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名不虚伝-ミョンブルホジョン

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名不虚伝-ミョンブルホジョン  全16話(2017年 tvN) ☆☆☆☆

面白かった・・・・・・・・

朝鮮時代の物語を見るときに、歴史的事実をググってみないと腑に落ちないドラマは、疲れる。反面、あまりに飛んでしまっているストーリーだとなんかイラつく。

この「名不虚伝」は、文句なく秀作、脚本がグッドなのと、俳優陣の熱演が違和感なく楽しめました。

朝鮮最高の鍼師ホ・イムを題材にして、メディカル、タイムスリップ、ラブロマンス、ドタバタコメディ、サクセスストーリーがフュージョンしたドラマです。

朝鮮の鍼灸師ホ・イム(キム・ナムギル)と現代の胸部外科医チェ・ヨンギュン(キム・アジュン)が、現代と朝鮮時代をタイムトラベルする物語。

鍼とメスを持った二人を象徴するように、朝鮮時代と現代、漢方医学と現代医学を対比させながら、ドラマは展開します。

メディカルドラマで、タイムスリップドラマ、「信義・シンイ」「Dr.Jin」を見ましたが、タイムトラベルにいらいら感を感じながら視聴した記憶がありますが、この「名不虚伝」は、そのタイムトラベルがすごくスムーズで面白くてなんか違和感なしでした。

タイムスリップものにはもう慣れっこになってしまったのかな(笑)

このワールドに・・・・嵌ってしまった・・・・

キム・ナムギルさんとキム・アジュンさんのコンビ、とても良かった〜〜
ナムギルさん、4年ぶりのドラマ復帰作だったのですね。
ナムギルさんの演技にぐいぐい引き込まれました。

◆ タイトル「名不虚伝」とは。。。。。

『名声や名誉は訳もなく伝わるものではない。 名声や名誉はそれなりの活躍があったから』 という意味。

『さすが ・ 名にふさわしい ・ 名に恥じない』という意味もあるようです。

このタイトル、今になって調べてわかりました。この物語のキーワードです。

あらすじ

朝鮮王朝時代、鍼灸師として庶民を治療するホ・イム(キム・ナムギル)。昼間の顔とは反対に、夜は両班の屋敷で往診を行い、金儲けをする二重生活を送っていた。優れた医術の腕はあるものの、賤民出身という身分の壁を超えられず、出世の道が閉ざされていた。
一方、現代の女性外科医チェ・ヨンギョン(キム・アジュン)はストレス発散のためクラブで踊っていた途中、急患で病院に呼び出され、無断で外出している医師の代わりに無事に手術を成功させる。過去に病気を患った母親を病院へ連れて行かず鍼治療に固執した祖父を恨み、現代医学を信じるヨンギョン。今も祖父とのわだかまりは解けないままでいた。

時代は遡り、激しい偏頭痛に襲われた宣祖のため治療を施すよう頼まれたホ・イム。王宮に入り新しい針筒から針を出し打とうとするが、なぜか手が震え思うように針が使えず治療を失敗してしまう。王の信任を得られる絶好の機会を逃したばかりではなく、命の危険にさらされることになったホ・イムは矢に撃たれ川へ落ち、なぜか現代へとタイムスリップしてしまうのであった。。。(Mnetから)


演出: ホン・ジョンチャン「ディアマイフレンズ」
脚本:キム・ウニ「女王の教室」

◆ ホ・イム役 (キム・ナムギル)

キム・ナムギルさんのコミカルな演技に脱帽です。
すごく可愛くてナイーブな面をたくさん見せてくれました。

朝鮮王朝時代最高の鍼灸師。
昼間は庶民のために治療をするが、夜は秘密の往診に通いお金を稼いでいる。
優れた医術の腕はあるものの、賤民出身という身分の壁を超えられず出世の道が閉ざされていた。というホ・イムは現代にタイムスリップします。
見るもの聞くものすべて全く未知の世界へ来たわけです。その彼の行動は、周りに色々な騒動を巻き起こします。それがとってもチャーミングで可愛いのです。
なんか素直に笑ってしまいます。

まさしく、キム・ナムギルワールドに捕まってしまいました。

彼は、現代に来てすぐに悟ります。この時代は、力、能力のある人間が勝負できる世界であると。
また財力があれば、身分に関係なくのし上がれることも知ります。そしてそれを実行します。
冷たくずる賢い医師に。。その時のナムギル氏の顔はクールな男に変身します。

「善徳女王」のビダムのような繊細でクールな男に。。。

セクシーですね。。。。。。。。。。

でもでもそこにヨンギョンが立ちはだかります。
ヨンギョンは、彼の医師としての能力を見抜いていました。彼にふさわしい場所はそこにはないと。

ヨンギョンも一緒にタイムスリップすると、彼女は医師としてのホ・イムの凄さを知るとともに、彼の優しさ温かさにも惹かれていってしまいます。

タイムスリップが、ただ時を行き交うことはではなく、ホ・イムとヨンギョンがお互いを理解し合う時間として使われているところが良かった。

ホ・イムは現代で最初にあった女性ヨンギョンは大切な保護者であり、守りたい人でした。
それを全身で表すホ・イム、キム・ナムギルさんに胸キュンです。。

親鳥ヨンギョン、小鳥ホ・イムの関係ですね。

彼女が喜ぶことはすべてやりたいホ・イムでした。可愛い。。。。

◆ チェ・ヨンギョン役 (キム・アジュン)

胸部外科医。モデル並みの外見と、人並み外れた手術の腕前を持つ。
夜な夜なクラブに通い詰め、ストレス発散のために踊り明かしている。
過去に病気を患った母親を病院へ連れて行かず、鍼治療に固執した祖父を恨んでいる。

心にトラウマがあり、外科医師としては致命傷になりかねないことを彼女は隠して医師として生きています。

そこに、まるで天真爛漫な子どものようなイ・ホムが現れる。最初は戸惑った彼女も、次第に彼の朝鮮時代の医師としての凄さを知ります。

彼女のトラウマの原因にはどうもホ・ジュンが関係しているようなのですが、それがどうもよくわからなかった。

彼女は最初は奇異なものを見る目でホ・イムを見ていますが、それがタイムスリップして彼の本来の姿を知ってからは、目の表情も変わるのですね。

今度は彼を温かく見守る姉のような表情に。。そしてそれは愛に変化していきます。
キム・アジュンさん、素敵な女優さんですね。

◆ 他のキャスト

チェ・チョンスル役 (ユン・ジュサン)
ヨンギョンの祖父、恵民署韓医院の院長。

ホ・ジュン役 (オム・ヒョソプ)
朝鮮時代の有名な医者

ドン・マクゲ役 (ムン・ガヨン)
ホ・イムの忠実な助手

ヨニ役 (シン・リナ)
ホイムの心の痛手。助けたい女の子

沙也可 /キム・チュンソン役 武田裕光
漢陽に斥候兵へとして来たが、負傷している彼をホ・イムとヨンギョンが発見、命を救ってやる。

トゥチョル役 (オ・デファン)
ホイムの命を狙う者

ユ・ジェハ役 (ユ・ミンギュ)
漢方医VIP病棟の専門医。
ハンサムな外見と華やかなスペックを持つ完璧な男だが、ヨンギョンの目には親しい弟としてしか見えていない。

ミン・ビョンギ役 (テ・ファンホ)
恵民署韓医院韓薬師。
小心で無愛想な老けた未婚男性。
10年間、恵民署韓医院の薬剤室を守っている。

チョン・ジェスク役 (ミン・ジア)
恵民署韓医院看護師

マ・ソンテ役 (キム・ミョンゴン)
ホ・イムを利用しようとする者。
シネ韓方病院院長でありチェハの祖父。
ものすごい野心家。

このドラマは、キム・ナムギルさんと、キム・アジュンさんのピッタリあった熱演で素敵なドラマになりましたね。

なんかナムギルさん、気負いのない演技が光ったような。。。

朝鮮の医師と現代の外科医、医療や患者に対する価値観が全然違った二人が出会ったことで始まるメディカルドラマの部分も、タイムスリップすることでかえって説得力があったような気がしています。タイムスリップしながら医師として成長していく姿がすごくナチュラルに感じられたからかもしれません。

タイムスリップをしても、どの時代でも最優先されるべきは人の命、人の命の大切さだと。

ホ・イムは、心に傷を負った男、野心家、人情家という繊細な人間です。その役柄を存分なく表現されていました。個人的にはナムギルさんをなんかクールで一途に思い詰める役柄のイメージがあり、そしてそれは退廃的なイメージにもつながっていたのですが、このドラマを見てすごい俳優さんなんだと再確認しました。コミカルな表現がとにかくさりげなくおもしろいのです。大げさに演じてはいられるとは思うのですが、嫌味には感じない。それどころか可愛く感じてしまうのです。好みの問題でしょうが、キム課長の彼のドタバタはあまり好きでなはないので。。。
ただ、こう感じてしまったのには大きな要因があります。

キム・アジュンさんが素晴らしかったからです。彼女のおかげでこんな素敵なラブコメになったのだと思っています。大人の女性の色気も感じさせ、ホ・イムを守りながらも可愛い女性になる時もある。

ホ・イムが、ガムのようにベッタリくっつきたくなる女性。

ヨンギョンの包み込むような愛、ホ・イムの純粋さが、その愛がとてつもなく広がっていくようなドラマでした。

キム・アジュンさんは演技力のある女優さんであるとはお聞きしていましたが、このドラマで確信しました。

時代劇としての歴史考察は、なんかどうでも良いという感じの時代劇。それがとってもとっても面白いんだから。

壬辰倭乱・丁酉倭乱(日本では文禄・慶長の役)、朝鮮第14代宣祖(ソンジョ)、第15代光海君(クァンヘグン)の時代なんですね。

耳鳴りを直してもらったのが宣祖。

その乱に加藤清正の部下として朝鮮に渡ったが、投降して朝鮮軍に加わり。。。朝鮮に帰化した武将が沙也可武将も出てきましたね。

最終話は、ヨンギョンの切なさにほろっときましたが、ホ・イムは医師としての守らなければならない人、助けなくてはならない人のために戦乱の時代に戻って行きました。でもまた戻ってきてしまうんです現代に。。。まさにフージョンドラマ!!1そしてハッピーエンドです。

「メスを握るそなたのこの手、白衣を着ているそなたの姿、患者たちへ向かうそなたの心、これらを持っていくよ。
そなたはこれだけ覚えておいて、そなたによって高鳴った私の心臓」とホ・イム。

「医は心」最終章は、ラブロマンスよりも、お互いに医師としての想いと人間としての想いで揺れた回でした。

最後のエピローグで語られた言葉、それが意味していますよね。

「まさに今、それぞれの道で、最善を尽くしている皆様方が〝名不虚伝”です。」

久しぶりに笑って堪能したドラマでした。

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