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18アゲイン  姿だけが18歳になった夫が妻や家族を冷静に見つめ直した時間

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18アゲイン Eighteen Again 全16話 (2020年 jtbc)

2017年の『ゴーバック夫婦』のプロデューサーがjtbcに移籍されて、初演出のドラマとの事。
イ・ドヒョンssiが、第57回百想芸術大賞TV部門新人俳優賞をはじめこのドラマでいくつかの新人俳優受賞されたドラマでしたので、視聴してみたかった。視聴後に感じたのは、姿は18歳の高校生、中身は30歳後半だけれどもおっさんになってしまってい父親を、不自然さを感じさせない演技で、面白かった。父親として子供達を友達として見守っていくというシーンにジーンと来ました。

家族愛を綴り、伴侶への愛を「見えなくても片割れはそばにいるはずだ」と伝えた夫の愛を、コミカルさとシリアスさを交えながら訴えたファンタジーラブコメディ。
ファンタジーな夫婦再生物語、過去の『ゴーバック夫婦』『知ってるワイフ』などのジャンルで、37歳のデヨンが、18歳の姿になって、自分と妻、そして家族を冷静に見つめ直した時間を描いたドラマでした。

作品概要

演出:ハ・ビョンフン 『ゴーバック夫婦』
脚本:キム・ドヨン アン・ウンビン チェ・イリュン
原作:17アゲイン(米映画)

企画意図ーjtbcのHPから(多少意訳になっています)

既婚女性を対象にしたアンケート調査によると、
「生まれ変わったら今の夫と結婚しない」と答えた回答者は80%
「派手なシングルで暮らすか、素敵な異性との恋愛がしたい」と答えた。

それにもかかわらず、夫にもう一度惚れ直すドラマ

会社員を対象にしたアンケート調査によると、
「現在の仕事は、高校時代に夢見た職業ではない」と答えた回答者は75%
「高校時代に戻れたら、夢を叶えるために努力する」と答えた。

彼らが再び夢を見ることができるよう応援するドラマ

青少年を対象にしたアンケート調査によると、
「成績や経済レベルより親との関係で幸福感を感じる」と答えた回答者は65%
「大きな悩みは、学業ストレスで、その理由は、両親の期待と干渉が大きいから」と書かれてあった。

相手の立場になって考えてみたら、解決できる。

夢、愛、家族の話をするためにファンタジー要素で展開したこのドラマ、

若さを再度満喫する「若返り」ドラマ
壊れた関係を正す「回復」ドラマ
過ぎ去ったことを振り返る「回顧」ドラマ

あらすじ……..

2001年、高校生のデヨンはバスケットボールの韓国代表を目指すスター選手。そんなデヨンはダジョンに一目惚れし、二人は交際に発展。だが予期せぬ妊娠により双子を授かることになる。子供のため夢を諦め、2人は生活に追われる。

時は流れ、18年後。ダジョンはアナウンサーの夢を捨てきれず、挑戦した公開採用試験で見事に採用される。一方のデヨンは昔の面影もなく、子どもたちには無視され、職場では解雇され、ついに妻のダジョンからは離婚を要求されてしまう。

自暴自棄になったデヨンが学校の体育館でボールを投げていると突然の停電と共に、自分が18年前の姿になっていることに気づく!若さを取り戻したデヨンはウヨン(イ・ドヒョン)として新しい人生を生きることを決めるのだが…。

メインキャスト紹介

チョン・ダジョンーキム・ハヌル

しっかり者で、勉強家で、頑張り屋の双子の子供を持つ母親。夢を諦めずにアナウンサーへの道を果敢に突き進む女性。でも高校時代に出来ちゃった結婚した夫には三下り半を突きつけていた。
キム・ハヌルさんはどんな役やっても、なんか天然的なホアンとした少女のような雰囲気を感じてしまう。だから清純派女優と言われるのでしょうが。『空港へ行く道』『紳士の品格』『ロードナンバーワン』でもそうだった。ホアンとした女神のような感じがします。

ホン・デヨンーユン・サンヒョン

18年前は、「バスケットボールの天才」と言われた男。今は、妻に離婚を要求され、子供達には無視され、職場は解雇され、ただのおっさんになってしまった。そんな時に、体だけが18年前に戻ってしまった。

コ・ウヨンーイ・ドヒョン

18年前に戻り、18歳になったホン・デヨンは、新しい人生を生きる為に名前をコ・ウヨンに変えた。バスケットボール選手への夢を叶える為に、双子の子供が通学しているセリム高へ入る。そこで子供達の知らなかった側面に気が付き、妻の離婚理由を知り、そばに居て出来ることをしようと決意する。

18アゲイン 相関図
どうしてこういう人物設定になったのかという疑問

✔︎ デヨン、ダジョンはしっかりとした夢ある高校生だったのに、誤って妊娠してしてしまい、親に反対されても、夢を諦めても子供を守る選択したダジョンに従ったデヨン、そんな大きな二人の愛が、18年の年月で色あせ、ダジョンの選択で離婚した。

✔︎ 演出家は、企画段階からデヨン役は、ユン・サンヒョンさんと決めていたそうですが、くたびれた中年(失礼ですが)になってしまったから、ダジョンがそういう決断したという雰囲気を出したかったからか?

✔︎ 18歳のデヨン、イ・ドヒョン君は、外見は若々しい高校生だけれど、中身は37歳のおじさんで歩き方も、話し方もそうで、違和感はなかった。でもユン・サンヒョンさんと比べると違和感が。

✔︎ ユン・サンヒョンssiはたれ目、イ・ドヒョン君はつり目、あと声がおっさんのユン・サンヒョンssiの方が高く、イ・ドヒョン君の声は低く落ち着いたこのトーンだった。普通は逆だと思うのだけれど。

✔︎ ユン・サンヒョンssiとイ・ドヒョン君がシンクロしているとは、最後まで私的には思えなかった。目力が違う。イ・ドヒョン君の目は、刺すような目だと思うからです。

✔︎ ダジョンの今は、輝いているように見えた。気になる丈の短いスカートとピンヒールを履く女性になっていた。

✔︎ ダジョンとイ・ドヒョンーデミンのカップルシーンは、やはりヌナ感ありでしたが、イ・ドヒョンssiの落ち着いた雰囲気があったからギリギリ良し。まあ、ダジョンが若い姿の夫を懐かしんだりキュンキュンしたりしながらのキスシーンだったので、ある意味現実感がなかったから良かったのかも………でもときめき感はなかった⬇️

✔︎ 高校生なのに、妊娠してしまい、将来の夢を諦めても生まれてくる子供の命を大切に考えたカップルの話という設定なんだと常に思いながら視聴しました。大学生くらいにして欲しかった。未熟な二人の子育て、経済的な問題を解決するのはあまりにも切なすぎて厳しい。

✔︎ 離婚に向かった妻の気持ちは、日々の生活の疲れで、自分中心に物事を考えるようになってしまい、夫の「後悔している」という言葉が引き金になって離婚してしまう。お互いの立場に立って考える余裕すら無くなってしまった夫婦。
別れてしまってからは、空気のように、当たり前になっていたお互いの存在を、家族への愛を気づかされる夫婦のドラマ。

デヨンが18年前に戻ったことで見えてきたこと

家族のいろいろなエピソードが、上手に現在へ結びついていくところが、秀逸で涙を誘いました。思いもよらなかった家族の愛があからさまになる回想シーンが流れるたびに…..( ͒˃̩̩⌂˂̩̩ ͒)

昔は、夫は自分の不甲斐なさに、妻は育児にも生活も辛すぎて、夜中に巻いている子供あやしながら一人涙しても、お互いが向かい合ったら、涙を見せずに笑顔で支え合っていたという事。

イ・ドヒョンが子供とクラスメイトになった事で父親として自分はどうだったのか、自分の父親に対してどういう態度を取っていたかを知り、反省していく。今まで見えなかった子供達の悩みや日常を知り、「自分は何も知らずにいた」と気づき、友人として側で見守る姿にも( ͒˃̩̩⌂˂̩̩ ͒)

決別したはずの父親との和解、その父が、高校時代に息子を信じて賄賂を拒否したシーン
ダジョンの母とバスターミナルでのアンパンの話のシーン
息子シウは、バスケをしたい事を父親に黙っていたが、ウヨンと出会いバスケを真剣に練習して有名大学にスカウトされる。その事を真っ先に父親に電話するシーン

言いたい事をお互いに言わずに過ごしてきてしまったことで、お互いの苦しさをお互いに知らぬまま関係が悪化し、妻から三下り半を突きつけられた。そして夫が18年前の姿になって、そばから妻や子供、家族と触れ合った結果、お互いの本当の苦しさを知り、お互いの大切さを再認識して再び共に暮らす事を選んだというドラマでした。

過去の夢を叶えることより、もっと重要なのは家族であったと気がつくドラマ。

✔︎いかに旦那にもう一度惚れ直すか。
✔︎昔放棄した夢を実現できるか。
✔︎夫がどれだけ家族を愛していたのか。
✔︎夫が若い時のカッコ良さに戻れるのか。

やっと子育てから解放しつつある母親が、夢を、これからを真剣に考えるというのはよくわかるけれど、夫は、現実に疲れてしまっていたのでしょう。なんとなくよくあるパターンです。でもダジョンは、よく大学を卒業しましたね。その事は何も触れられていなかったけれど?

アナウンサーとしての力量を認められて、JBCでは、社員にはなれなかったけれど、フリーアナウンサーとして羽ばたいたダジョン。そのマネージャーになるデヨン。

サイドストーリーで気になった方々

高校のバスケのコーチーイ・ギウ

ダジョンと高校時代を過ごした時は、悪だった。それが先生に??……でもやっぱりゲスな悪だった。教師という仮面を被って、影で賄賂斡旋していたなんて。性格も捻くれていた。
なんでこんな役を引き受けたんだろう❓❓

野球選手ーウィ・ハジュン

彼と付き合って...と思いながら、視聴していました。落ち着いていて優しいタフガイで、こんな人がそばに居たら…..でも彼を野球選手にする為に苦労した兄の娘を今は引き取って育てていました。兄が、交通事故で亡くなり、その場にデヨンが遭遇していたなんて。ダジョンの気持ちを理解して身を引き、いい友達になった彼って、本当に優しいナムジャでした。姪っ子とのシーン….よかった💝 まだ30歳…ビックリ….でもイカゲーム、セクシーでしたね。

バスケ部の主将ーファン・イニョプ

「女神降臨」と同じ役柄でしたね。悪ぶっている癖に、心根は優しい男を。歌も歌ってしまっていました。彼もシアに気持ちがあったのに、ジホの気持ちがわかって身をひきましたね。やっぱ優しいのです。

高校の模範性ーGolden Child のボミン

シアに初恋を感じたジホ、そんな初々しさが感じられたボミン君、カッコよかったですね。落ちてくるダンボールを押さえて、シアを守るシーン…….穏やかな笑顔が印象に残りました。

いじめられっ子のシウーリョウン

ウヨンが現れて、シウの人生は大きく変化しました。じっと我慢する男の子で、父親譲りの頑固さもあり、シアのように上手く生きられない不器用な男の子を好演していましたね。

しっかり者のシアーノ・ジョンウイ

パパのような男は嫌いだったシアでしたが、子供の預金通帳の備考欄にメッセージが書かれてあったのを見たシアのシーン、( ͒˃̩̩⌂˂̩̩ ͒)でした。ウヨンが現れた事で、いろいろかき回されましたが、しっかり前を向いている女の子でした。

お母さんーキム・ミギョン

娘と向き合う母親役、感情の絡み合う母と娘の関係をシリアスに、そして優しく温かく包み込んでしまう偉大なる母親像を演じられて、涙とグッと胸に迫るシーンの数々が思い出されます。作品の中で親子となった俳優たちに、本当の母親として真剣に向き合っているとインタビューで話されていました。インスタ でもそういう感じの伝わるお写真を見ます。素敵なお母さん女優さんです。

コスプレカップルーヘイン先生とドクジン

楽しませていただきました。久しぶりのキム・ユリさん、「主君の太陽」が思い出されます。ソ・イングクさんとのラブラブシーンが思い出されます。でも2013年だったのですね。



好きという感情で向き合うのが恋愛で、結婚とは互いを見つめ合い、思いやりを持ちながら並んですすむものだと思う。若くして、恋愛の最中での妊娠、出産、子育、若い父と母になって、厳しい世間の中で疲弊していく姿は、見ていてもキツかった。やっと子供も高校生になって、時間もできた時に、感じたのは夫への不満でした。夫婦はそんな時間を共有して解決していくか、そこで辞めるかです。

この厳しい世の中で、そばに居てくれて、共に戦ってくれる夫婦、家族になれるかを問うドラマでした。

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