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応答せよ1988 〜切実な愛・温かな愛・切ない愛

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応答せよ1988 Reply 1988 全20話 (2015-2016年 tvN)☆☆☆☆☆

演出:シン・ウォンホ
脚本:イ・ウジョン

キャスト

ヘリ・Girl’s Day(ソン・ドクソン)・・・紅一点でおてんば娘のヒロイン。ドンイル夫婦の次女。双門女子高校に在学中。成績は999位。

ドクソンの幼馴染のナムジャ
パク・ボゴム(チェ・テク)・・・「天才」と呼ばれ将棋六段。11歳でプロ入りしたので高校生活を送れない。
リュ・ジュンヨル(キム・ジョンファン)・・・むっつり無愛想なサッカー好きな高校生。
コ・ギョンピョ(キム・ソヌ)・・・双門高校の生徒会長で性格も優しい素敵な高校生。
イ・ドンフィ(リュ・ドンニョン)・・・勉強より遊ぶのが好き。けれど情報通でドクソン達のお助け役。
アン・ジェホン(キム・ジョンボン)・・・ジョンファンの兄、大学6浪中。

チェ・ソンウォン(ソン・ノウル)・・・ドンソクの弟。気弱で老け顏の弟。
リュ・ヘヨン(ソン・ボラ)・・・ドンイル夫婦の長女。ソウル大学に通う才媛。ドクソンとノウル姉。気性が荒くてすぐ手が出る姉ですが、心は温かい姉。
キム・ソル(ソン・チンジュ)・・・ソヌの妹

ドラマの舞台は1988年のソウル市北部、道峰区(トボング)雙門洞(サンムンドン)の横町に住む5家族の物語

半地下で暮らしている家族・・・・ドンイル家族、父親は銀行員ソン・ドンイル 母は専業主婦イ・イルファ
宝くじで金持ちになった家族・・・・ジョンファン家族、父キム・ソンギュン 母ラ・ミラン
父子家庭・・・・テクと父親、父は時計店経営チェ・ムソン
母子家庭・・・・ソヌと母親と妹
両親共働きの家庭・・・・ドンフィの家族、父親は高校の先生リュ・ジェミョン

【STORY】
1988年、韓国で初めてオリンピックが開催されるこの年は、国中がお祭り気分で活気に溢れていた。学校の成績は999番、勉強よりもオシャレに興味津々の高校2年生ドクソン(ヘリ)は、両親と姉、弟の5人家族。姉ボラ(リュ・ヘヨン)とは犬猿の仲でささいなことですぐに取っ組み合いになるものの、勝つのはいつも、ボラだった。兄弟のように育った近所に住む幼なじみは、サッカー好きのジョンファン(リュ・ジュンヨル)、優等生のソヌ(コ・ギョンピョ)、そして天才囲碁棋士のテク(パク・ボゴム)。
ある日、ドクソンは友人から「ソヌはいつもドクソンのことを見ている」と言われ、急にソヌのことを意識し始める。だがソヌが想いを寄せていたのは、ドクソンの姉ボラだった。それを知ったドクソンは一気に失恋。そんなドクソンの姿を見ていたジョンファンは、なぜかドクソンのことが気になっていた。
さらにテクも、ドクソンのことが好きだと男性陣の前で宣言!そうとは知らずドクソンは、テクの食事の世話をするため囲碁の中国遠征に同行することに。。。  (HPより)

やっと「応答せよ1988」視聴完了。。。。
すごく見ごたえのあるあるドラマだとは知っていたのですが、やっとスカパーの再放送です見れました。

1話が長い。。。。。でもむちゃくちゃ面白い。。。。グイグイ後半にいくにつれて引き込まれていく〜。。。
日本の70年代を彷彿とさせ、郷愁を感じてしまうドラマ。韓国なのに・・・
人間同士の思いやり、優しさ、アナログの時代だからこそじっくりゆっくりな初恋のもどかしさを醸し出すドラマ。

「応答せよ」シリーズは、1997は視聴しましたが、それほどピーンときたところがなく、1994はスルーしました。
が、しかし、「運勢ロマンス」でリュ・ジュンヨルさんに落ち、「雲に描いた月明かり」でパク・ボコムさんのあの可愛い透き通った笑顔に魅了された者には、この1988は見落とすことのできないドラマです。その思いで、20話を見続けました。。。

見始めた時は、家族が怒鳴りあっている場面や、がさつなドクソンがなぜヒロイン?。。。。
とても見続ようとするテンションがダウンしたのも事実です。
しかしですよ・・リュ・ジョンヨル、パク・ボコムさんより、あの家族思いのお父さん達と、あのうるさいアジュンマ達にノックダウンされてしまったわけです。すごい迫力です。

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ヒョウ柄の衣装が似合うミランさん、ぐるぐるパーマのイルファさん、アジュンマになりきっていました。
ラ・ミランさん、「月桂樹洋服店の紳士たち」でも好演されていました。子供達を愛し、夫も愛し、近所の方達も愛し、なんとも言えない豪快なキャラでした。チーターのようにかなりお身体も柔軟ですよね。素晴らしい役者さんです

この「応答せよ1988」は、家族愛、友情、兄弟愛、初恋の切なさに溢れています。ドクソンの夫探しが一つのテーマなのでしょうが、夫探しを複雑な気持ちで探りながら、全体を流れる温かな愛の中に引き込まれていく展開。ゾクッとしました。
5家族が繰り広げる家族愛の物語です。
こんなご近所さんとの密接で温かな関係も、小さい頃はありましたね〜

肉親愛の強い親達とその親達に囲まれて育つ子供達は、その愛に息苦しくなったり、喧嘩もする。
でもこんな時はすぐに過ぎてしまうのです。いつしか気がつけば、感情をコントロールし、自分が押し殺されないように他人との間に壁、距離感を保つ大人に成長する。

1話1話涙が溢れてきてしまいます。時間を忘れて見てしまいました。
いいドラマです。。。
綿密にドラマが構成されているから、長くなってしまっている。

OSTもとにかくいいです。全てに失った青春を感じてしまいます。

この曲が一番心にしみます。

時間が流れて少年少女は大人になる。

主人公たちの初恋、恋愛模様と親子関係、友情関係を巧みなバランスで描かれています。
でもこのドラマ、時間が経って大人になってしまった、もうあの頃にはもう戻れない大人へのメッセージがたくさんあるような気がしてしまう。

ただ、やはりテクとジョンファン、あのドラマ当時の年齢はパク・ボコム君は多分22歳位で、リュ・ジュンヨルさんは30歳。ジュンヨルさんは兵役も済ませていられるし、なんかもう既に大人なんですよね。テクの初々しさにはその理由があったし、ジュンファンにはどうしても大人の切なさを感じてしまって、高校生の初恋の切なさではテクさんなんですよね。ドクソンもまだ高校生の若々しさを感じましたが。。

ソヌ役のコ・ギョンピさんも20代でしたが、やはりなんか落ち着きがあって、医大生になった時からしっくりしましたけれど。
大学6浪中のアン・ジェホンさんはジュンヨルさんと同じ年齢だと思いますが、違和感ありませんでした。

夫探しを暗示す場面に登場するイ・ミヨンさんとキム・ジェヒョクさん、2016年のドクソンと夫。

イ・ミヨンさんとヘリさんとでは顔つきも雰囲気も違いすぎます。まだボラ役の女優さんの方が適役ではないかと。。
キム・ジェヒョクさん、テクがジョンファンかどちらにも感じられるようにしたっかったのかしら。でもテクでしたよね。
とてもテクの20年後のイメージではない。だから最初から、ドクソンの夫は誰か決まっていなかったし、キャストも知らなかったというのも納得できますね。テクはいつまでたっても人間臭くならないような気がするので。ボコム君をテクにしたのだから、ボコム君のこの世のものとは思えないあの透明感のある雰囲気といつまでも変わらない幼さを醸し出す俳優さんを2016年に設定しなければ。。(テク父は、そんな雰囲気ありましたよね)

時間が過ぎて、評判を知ってドラマを見るとどうしても感想の切実さは無くなります。なんか落ち着いた感想というか時間の経過とともに感じる評価みたいになってしまうのが残念です。

ドクソンは誰かに好かれたい女の子という設定でした。ソヌ、ジョンファン、テク。。。。

ソヌは憧れ、優等生な彼に好かれたいという女心。

ジョンファンのドクソンへの想いは、彼のクールな性格が、一途な気持ちを正直に表せない性格が、彼の臆病さでテクに負けてしまったのでは? かっこいい空軍士官学校に行った彼だから、彼なりの生きる美学があったはずです。彼はドクソンとのシナリオを思い描いていましたね。シナリオを成功させたかったのではないかな?でもテクの切実さと実行力に負けてしまった。

そう、ドクソンは実行力のあるテクに身をまかせる気になってしまった。大人になれば、何回か恋をすれば、相手の気持ちを推し量る術を身につけますよね。でもまだ1988年代の高校生、携帯電話もない時代の高校生、同じような高校時代を過ごした者ですので、なんかドクソンの身の振り方わかるような気がします。相手の行動力に合わせてしまうような。。。

ドクソンは、がさつですが、回りの気持ちを感じることができる女の子なんですよね。だからドクソンがどうしてテクを好きになったのかわからないということも、書かれてはいましたが、なんか感じてしまうのです。
言葉は悪いですが、流れです。元気で活発だけれど恋には憧れているけれども、現実の恋では相手からの告白を待つ女の子なんです。ジョンファンの告白を待つ流れにはなっていなかった。やっぱり自分から好きだとは言えない女の子だったのです。

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ジョンファンとのギリギリの接点でも気がつかない女の子ではなくて、気がついていても前に進めない。
そんな高校時代を過ごした青春時代を思い出します。
時間とともに将棋以外は何もできないテクをフォローする友達から女房役になり自然に結ばれた感じがドクソンらしいなんて思ってしまう。テクのあの笑顔、なんかしてあげたくなりますよね。

ジョンファンは、その点不利だったな〜。几帳面で何でもできるんだもん。

ドクソンのがさつさなフォローでもうれしくなるテクとは大違いですものね。
前半は、ドクソンとジョンファンの思わせぶりなエピソードがたくさん。でも言葉で友達ではないという行動をドクソンに感じさせなかったジョンファンです。やはり言葉って重要です。その言葉に責任持つ行動も。。。

18話のジョンファンがタイミング悪くテクに先を越されてしまったのは、彼のシナリオにはなかったからでは?
ジョンファンの方がテクよりずっとロマンチストなんです。テクは勝負の世界に生きる実践的なタイプなんですよね。現実的に生きていくタイプだから自分に必要な人を物を選ぶ感が鋭いのではないかと。。

18話のラストのジョンファンの告白は、ロマンチストでぶっきらぼうな彼の初恋をエンディングするためでした。自分の初恋に別れを告げる儀式をするジョンファン、そして残された士官学校卒業時に渡されたフィアンセリング。

ロマンチストなジョンファンにそれを演じたジョンヨルさんにもう落ちますよね。。。
ピンクのシャツの件、ピンクの手袋の件、全て素直な心でストレートに表現しないジョンファンの悲しさですね。

ジョンファンもドクソンとこんなシーンもあるのに本当に素直ではないんだから。。。。
テクとドクソンの夢のようなシーン。

でもテクがドクソンを求める気持ちがとってもリアルで素直でなんか狂おしくなります。

テクは勝負の世界で、現実的に生きているという設定は、このドラマではすごくリアルで説得力あります。
夢と現実の狭間を。。。時代の狭間を。。。

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ドクソンの姉のボラとソヌの恋愛は、とっても素敵でした。非常にリアルでいて、お互いがお互いを求めていて。。

ソヌはいいナムジャです。ボラの心の優しさを最初に見抜いた男です。学生運動したり、傲慢な態度や、すぐ怒鳴る態度は、彼女が自分を守るための手段だ他のですよね。

ドクソンとボラ姉の性格の違いですよね。ボラ姉は家族を思う気持ちも、恋も、仕事もすべて自分が行動すべきと考える女性、ドクソンは、よく言えば待つタイプです。じっくり待ちながら周りを見てから行動を起こすタイプの女性。
ソヌが、母親とテクの父親のほのかな恋心にやきもきする姿は、かわいかったです。母親には幸せになってほしい気持ちがあってもどうしても父親を忘れて欲しくなかったのです。複雑な大人のソヌです。

「同姓同本不婚」とは、日本人にはピンとはこないボラとソヌが結婚できない理由。これが廃止になったのが2005年とか。
儒教のせいなのか、精神的なものかよくわからないけれど、血筋の問題なのかな〜?

テクのお父さん。

テクにソファさん、ソヌの母親への思いを伝えるときに「父さんもお前たちのような友だちがほしい」っていう言葉ジーンときます。
テクは素直に父親の気持ちを受けれましたが、ソヌは複雑でしたね。でもボラとの会話でそれもクリアしてテク父と母親の交際を見守ります。
子どもたちがどう受け入れてくれるのか。。。本当に自然な流れです。
テク父、好きですね。懐が広くて優しいし、見守ってくれる男ってやっぱりいいです。それでいてなんか可愛さもあって。。
テクもこんな父親になるのだと思いますが、あの俳優さんのイメージではないな〜

携帯電話がない時代、すぐに気持ちや確認ができない時代。

「待つ」という時間がこんなにも切なくせるんだなんて感じたストーリーが多かったですね。

バナナが贅沢なおやつだった時代。。。

切ない恋なんて今の時代ないんだな〜と。
だから時代を飛んだりして連絡が取れない環境のラブコメが流行るのかも。。。

※キム・ジェヒョクさん交通事故でお亡くなりになったと、まだ45歳。ご冥福をお祈りいたします。視聴時にこのような事故で亡くなられるなんてなんか複雑です。

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