でも嘘をつくと最後までその嘘を消し去る事はできません。
その重みを、母親も叔母もこれから背負って生きてくのでしょう。
あんな父親とは知らずに若くして結婚した結果です。でも最後までどうしても理解できなかったこの母親の気持ち、娘を殺人者の子供にしてしまった事を。

妹ミョンエに書くように勧められて始めた書いた手紙です。少しでもへウォンに母の気持ちを知らせなくてはと言われて書いた手紙…..これを読んでもやっぱり身勝手な母だと思ってしまいます。DVを受けていた母は、正常な判断能力や、愛を忘れてしまったのかもしれません。

母からの手紙

ヘウォナ、元気ですか?私は元気です。 こちらはとてもいい天気が続いています。
私を嫌っているあなたに言い訳はしたくないのですが、ミョンヨから言わなければ分からないと言われて手紙を書くことにしました。
あなたが大学を卒業した年であなたを出産した私は、今のあなたの年齢の時、既に6歳の母親でした。
そして、世界で一番優しい人だと思っていたあなたのお父さんから殴られていました。
あまりにも混沌とした状態で生きていた私は、当時どうやって自分を慰めたらいいのかわかりませんでした。
自分のことで精一杯で、本当に自分のことしか考えられなかったので、あなたに冷淡に接してしまいました。
でも私はいつもあなたを愛していました。ただ表現する方法を知らなかっただけなのです。
全体的感想….

ウンソプは、無口で、ネガティブ思考の男でしたが、家族、妹や周りの人をじっと見守る温かい男でもありました。「温かい人がいる。彼の傍にいれば、ストーブの上のヤカンみたいな温かい。私は自分の寒さが分からなかった。」とヘウォンは言っていましたが、気の強く負けず嫌いな女性でした。

友達ボヨンとの関係も、誤解ではなくて、自分を正当化させるためにそう思い込んでいるだけだと痛烈に批判しましたが、確かにそうだったようです。ボヨンは、ウンソプを初めから好きだった。そこに転向してきたヘウォンに彼の視線は動いてしまった事をしっかりわかっていたのです。彼女はずっと片思いを続けてきたのです。彼の好きなヘウォンと仲良くなれば、彼が見ていてくれるかも….そんな切ない恋心だったのかも。ボヨンは、ヘウォンを守る為に(妊娠したから転向してきたという噂を打ち消すため)、秘密をバラしました。それによってヘウォンは、ずっと一人きりになってしまっていた。

それを助けたのが、キム・ヨンデ演ずるヨンウ。彼が彼女のそばに座って食事するシーン、しっかりと彼女を擁護していました。彼は、悪ガキぶっていたけれど、いい男だったのです。ある意味彼女を表舞台では守ったのがヨンウで、陰で守ったのがウンソプでした。ヘウォンが自殺するのを阻止したのも、ウンソプでしたから。

パク・ミニョンさんは、やっぱり気の強い女性が似合いますね。だから相手役は、みんな優しい目をしたナムジャばかりですから。今回のソ・ガンジュンssiの大きな目が、なんか気になりました。大きな目でじっとヘウォンを見ながら話すウンソプの姿が、とっても温かさと大きな愛を感じたからかな。

暗くなりがちなこのドラマを明るくしたのは、妹の元気で前向きでお茶目なイム・フィ(キム・ファンヒ)と区役所の公務員イ・ジャンウ(イ・ジェイク)でした。ジャンウは、高校時代は、常に成績はtopで、ソウル大から公務員になった男。親が希望する公務員という職業について、退屈そうなのに、全然明るく生きる男でした。なんかいつもウンソプを見守っているようで、この男も温かさがある男がった。町おこしを積極的にやって若者離れをなくしているようで、こういう懸命さも好きでした。

初恋のウンシルともうまくいって欲しいけれど、「母親が早く結婚して孫が欲しい」と言っているという彼が実直でいいな〜
「僕は幸せになる方法を知っている」
「そんな毎日の生活を送ることが僕の夢だ。他の人がソウル大ならと思っているルートには興味がなく、自分が育った所で好きな人と時間を過ごし、一生懸命働くことが僕にとっての幸せで価値があることなんだ。」こんな事言える男、なんか好きです。

高校時代のウンソプとへウォン

高校生時代を演ずるのは、大変だってしょうね。パク・ミニョン33歳が、18歳を、ソ・ガンジュン26歳が、18歳を…..
このドラマでは、二人とも28歳を演じた。年齢差、感じませんでしたが、やっぱりミニョンさんには20代の若々しさは感じれなかった。でも恐るべしパク・ミニョンさん。

ウンソプは、ヘウォンにアイリーンという名を付けて、彼女との小さなできごとや口に出せない思いをブログにつづっていた。

僕は自分の居場所を見つけることが生きることだと思っていた。
誰にも悩まされず、僕も誰も気にしない場所、誰も僕を拒否しない場所を見つけること、それが生きることだと。
でも今は違う。どこだとしても、今いる所が僕の居場所だと思うようになった。
自分が自分自身でいられる限り、この場所で生きられると信じている。
今僕が言えることはそれだけ。

久しぶりにアイリーンに会った。
もう一度会いたいと思いながら待ち続けていたけれど、僕は心を隠し、愚かにも逃げだした。
しかし、アイリーンが僕の方へ走って来て抱きしめたので、僕の凍りついた心は再び溶けた。
眠れず空虚だった日々が、また元通りになったことが信じられない。
夜遅く、彼女は僕の腕まくらで寝ている。 とても軽くて春の草のような彼女の香りが好きだ。
この場所が再びアカシア( ミモザ )の匂いでいっぱいになった。
P.S.夜中に目覚めた彼女は、僕の鼻にキスをし、頭を僕の胸に乗せ、再び眠りこんだ。
キスがこんなにいいものだとは知らなかった。

OSTは、それぞれにいい音感でしたが、この弦楽器のサウンドが、一番好きでした。

クァク・ジノン ”Like a Winter’s dream”

 

 

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