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哲仁王后 ソヨン&ボンファン&哲宗人物考察編

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哲仁王后ーチョルインワンフ Mr.Queen 全20話(2020~2021tvN)

登場人物を『考察』したくなるいうのは、そのドラマに嵌ったということで、楽しく考察していきます。視聴した時代劇の年表と簡単な感想をまとめてみたくなってしまいました(笑)色々なシーンや、OSTが、ジワ〜と広がってきます。このMr.Queen『哲仁王后』は、10年前に見たThe Princess’ Man『王女の男』を思い出してしまって、あのOST “Destino” を思い出しました。「哲仁王后」は、コメディタッチで描かれてはいますが、深部は、シリアスで、ソヨンの一途な想いをボンファンが助けて、哲宗との運命的な縁を結びつけた大ロマンスだと感じます。このドラマも女性の想いで動き出したドラマ、だから、嵌ってしまった。『王女の男』のセリョンように、『哲仁王后』のボンファン入りソヨンのように、自分の想いで突き進む女性にエールを送ったドラマだと…..

ソヨンとボンファンの関係

ソヨンの身体に、ボンファンの魂が帰依したという想定で始まったドラマ。

最終話まで、視聴して、ソヨンとボンファンは共に生きていた。哲宗との結婚前夜に、池に飛び込み自殺したソヨンは、ボンファンの魂を持って生還した。でもソヨンの魂は封印されたままだった。ソヨンはボンファンの中にずっといたと。Ep7で、ソヨンの意識は覚醒され、ボンファンの魂・意識と交差したり、攻撃しあったりしていたと思う。

ボンファンの意識、能力、記憶、推察力が、このドラマを引っ張った。見かけはソヨンという女性ですが、彼女を支配していたのはボンファンだったからです。怖いもの知らずの軽い話し方や、行動からはっきりとわかります。でも見え隠れすソヨンではないかと思ってしまう表情に、引きつけられてしまいドラマに嵌らせるという構図が狙いだったのでしょうか。

Ep20でボンファンの魂が現代にタイムスリップし、身体が、昏睡状態だったのか、植物状態だったのか分かりませんが、脳死ではないから、意識が回復すれば、生き返ったことになるのです。

なので、朝鮮時代ではソヨンの身体の中で、ボンファンの意識や記憶や能力が共有されて共存されていたと解釈して視聴完走しました。


Ep20で、ボンファンが身体から抜けたソヨンが、「彼がいない」と呟いたことや、池の岩に書かれた文字を見て「無事に帰れましたか」と呟いたことから、ソヨンはボンファンがいた事を、認識していたからです。だからファンタジーなんですよね。

キム・ソヨン〜さびしい別宮の魔女

tvNのHPで、ソヨンの紹介で、このタイトルを見て、ドラマのソヨンとは結び付きませんでした。これだけの伏線があったから、ソヨンとボンファンを共存させたドラマになったという序章が、「竹の森」を見なければよくわからなかった。あのぶっちゃけたボンファン入りソヨンを最初から見てしまうと、「なんで〜え!」でしたから。

ソヨンの本来の性格

「一度決めた事は必ずやり遂げる」性格
哲宗の顔が見たいために、内侍を買収して彼の動線のチェックもする行動力のある女性
哲宗に一目惚れしてしまい、彼を一門から守るためにも中殿の座につこうと思った。

ソヨンが自殺に至った背景

自分の出産の為に母親が亡くなったため、報いるためにも父親の望む娘でなければと考え、そのため父親の夢である「国母」を自らの夢に抱き、勉学に励んでいた。 中殿のカンテク(王族の配偶者を選ぶ行事)が始まると夫となる王の顔が気になり奔走。その過程で偶然出会った哲宗に一目惚れする。その相手が王だとわかり、家門の為だけでなく愛のある結婚になると運命を感じる。 しかし、中殿教育が開始されると、哲宗には側室候補でお気に入りのファジンがいて、キム家出身の自分には冷たい態度を取ることに落ち込む。 そんな環境の中で神経質になると共に、いっそカンテクが取り消されればと、わざと横暴に振る舞って別宮の魔女と呼ばれまでになる。それでもカンテクは撤回されず自殺するしかないと考えるようになり、刺繍の遺書を作ったり、形見分けをしたりと準備を進めていた。 

 最終的な自殺の原因は、ソヨンの人格をも否定されたり、信じていた者に頼れないと悟った事

キム・ジャグン➡︎哲宗は、8年前にソヨンのせいで井戸で殺されかけた男の子だと話す。中殿とは、子供を生む畑であって何の力もない。


大王大妃➡︎自らの意思で辞退することはできない。死にたければ宮廷で死になさい。


ビョンイン➡︎兄と思っていた彼からの告白とキスは、人格も否定されたソヨンにとって追い討ちをかけられた。


哲宗➡︎最後の望みをかけて、哲宗を呼び出し、キム・ソヨンとしての自分をどう思うか尋ねるも、好き嫌いではなくキム家の人間だから中殿の座に据えるのだと言われる。「わたしを愛して下さらなければ(家門から守ることができない)」と伝えるも「それは命令ですか」と冷たくされ、いよいよ絶望した。


ファジン➡︎寵愛を受けているファジンを哲宗の元から去らせようと問い詰めるが、ソヨンに対して幼い頃から劣等感を持っているファジンに冷たくされる。

Ep7で、ソヨンの魂は、目覚めた様に思っている。Ep6で、哲宗のノータッチ宣言の言葉と倒れた枕元での哲宗の言葉でソヨンの望む言葉を彼から聞けたからでしょう。

「気付くのがあまりにも遅くなってしまい申し訳ありません。私に一度だけチャンスをください。私が他の偏見もなく、ただあなたを一人の人間として理解する機会を下さい」
「変な言葉遣いも傲慢な態度も全部許すからどうか戻ってきてください。」「私の女人だ。中殿の安全も幸福も不幸も責任は私にある。」「一人で行かせてすまない」

ボンファン〜俺は勝つ方が俺の味方だ

自信家で、女好きで、自己中の塊で、野心家で、調子のいい男という姿が見えるが、反面、教育者の両親(漢文と歴史の教師)に育てられていたと思われる常識的な言葉や行動もボンファン入りソヨンから感じられた。

このドラマは、ソヨンを感じる時より、ボンファンの魂に支配されているソヨンを見るドラマだったのですから。
自己中心的だけれど、面倒見は悪くなく、哲宗に未来の歴史、政治を教えるシーンがありましたし、水刺間では、マンボク達に、未来の料理の手ほどきもしていましたから。
ボンファン入りソヨンと、哲宗との熱い夜は…….


最年少で青瓦台のシェフになるのですから、料理の才能もあったのでしょうが、世渡りのテクニックの才能も持ち合わせていたのでしょう。「最も強い奴らを食わせる仕事」だと。「僕はね、思うんです。『料理は政治』だと。すごい自信家です。

Ep6までは、ボンファンの性格が色濃く表れたシーンばかりでした。気がついたら、胸が膨らんでいて、鏡を見たら「あのプールの中で見た女」の顔が……でもそれは自分の顔だった。そして明日は、王、哲宗と婚礼があるのではないか。「俺は男の趣味はない。断じて阻止しよう。なんとしても帰らなければ。」

ソヨンとボンファン

そんな男の意識が、ソヨンの中で哲宗の生命の危機、王としての危機に彼の全てをかけて戦おうとしたのは、彼がソヨンとの共存で成長した姿だったのでしょうか。

現代に戻り、哲宗のその後が気にかかり書店へ駆けつけ、哲宗が目的を達成したことを知り、泣き笑いする姿がとってもかっこよかったです。ただのチャラい男ではなかった。男のボンファンとして、朝鮮時代の哲宗と向き合う事はなかったから、なんか新鮮でこんなシーンがあって嬉しかった。

哲宗とのブロマンスというのでしょうか、共に女好きな男同士、男二人のブロマンスが、切なく映るエンディングに胸が熱くなりました。友情も愛も、感じるのは脳だと思っています。男女の身体の違いではないと思っています。なので、個人的にはソヨン&ボンファン&哲宗の微妙な間隔の関係性が、とってもグッドでした。

受動的、能動的と男女の愛を区別するのが古代の考えでしたが、このどちらにも変換するスペックのある強力な愛の関係って素晴らしい。

哲宗〜まるでジキルとハイド

哲宗が、朝鮮版ジキルとハイドというのは、❓ですね。「善良な人格とよく深い悪のハイド」という様に理解しているので、ただ彼は二面性があったというだけでしょう。『カカシ王』と言われた無能な王という様に見せかけて、民のための国にするために改革を目指そうとする王になるとしていたという事なのに。

朝鮮王の歴史から見ても、哲宗は、評価されない王だった様です。

兄の謀反の罪で江華島に島流しにされ、農民同然の生活を送っていた?でもそれは濡れ衣だった。

第24代王、憲宗が亡くなった時に、王宮で絶大な権力を握っていた憲宗の祖母である純元王后でした。自分と一族の政治的影響力を維持するために、没落して農民として生活していた哲宗を向かい入れて垂簾政治を行ったのです。

字も読めない王様だったというけれど? 自ら親政をひいて政治権力を行使しようともしたが、上手くいかないと悟り酒色に耽って早世した王とされています。

でも最近は14歳で島流しになるまでは、王族としての教育は受けていたから無学だとは言えないという見方もある様です。5年間島で過ごし19歳で王として即位し、33歳で亡くなった王でした。

このドラマでの哲宗は

表面上は安松キム家に逆らう様子を見せないが、裏では、民の国への改革を目指している男。
異母兄の水平君と友人のホン別監と共に、密かに計画を立てている。ドラマでは仕事を懸命にする姿が描かれていましたが。

哲宗の国王としての想いがこもったセリフ「民が団結すれば王を乗り越えらる力になるように、二度と腐敗した者が幅を利かせないようにする事。それが辛かった戦いの、そしてこの驚くような旅路の終わりのようです」民が主役の国作りを彼は、実行したのです。

哲宗は、女性に対して…..

  • 8年前の井戸で手を差し伸べてくれたファジンを、運命の相手だと思う一途でロマンチストな男
  • ジョークのある優しい言葉で接する。
  • 女性に対しては優しい男という意味で、ソヨンが一族のためではなく、彼女自身が后になる事を望んだ事を知り、動揺し、惹かれていく姿が、切なかったですね。

雨の中で踊るポンファン入りのソヨンの姿に心が動く哲宗……

池の中に飛び込むソヨンを助ける….ボンファン入りのソヨンの心の闇を知る哲宗….

ボンファン入りのソヨンとの切ないラブシーン…..

ボンファン入りソヨンとの接点を探す哲宗のシーン1…..

ボンファン入りソヨンとの接点を探す哲宗のシーン2……

  • ソヨンが、王室の妃を選ぶ行事の前に、偶然雨の中で出会った時に気持ちが動いていた…..竹の森
  • ボンファン入りソヨンとの出会いで、彼女の言葉に心が動かされる
  • 井戸で運命的な出会いをしたのは、本当はソヨンだったーEp16
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中殿をずっと理解したい
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理解はできないけれど、中殿はそういう人だと受け入れます。ボンファンとかソヨンとかではなく、その時々の中殿をあるがままに受け入れていくと。
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哲宗は普通の王族より苦労人です。謀反の濡れ衣を着せられ、家族は殺されて島流になった。そういう逆境の中でいろいろな事を考え、学んだから、中殿の言った「弱いものいじめ」をしているという言葉がグッさりと心に刺さったのだと思う。王になって自分は力の無かろうと思える中殿を排除しようと冷たくしていたと、その言葉を理解しようとすら考えなかった事に気がついた。でもそれって相手を見つめるって事だし気にかかるから言葉が刺さるのだし、彼の中で中殿の居場所ができたって事です。
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ありのままを受け入れるのが愛で、理解しあっていくことで愛が深まるのだと思います。

哲宗の肖像画も、あの様になって、歴史も変えてしまっていたというエンディングでしたが、「運命は変えることができるのか」というテーマも、必ずタイムスリップドラマ作品のテーマになります。そういう意味では、はっきりとしたエンディングでスッキリしました。「なぜ最近はずっと敬語なんですか? また何か企んでいるのですか?」という哲宗の言葉が、なんとも心の広い男で、胸キュンものです。キム・ジョンヒョンssiが、こんなに素敵な王様に変化するなんて。

王族=金持ち、イケメン、長身、ヒロインが初恋の相手、トラウマを抱えている➡︎韓ドラヒーローにやはりなっているところにもすごいな〜て思っています。

シン・ヘソンさんの演技力の素晴らしさと、現代語の持っている意味を上手く使用した語彙力のあるドラマだと感嘆しています。ノータッチとは、日本語では干渉しない意味にもとれるから、ソヨンがそう表現したのもよくわかりますが、そのまんま英語で理解したらどうなるのかしら?

まあ、100歩譲って、哲宗が韓ドラのヒーローにそっくりだったから、ボンファン入りのソヨンの強さに惹かれたのも、よくある話かもしれません。でも、ポンポンと飛び出すあの言葉遊びや、話し方が、このドラマの魅力ですよ。こんな粋な時代劇ってないでしょうね。だから歴史歪曲問題に巻き込まれたり、公式動画が全て非公開になるなんて、信じられません。こういうドラマを制作したこともすごいけれど、それに反抗する方々もいて、それがここまでの事態になるとは、やはりお隣の国は、民主主義国家ではなく、○○国家なんですね。(キム・ジョンヒョンsisの騒動は、彼個人の問題だし、あの「時間」というドラマを見た時、すごい男優さんだと思っていたし、あの会見の話もチラッと目を通しましたが、目は死んでいました。なんかものすごく不安定な状態にいるんだな〜と….彼も闇を抱えているから、明と暗が演じられるのでしょうか……

フュージョン時代劇としては、今まで一番面白かったし、映像もOSTも良かった💘💘

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