また ?!オ・ヘヨン Oh Hae-young Again 全18話(2016年 tvN)
この「オ・ヘヨン」は、演出家が「恋愛じゃなくて結婚」と同じ方だと知った時から、ましてエリックさんが主人公だと聞いて絶対に見逃してはいけないドラマだと思っていました。が、私の視聴環境ではなかなか見られずにやっと再放送で見ることができました。
そんな作品『また?!オ・ヘヨン』
キャスト
◆ パク・ドギョン(エリック)
◆ “普通の”オ・ヘヨン(ソ・ヒョンジン)
◆ “美人の”オ・ヘヨン (チョン・へビン)
◆ ハン・テジン(イ・ジェユン)
◆ イ・ジンサン(キム・ジソク)
◆ パク・スギョン (イェ・ジウォン)
ポスターを見る限り、ラブコメのように思っていましたが、とってもシリアスなドラマでもありました。
辛い痛みを抱えている登場人物たち。
辛さ、寂しさも誰かがそばに寄り添っていてくれれば、幸せになれる。
そんな幸福感を感じさせてくれるドラマです。
同姓同名の二人の女性と関わり合った男性主人公ドギョン(エリック)と周りの家族とが繰り広げられるドラマです。
新緑、桜色のピンクと映像がとても爽やかで気持ちがいいです。
音響効果とはこのようにして臨場感を与えているのかということを知りました。
音を心で感じること、音で人の心を読むこと、「悲しい音」「楽しい音」と区別するのではなく、音で心を感じて読むことってとてもロマンチックなんだと感じさせるドラマです。
ドギョンの姉スギョンと居候で、ドギョンの友達であるジンサンとの「できちゃった婚」への成り行きも、姉スギョンの寂しさを唯一紛らわせてくれるフランス語でのジンサンとの会話でした。誰かがそばに寄り添って欲しいと、自分の素直な気持ちを伝えられるフランス語を理解してくれるジンサンとの接点から、それが「愛」に変化して行ったのかもしれません。
人間は一人では生きられない動物なのですね。
結婚前日に振られた普通のオヘヨンは、両親との誤解から、家を追い出されてしまいます。
どういうわけか、おきまりの二人が同じ空間んで生活するというパターンになり、そこからドラマが展開するのですが、まあその後の成り行いから許せる範囲でしょうか。
ヒロインのドタバタ部分とエリックさん演ずる静かな言葉の少ない男をこの「音」が重要なんだと感じさせてくれます。
美人のオヘヨンが、ドギョンの心臓の音が好きという会話があるのですが、「音」がテーマでもあるんですよね。
普通のオヘヨンが、ドギョンにもらったルームライトを「カチカチ」とつけたり消したりする。それはオヘヨンの心の状態なんですよね。光ったり消えたり…..
とっても素敵な場面でした。
普通のオヘヨンの愛に対する真剣さがドタバタな感じで描かれるのですが、それもオヘヨンの気持ちが愛に包まれた時には、静かな感動に変わります。
この落差を楽しむドラマでもありますね。
あらすじを少し〜
外食事業本部商品企画チームで代理として働くオ・ヘヨン(ソ・ヒョンジン)は、婚約者と結婚前日に破談になる。
学生時代、自分と同じ名前で優秀な“美人の”オ・ヘヨンのせいで、自分は“普通の”オ・ヘヨンと称され、透明人間のような時期を過ごしたトラウマがある。あれから数年、やっとそのトラウマを克服したと思ったのに、何故かアンラッキーな出来事ばかりが起こる…。
韓国屈指の映画音響監督のパク・ドギョン(エリック)は、仕事も出来る上に外見も完璧。過去に結婚を約束した仲だった“美人の”オ・ヘヨン(チョン・へビン)が、結婚式当日に何も言わず消えた出来事のせいで、心に深い傷を負った。そんなある時、昔の彼女と名前だけが同じ女、“オ・ヘヨン”の未来が見え始める…。
パク・ドギョン 36歳 (エリック)
不幸そうに見える男。
無口で、気難しく、心を閉ざしている男。
美人のオ・ヘヨンに結婚式当日に振られた男。
子供時代から家族に愛されずに育った男。
美人のオ・ヘヨン
自分のプライドの為にドギョンを振ってしまった。そのプライドは、ドギョンは理解して付き合っていたのに、彼女はそれを理解できなかった。彼女は自分を愛してくれる男が欲しかったが、自分の痛みを自分のマイナス部分だと感じていたのでしょうね。
ドギョンは、傷つきますよね。寄り添っていくつもりが、とんでもないしっぺ返しを食らったのですから。
「愛」に対して臆病になりますよね。
普通のオ・ヘヨンの持っている家族の愛を彼女にはないことを知っています。それが普通のオ・ヘヨンに対する対抗心、嫉妬心でもありました。
そのことを普通のオ・ヘヨンは気がついていません。
普通のオ・ヘヨン 32歳
結婚式の前日に振られてしまう。それも「食べ方が嫌い」という理由で。
美人のオ・ヘヨンの彼だと思ってドギョンが仕返しのつもりで彼を陥れたのですが、本当は彼の友達が原因だったのですが。でもどういう理由であれ、彼との縁はなっかたのです。振られたのではなく自分が振ったということにして周りを収めたオ・ヘヨンでした。そんな時に一目惚れしたのがドギョンでした。それからはドギョンに容赦なくアタックしていくオ・ヘヨン。
「神様、どうか幸せを諦めているこの綺麗な眼差しの男に、幸せをお与えください」と祈るオヘヨン。
そんな一途なオ・ヘヨンの「愛」に戸惑っているドギョン。
とにかくオヘヨンのこの愛に対する一途さには、少し暑苦しくて戸惑ってしまいますが、こういう愛し方もあるのでしょう。
「愛することは恥ずかしいことではない」語りかけていますね。
恋に落ちた時には普通の判断とは違う行動をしてしまうもですからね。
そんな娘を見守る母親の言葉や、行動が感動的です。
こんな親に守られて育ったから、「愛」に真摯に向き合えるのでしょう。
エリックさんは、あの有名な「ケ・セラ・セラ」から、恋に苦悩する男を演じるのが似合う俳優。
「恋愛の発見」「スパイ・ミョンウォル」も恋に真剣に苦悩する男を演じていました。だからかっこいいと思ってエリックさんのドラマは見ていますが、「スパイ・ミョンウォル」以外は、リタイアしたくなるのを我慢してエリックさん見たさに我慢して視聴していました。
それは多分、相手の女優さんが苦手なのと、女性側の主張ばかりが際立つ脚本のせいかもしれません。
「オ・ヘヨン」は彼女の愛に対するあまりに真摯な態度にあのあの大げさなアクションよりも、彼女の愛の大きさ、素直さに感動さえ覚えてしまいました。
丁寧な脚本と演出と俳優陣のチームワークがあったからこそこのドラマは人々に感動を与えたのでしょうね。
前半の、無口で笑わない不幸を背負っている男だけれどスペックの高い男…..
エリックさん素敵に演じられましたよね。
彼女の婚約者を陥れてしまったという罪悪感に悩むドギョン。
オ・ヘヨンは自分の結婚が破棄された理由を知り、悩みますが、自分の心に素直に行動にします。
ドギョンに飛び込んでいくのです。
この辺りは、ちょっととも思いますが、それだけドギョンを愛してしまったのですね。
終わった恋からやっと立ち直ったオ・ヘヨンですからね。確かにドギョンに一目惚れしなかったらこういう風にはならなかったかもしれませんが。
死に際に何を思うか?
彼女を思う気持ちが強すぎて、自分が死が見えてしまうというドギョン。
この中盤の予知能力に関する場面は正直なところあまり理解ができませんでした。
ドギョンが、オ・ヘヨンに向かって歩み出すためのエピローグなのかな?
ドギョンのオ・ヘヨンを愛し始めていると感じた戸惑い、オ・ヘヨンへの気遣い、自分へのもどかしさがとても伝わって来る場面がありましたね。
素直になって心が望むままに身を委ねようと心に決めるドギョン。
後半のオ・ヘヨンに惹かれながらも自分の気持ちに素直になれなくて感情を抑えるエリックさんの演技はいいです。
キスシーンも多かったですが、これはちょっとツーマッチでした。なんか野獣のようで….
きっとドギョンとオ・ヘヨンの抑えていた感情を表したい演出だったのでしょうが、私にはちょっとね〜…..
若さも演出したかったのかな。
あと、エリックさんの髪型、前髪垂らしたお顔はやっぱりダメ。
キリッと前髪をあげたエリックさんのお顔が好きです。きっと不幸を背負った寂しげな雰囲気作りにはこういう髪型なのでしょうね。
「太陽の末裔」のソ・ジュンギさんのあの凛々しいすっきりした髪型は、彼の生き様を表していましたから。
そんなことを考えながらの視聴でした。
「運勢ロマンス」の再放送視聴中なんですが、久しぶりに萌えています。