仮面 Mask 全20話(2015年 SBS)
どうにか最終回まで視聴できました。
途中からリタイヤしたい気持ちもありましたが、頑張ってみたという感じです。
視聴率も良いドラマだと聞いていましたが、なんか後半はダラダラと流れていました。
前半は、スエさん演じる(ピヨン・ジスク/ソ・ウナ)が追い詰められていく様子にどうなるのだろうかという怖いもの見たさでドラマを見ていました。
後半に入り、チュ・ジフンさん演じる(チェ・ミヌ)さんとのラブをお互いに確認した頃から、急に気持ちが冷めてきました。
というか後半は、もう1カップルのヨン・ジョンフンさん演ずる(ミン・ソクフン)とユ・イニョンさん演ずる(ミヨン)の凄まじい愛想劇でドラマが進行するだけでした。
「仮面をかぶっていたら幸せにはなれない」というのがこのドラマのテーマなんでしょう。
だいたいそっくりな二人が入れ替わるというストーリー展開は、韓国ドラマでは良くあります。「百年の花嫁」もそうでしたよね。そこには必ず、復讐が存在しています。
邪魔な一人は、命が狙われるか、殺されてしまいますね。怖いです。マクチャンドラマだとしても簡単に人殺しをしたりさせたりするのが信じられない韓国ドラマです。
復讐劇はできるだけ避けたいのです。
でもこの「仮面」は、ラブについてはなんにも感じられない。
破滅的な「愛」を描いていました。
チュ・ジフンさんとスエさんのラブには全然萌えませんでした。
ミヨンの報われない愛の方がこたえましたね。
悲劇的で、所有欲の強い愛です。
ミヨンのような財閥のお嬢様は、暇とお金がありすぎるから、絶対にお金では手に入れられない愛に執着するのかもしれませんね。
このユ・イニョンさんは、こういう役が多いですね。「星から来たあなた」でも船から突き落とされましたものね。愛していたのに相手の男は利用しただけ。
ヨン・ジョンフンさんは苦手なんです。まずはお顔がダメなんです。四角すぎます。彼もこういう猟奇的な怖い役柄が多い。
単純なラブコメなんかよりも役者としては演じる醍醐味が味わえるのかもしれませんね。
悪役としては前半は頑張っていたけれど、後半はネジが緩んだ感じでした。ミヨンさんの情愛を計りきれなかったのが原因かな。
ピョン・ジスクは、したたかでふてぶてしい強い女性です。過酷な状況の中でも生き残ってしまう感じの役柄です。
ジスクとしてソ・ウナが死んだ後も生き始めるのですから。
お金のため、家族のためでしょうが、すごいたくましさです。スエさんだから、なんか「はかなさ」を感じる芯の強い打たれ強いジスクになったのでしょうね。
ミヌは、マザコンです。
かわいそうな人生を歩んできたヒーローです。
子供の頃、母親を自分の過失で殺してしまったのではないかという罪悪感を持ちながら人生を過ごしていました。そのことを利用してソクフンからは薬漬けにされ、強迫障害や、記憶障害などの病気に追い込められていました。
親に愛されたことのない愛を知らない、愛し方を知らない御曹司です。そんなミヌは、たくましいジスクにすぐに恋してしまいますね。
ジスクの無防備さが、ミヌの世界にはいない女性の無防備さに惚れたのかもしれませんね。
でもこのドラマでは、なんか弱いです。そのラブが。
「宮」のようなツンデレの王子様の雰囲気はもう無理ですね。あの時の初々しさはもうない。
もう少しふてぶてしいキャラが欲しかったですね。
ただただ「愛」を知らないかわいそうな御曹司でした。
ジスクさんとラブラブになってもなんか息子みたいな感じでした。
ときめかないヒロインとヒーローの物語でした。